平成元年の夏に「アニマル」の内規違反が発覚し、行政の指導のもとに撤去、あるいは改修機「アニマルG」への入れ替えが進められていきました。まぁ、全国に数万台も設置されたアニマルを入れ替えるにはかなりのお金がかかりますし、基板だけを差し替えて日電協シールで封印し、筐体の下パネルに「G」のシールを貼るだけで済ますホールが大半だったんですけど、連チャンしないアニマルなんてクリープを入れないコーヒーのようなもので(私と同世代の方ならわかるはずですw)、当然のことながらファンは誰も見向きもしません。
結果、少しずつ他機種へと入れ替えられていきます。
それはさておき、違法プログラムを積んだ機種を開発&販売するなんていう、凄く大変なことをやらかしたわけですから、メーカーのアークテクニコにはさぞかし重いペナルティが課せられたんじゃないのかな…と思うところですが、意外なことに行政からのお咎めは何もなし。後にアークテクニコは検定取り消し処分を受けますが、ご存知の通りそれはワイルドキャッツ(3号機)に対する処分でありアニマルとは無関係です。
「ええっ! 何じゃそれ。やったもん勝ちなら、ウチもやったろうじゃないか!」
などと考えた不届きなメーカーがあったのか、それとも流通の過程で販社が仕込んだのか、はたまた闇の業者(いわゆるカバン屋さん)が暗躍したのか…平成2年から翌3年にかけて登場した「2-2号機」では、ノーマルのプログラムでは絶対に起きない怪しい挙動を取る機種が続発しました。
リバティベルⅢ(メーシー販売)
リバティベルⅣ(ユニバーサル販売)
ムサシ(パイオニア)
キューティーフルーツS(サミー工業)
リスキーダック(タイヨー)
ビッグバン(日活興業)
デートライン銀河(興進産業)
クレイジーバブルス(アークテクニコ)
それと、これ以前の「2-1号機」の中にも…。
フラッシュ(ニイガタ電子精機)
サファリラリー(エーアイ)
これらは、いずれも「連チャン機」と呼ばれていますが、その多くが「最初はノーマルで登場→しばらくして裏物として全国に蔓延」というパターンで広まっており、以上の事実から「メーカーは関与していない」とされています(…以下、自粛)。
でもって、この年の私の収支は以下の通り。
平成2年のトータル
1月 +178,400円
2月 -105,400円
3月 +236,100円
4月 +81,600円
5月 +38,900円
6月 +138,600円
7月 +55,200円
8月 -62,100円
9月 +40,900円
10月 -78,600円
11月 +133,900円
12月 +55,500円
合計 プラス 714,000円
私の地元・大分でアニマルが一斉に基板改修されたのは4月1日。以後はビッグパルサー(山佐)とバニーガール(オリンピア)をメインに勝負したのですが、波は荒くてもこれらは完全なノーマル機なので、アニマルに比べて遥かに立ち回りやすかったことを覚えています。
当時、私が通っていたホールは据え置きがメインだったので、土曜日の夜に下見に行って出ている台をチェック→翌日は朝から据え置き狙いで打つ…を繰り返すだけで結構な稼ぎになりました(スロ好きサラリーマンが勝つための立ち回り)。まぁ、7枚交換・無制限という営業形態だったからこそ、こんな甘っちょろい立ち回りが通用したんでしょうけどね。今になって思い出してみると、凄く良い店だったと思います。
ちなみに、ここまでの本文中に登場していない「2-2号機」は以下の通り。
スーパーバニーガール(オリンピア)
アラジン(ニイガタ電子精機)
ロックンロール(エーアイ)
チャレンジマンAZ(尚球社)
スーパーウィンクル(高砂電器)
F-1(パル工業)
ゴールドベンハー(大東音響)
ガリバースペシャル(北電子)
タッチダウン(バルテック)
これらの中で個人的に思い入れが深いのは「スーパーバニーガール」と「アラジン」ですが、それらの機種にまつわるエピソードについては、またの機会に…。
クリープを入れないコーヒー。
キン肉マン対ジェシーメイビアですかね?
“クリープを入れないコーヒーなんて…。”
懐かしいフレーズですな。(笑)
30年くらい前の森永のCMです。当時はすごく有名なキャッチコピーだったんですよ。
星のない夜空のようなもの…とか、翼のない鳥のようなものetc…といったフレーズに続きましたね。私もコラムを書いていて懐かしいと思いました。