悠遊道フレンズ内の「のんき」さんの文章が好きだった。何を隠そう、「書いてみませんか?」と誘ったのは自分だ。
攻略の世界は自分とは畑違いながら、非常にリアリティがあり、また誠実に映ったのですよ。
諸事情で彼はライターから降りることになったのだけれど、彼の文章は「のんき屋」というブログで読めるので、気になった方はぜひ!

そう、お金の話だった。のんきさんの文を読んで、「自分にもあったなあ」と書いてみたくなった次第です。
どれも昔話だし、今となってはいいかな、とね。

最初の今回は某ジグマさん。
彼とは店が違ったけれど、まあ稼働状況がわからぬだけに、互いに気を使って相手を立てながらの付き合いだった。

まだ景気がいい時期に「ちょっとバカなことをやっちゃってさ」と、無心があったのは、既に飯を食ったり遊んだりの付き合いが出来た後。友人とまではいかない範囲でも、特に困ったことが起きない関係の中でだ。

その時は深く考えずに「はい、10万」と渡した。法的に根拠があるとは思わなかったけれど、先方にはプライドもあるだろうから、一筆だけ書いてもらってね。

返却はほどなくして。利子代わりに自分の体を気遣うプレゼントも貰ったりした。うん、問題なし!

ただ、二度目の無心は時代もあって、こちらも考えた。なんせジグマを通せずに廃業やスタイル変更を多くのプロが余儀なくされ始めていた頃だったから。
自分も「遠征」と称して他の店へ行ってばかりになっていた時代だ。

また、もう一つ理由があって、それは彼の技量というか自制心の方かな。店を廻ることが増えて、彼の通う店に顔を出したことがあるが、「?」みたいな行動を目にして、「いや、遊びだから」なんて照れながらの言い訳があったのだ。
自分自身が弱くて、いつも逃げたい気持ちと戦ってギリギリ食ってきた身では、先の見通し(もっと前に話したことがある)を含めて、そういう危うさには敏感なのですよ。

結局「もっと普段仲がいい人に頼んではどうでしょう」「自分は無理です」と断った。
電話に出なかったら、一度公衆電話からの着信もあって驚いたりしたのだけれど、残ったのは後味の悪さだけだったなあ。
彼のその後は…、知らん。詮索する権利も自分にはないし。