出玉率には“玉”という言葉が入っていますが、パチスロの用語のような気がしています。パチスロユーザーと話をするときは、出玉率が目安となりますが、パチンコの専業の方とお話しさせていただくと「日当○万円の釘」と表現されることが圧倒的に多いからです。

とはいえ、出玉率です。遊技機を世に出して構わないか試験する保通協では、10時間打って50%以上133%未満など、出玉率計算でチェックされています。面白いのは時間の概念ですね。パチンコは1分間に100発しか打ち出されないし、打ちっ放してくれるので、時間で区切っても消費玉数がわかるのです。

ちなみに、パチスロの場合は、打つ人のスピードによって大きく変わるので、17500G打って60%以上115%未満と決められています。

 

パチスロでは出玉率、パチンコで日当のほうが親しまれるのは、ピンときやすいからではないでしょうか?

旧来のパチンコは1スペックなので、どれくらい勝てるか直接的なほうが伝わりやすく、パチスロは設定によって変化し、設定1はマイナスになることが圧倒的なので「日当マイナス○円」よりも「出玉率95%」のほうが言いやすいとかね。現に『クランキーコンドル』など最低でも104%あった時代は「設定1でも日当2万円」なんて雑誌で謳われてもいました。

パチンコにも設定が導入され、釘をまったく触れない封入式が主流となれば、日当は出玉率に変わっていくのだろうか? そんなことを考えてしまいます。

 

もう一つの指針はボーダーですかね。ボーダーを超しているから打てるとか。この計算、ざっくりなら簡単なんですよ。1回の大当たりで得られる純増玉数と確率の問題です。1000円で250玉の等価交換、1/200で平均2000発だったとしましょう(時短だの全部引っ括めた初当たり平均が大事)。1回の大当たりで8000円になるのですから、それで200回せればトントン。ボーダーは25回となります。

私がパチンコを難しいと思うのはココです。日当にせよボーダーにせよ。大当たりの出玉数を削られたり、その人の技術によってまったく異なるところです。自分の技術と勝手知ったるホールかで、随分と変わるでしょう。私はド素人なので、止め打ちが上手い人と比べればロスがあります。捻り打ちもできません。時短中に玉が増えるとか凄いっ!

雑誌などにあるのは、あくまで参考値。その人次第で微妙に変わる。これを理解したところがスタートなのかな? と。

 

ということで、これからはパチンコでも増えて行きそうな出玉率表記。止め打ちを合わせると、保通協の試験とは環境が変わります。打ち出しのロスを減らせれば、出玉率の上限を上回る機種が現れるかも。そんなことを妄想しております。まあ、打ち出しが減れば日当計算も狂うんですけどね。

1分に100発を10時間やれば、6万発の打ち出し。130%であれば1万8000発の浮き。1分間に80発で135%であれば、1万6800発の浮きと下がってしまいます。慣れ親しんだ日当に直すためにも、出玉率の計算をする時代がくるのかな……なんてね。理論がわかると親しみがわきますが、やっぱり技術がないから打てないかな(笑)。