パチンコは技術の前に台ありき。そして台の前に店ありきという側面がある。
裏を返せば、どの店に行くかで同じ技量の打ち手でも収支が変わる可能性を秘めているということだ。

今回はそんな店の大きな違いである、営業形態について考えてみたい。
なお、ホールを考える場合は釘というか還元率が大前提になるのだが、そちらは千差万別で十把一からげに言いにくい。
今回書く条件と打ち手の選択は、還元率を各自調べて(というか内容や期待時給、財布の中の増減からおのずと見えてくる)、応用していただきたい(これ大切!)。

☆換金率
これは低いほど釘が甘く、高いほど釘は渋い傾向がある(もちろん店の体力によって例外も多い)。
また、持ち玉で粘る利は換金率が低いほど大きく、高くなるほど小さくなる。

現実には釘が弱い人ほど低換金に向いている。高換金だとちょっとの入賞率の差が見抜けないと厳しいし、試し打ち結果で台を決めて、それまでの期待値損を長時間粘ることで挽回するのも難しいからだ。
あと、打っていて高換金率店は体感もキツい。ある程度長くやっている自分でも、ムラの下限で入賞率が低い状態はイライラするので。
また、イケると踏んでも思うような入賞率にならずに心が揺れることが多いのは高換金だ。
一時、メディアの人間も含めて「遊技時間が取れないなら等価!」と、口を揃えた時があったけれど、近年は再プレーも充実しているし、換金率を問わず「再プレーだけ(もしくは多少の+αまで)打って、持ち玉にならなければ撤退」という立ち回りも可能になっている。
「勝つための努力はしたくない。とにかく一獲千金を」という方は…。う~ん、お財布に余裕があるなら、好きにしてください。

☆移動&共有
これは店によって違うけれど、換金率が高いほどOKの場合が多い。
ルールが甘いのは確かにお得に見えるものの、ちょっと待った! 何でもありの裏には釘のしわ寄せがたいてい隠れている。

一人で打つ人は共有など不可の方が不利がないし、持ち玉移動がありがたいのは、台選びに不備がある人。最初の1台でずっと遊技できる割合が高い人ほど、移動はNGの方が向いているのだ。(自分は比較的そのタイプ)
こういう面での厳しさが釘に反映されている(甘めな調整)店は、中級のピンプロに向いていると言えるだろう。

☆メリハリ
これは機種ごとのメリハリと、日々の出玉率のメリハリの2種類がある。

前者だと、ミドルばかり優遇されていて、遊パチや羽根モノ等が渋い店は多い。
プロでない年配者に多いのだが、「長年行きつけの店だから」と、こういう店で羽根デジのコーナーで頑張る方もいらっしゃる。
自分はいつも心の中で「う~ん、すぐ近所の別の店の方がまだマシだと思うんだけどな」と、残念に思っていたりする。
とにかく「手堅いゲーム性の機種はぶっこ抜く」方針のホールが換金率を問わず多いので、これは要注意だ。

日々のメリハリの方は大手チェーンに多いかもしれない。暦(「〇がつく日」「ぞろ目の日」等)は頑張って出玉率を上げるのだが、それ以外は鬼回収といった具合だ。まあ、アケるのもメイン機種ばかりなのが実情だが。
財布を考えると、こういった店は出す時だけ行くようにしないと、我々一般市民は大ケガに繋がりかねない。
それから、特定の出す日に軍団が殺到して一部しかない頑張る機種に座れないようだと、一年中チャンスが無いことになる。

むしろ、非プロでまったり毎日パチンコを楽しみたい向きには、万年釘(特にサービスをしないで、毎日似たような出玉率)の店の方が向いている。
もっとも、万年釘の大半は大手チェーンの回収状態と同じ状況が一年365日続いている店が多いから、その辺は注意されたし。
釘が苦手でも、試し打ち結果を記録したり収支をつけることで、その辺は勝手にわかるようになる。

逆にというか、最近は少なくなったけれど、自分が保険(アテがない日に稼働の谷間を埋める台)として使うのはこういう店の台が多い。
理由はいつ行っても状況が変わらないので、釘が残っている可能性が高いことがある。
もちろん、ひと工夫、ふた工夫して他の打ち手より時給を何百円(時には千円以上)上げられる機種&台が条件ですが。

☆パーソナルシステムか? 玉積み制か?
数採りが楽なのは、もちろんパーソナル。
自分も打ち方の研鑽中などは、できればパーソナルの店でやりたい。

ただ、自分にとって楽なのは他人も同じ。その気になれば盗み見ることもできるパーソナルよりは、前述のような条件が無いのなら、自分は箱積みの店の方がやりやすい。だって他人を見ないようにしているから(笑)。

あと、小さいことなれど、パーソナルシステムだと共有禁止でも軍団の皆さんはたいていカードを回すから。店もちゃんと見ないとダメよ!

☆技術介入への許容度
今時はどこも止め打ちやひねり打ちに厳しいのだが、たまに釘が渋い代わりに打ち手の努力を認めるホールもある。

どっちを取るかは打ち手しだい。
止めたりひねったりが苦手な人は禁止のホールの方が勝ちやすいし、腕自慢の打ち手は後者が好きなはず。
プロでも「回りで勝負」な年配者は前者に近いホールを好んでいる。

まあ、通常時に回り過ぎを注意されるような店(実際にある)、ひねり打ちはともかく電サポ中に一切止めるな的ホールは玉を出さない宣言と言えるので、そういう所では頑張るだけ無駄かもしれません。

以上、思いつくままに書きましたが、パチンコの基本は「自分だけ特をする環境を作る」です。台を選ぶのもそう、独自の打ち方を考えるのもしかり。
営業形態もその一つなので、結果が出ない人はこういう面から行くホールを考え直すのも一つの手だと思います。
「最近勝てないんだよな~」と嘆く前に、行く店の参考にしてください。

私も昔に比べて、使うホールは増えました。移動時間も40分とかが普通になっています。勝ち続けるというのは、そういうパチンコを受け入れるかどうかですので。