先日、スロットを打っていて食事休憩を取った。

…って、休憩を取るのは当たり前のことなのだけど、私は収録や来店仕事以外のいわゆるプライベートスロットではあまり休憩を入れない。

理由は複数あって、時間がもったいないとか、抜けている間に状況が動くかもとか、おっさんになったから飯を食べても横にしか育たなくなったとか…。

特に、時間がもったいないは強く思っていて、実戦の真ん中で休憩するくらいなら、休憩を入れずに展開を見て早上がりの方が自由になってうれしい(アホみたいに乗せた時も対応できるし)。

 

10年ほど前までは体を労わって食事休憩を取るようにしていたのだけど、普段不摂生を重ねている身…いつしか、どうせ長生きなんてできないのだと考えるようになった。

また、昔ほどホールにいる日数が多くなくなったのも大きいだろう。

 

では、逆に休憩を入れる時はと言うと、手詰まりになった時が多い。

ホールで自分の台がヤメるほど酷くはないけど、ベストの選択とは思えない時。

周りのゲーム数が少し進めば自分の台の根拠が変わってくることがあるので、時間を進めてしまいたいなら休憩を入れる。

 

さて、冒頭のお話。

ハナビを打っていて、どうにも手応えがイマイチ。

少し時間を進めてみたくて食事休憩を取って戻ってみると、好調だった右隣の台が800Gほどハマっている。

周りが弱いならもう少し粘ってみるか…と席に座ろうとした時に、私の席の下にタバコを包む透明のフィルムが落ちているのに気が付いた。

 

ふと、ハマっている右隣の灰皿を見ると、灰を散らして吸い方が汚い。

それをみて、隣の人のタバコのものだとすぐに分かった。

ハマリへの意趣返しで意図して落としたのかどうかは分からないけれど、民度の低い人と揉めるのはくだらないからゴミを拾ってゴミ箱へ。

そして、何事もなく打ち始める。

 

ここまでは、残念ながら良くある話。

ホールに来る人の民度がもう少し上がればいいなってところでしかないのだけど、ここから意外な方向に話が進む。

打っているうちに、右隣の人は気が付いたのだ。

隣で打っているのが「ポロリ」だと。

 

何のタイミングだったか話しかけられて、私はゴミの件があって印象が悪かったので流しながら話を聞いていた。

んで、あるところで『実は、ライターになりたいんですよ』と。

私は間髪入れずに応えた『ライターになるには資質が必要ですからね』。

 

顔を出しているライターは常に誰かに見られている。

そして、SNSが発達した今の時代、何かがあればあっと言う間に拡散される。

彼はハナビの目押しも不足がなかったし、知識もそれなりにあるのかもしれない。

…が、よしんばどこかの雑誌に潜り込んでライターになったとして、今のような行動をしていたらどうなるか。

多少のハマリくらいで周りが見えなくなっていたら、あっという間に炎上する。

そして、そんな新人はメディアも使いたくないから、すぐに干されるだろう。

 

これは「じゃあ、気を付けます」って話ではなく、その人の根本的な人間性の問題だ。

要は、周りに迷惑をかけても構わないという心づもりが根本にあり、それは治らない。

だから、ハマっている時に気を付けようと思っても、どこかできっとこの人間性が出てしまう。

 

人間だからエゴがあるのは仕方がない。

それは自分もあるし…ただ、それを自分の中に押し留めて、周りに迷惑をかけないようにみんな生きている。

自分が損するだけのエゴなら良いよ、自分で責任を取れるなら。

しかし、彼はそうではないから、人前に出る資質があるとはとても思えない。

 

その日のスロットは快勝だったのに、なんとなく後味の悪さが残ってのを覚えている。

さて、次回は今回とは逆に良い意味でのライターの資質について。

ディスクアップの目押しミスで悶絶しながら待て!!