「来店取材ってどうなの?」

ねえねえ、「来店取材」って何なの? 取材と名が付く以上は、どこかで発表するんだよね。あんまり取材結果を目にする機会がない俺は、とんだ情報弱者なのかな?

いきなり攻め過ぎるテーマにしちゃったかなあ。友人にもこの手の仕事をやっている人が何人もいるから、非常にデリケートな問題だしねえ…。

 

まずは、こういうホールの形態が流行った成り立ちから考えてみましょう。最初は規制が入る前のイベントがあったのかな。ほら、芸能人を呼んでファンサービスをするような形のアレですよ。

それがイベントはお上の一声で禁止になったと。「新台入れ替え等の事実のみの告知はOK」「設定の示唆、釘を甘くする等の告知も禁止」ファンの知らない間に、そうなってしまったわけです。

全部のホールがそうだとは言いませんよ。名誉棄損になるのも嫌ですしね。ただ、いくつかのホールは「イベントが打てなくなっても、集客の為にかつてのイベント的な営業を匂わせたい」と思ったのでしょう。「事実の告知はOKなのだから」と、来店取材、動画収録等を謳い始めたと。

 

問題はこれが実際に甘くすると、釘曲げ問題に背く形になってしまうこと。現状釘を曲げるのは良くも悪くもアウト(スロットはもともとついている機能だから、設定の変更は可能ですが)。

だから、パチンコにおいては、ホールも「釘をアケる」とは一言も言っていません。でも、それをお客さんに曖昧にイメージしてほしい部分はあるのでしょう。非常にグレーというか、ギリギリ許されるラインということですね。実際、以前から一切禁止の地域もあったし、東京都は2016年末に禁止になりました。

 

むしろ、まずいのはホールの告知を根拠に、「昔のイベントみたいな物だろう?」と、特別に甘い営業を期待してしまうファン側かもしれません。釘を曲げてはいけない時代なのだから。

 

その意味でいうと、「自分が行く日は店としっかり交渉して甘くさせます」というライターさんもアウトと言えばアウト。いや、志は素晴らしいですよ! ファンの側に立って、「じゃあ、ギャラを払ってまで来なくていいよ」とホールに言われるリスクを背負っても、自分の名前とファンを守る行為だから。僕はこういうのは好きだなあ。

 

でも、結局ね、「来店だから甘くなる」みたいなイメージを店もファンも引きずっているからイカンのではないですかね? だから、もしその辺をしっかり意識した上で、ホールに加担するようなライターさんがいたら、自分とは違うってことです。

皆さん、「家族を養うため」や「どうせ今しかこんなバブルは来ない」「原稿料だけじゃあ、大して稼げないんだから」と、納得してやっているんでしょうから、是非じゃあないんです。

ただ、「お金をくれるから」だけで、ホイホイ喜んでいくのはどうかな? と。いろんな物を考えて、その上で決断をしてほしいと思うわけです。ライターは皆立派な大人なんで。

 

また、ファンもよこしまな期待をしないこと。来店取材があっても平常だと思って、「どんなもんか、ちょっと見に行くか」くらいでいれば、とんだ回収状態に行き当たっても、文句すら出ないと思うんですよ。

ふふふ、来店と関係ない立場の自分だから言えることっすね。放言失礼!