近所のお店がリニューアルとかで、古参の店員さんから力の入ったアピールがあったため、ベテラン師匠にどんな状況かを読んでもらいました。「当日は釘だけでも見に行くといいかもしれないよ」というアドバイスを頂戴したので、様子を見に行くことにしました。釘の見方、知りませんけど。だめじゃん。

伺ったのはもう夜で、2時間ちょっとのプレイ時間でしたが、非常によく回るアグネスやリングを運良くつかむことが出来たおかげで、収支はプラスに色づきました。やったあ。

 

リニューアルは単なる新台入替えでなく、店内の雰囲気がガラッと変わる大きなものでした。
雨の日に滑って尻餅をついた床が美しい絨毯敷きになり、何よりも大きく変わったのは計測機械が撤去されていたことです。つまり全パチンコ台がパーソナルシステムとなっていたのです。

これはちょっぴり寂しかったです。出している人たちの積まれゆく箱を見るのが好きだったし、箱替えをしてもらう時に必ず「やりましたねっ」とか優しい一言をかけてくれて、そのたんびに嬉しさも上乗せされたものでした。数回しか経験ありませんが「別積み」したことがあり、それを懐かしく(と言ってパチンコ歴が浅いのでそんな昔じゃないんですが)思い出しました。

そんなわけで店内はちょっとゴージャスな感じになりました。スタッフは作業が楽になったのでしょう、実際店員さんの数も少し減っています。かつての雑多な(でも活気を感じる)ムードが好きだったので、小綺麗なというかスカスカな感じに何だか違和感です。慣れるまでは時間がかかりそうです。

第一楽章はそんな感じで「やったあ」と素直に喜んでいましたが、プラスに味を占めて挑んだ第二楽章は。

 

そうや。初日の帰りがけにちょこっと打ったキャプテン翼が、えっらいよく回ってたっけ!と、保留がすぐに満ぱんになってた事を思い出し、おもむろに貯玉の払い出し1プッシュ。

えっ…?

「フォースと共に」という意気込みをそっくりそのまま返していただきたい仕上がり。あんな困るほど回ってたのに、こんななるって事は明らかに何らかの力が働いてるわけで、じゃ比較のために釘を……見ておきなさいという教えを忘れていた事は内緒です。

ちなみに紙にメモると読み返した際に「なんやこれ!誰が書いたんや!」となってしまうので、画像等と一緒に回転の数(ホンマはラウンド数とかそういうのも必要だという事はわかっています許されて)だけ、もう1台のスマホの自分宛てにLINEで送るようにしています。未読スルーの一方通行投稿です。

機種名の下にある謎の数字は、いわゆる他客によって既に回されとる数で、つまり「キャプテン翼を120回から打ち始めました」の意です。そしていつも千円ごと、もしくは2押しごとの回数を順に書いているのですが、上記キャプ翼に限り「持ち玉1押し分で、4回!」という、もうちょっと打ってみようかなという気持ちを瞬時にかき消す回りなのでした。なんぼなんでも。

そうして翼くんにバッサリ嫌われたチャンバが一点見つめしながら次に向かったのは、この頃気になる女の子・アグネス!最近アタシ的にキてるアグネス。大海3のだけど。初日に潤してくれた彼女に望みをかけてみるのでした。

そもそも回ってない。という皆さまのガチお叱りを「あ”あ”あ”聞こえないー」とぬるぬる回避しつつ、初日モノにしたアグネス玉はこうやって、戻っていったのでございました。見抜かれる下心。アグネスにはすべてお見通し。

思えばアグネスでは、こういった「行って・来い(もしくはその逆)」が大変多うございました。しかし「行って・来い」ならまだしも、ここから「行って・行って・また行く」というどうしようもない負のイキッパがしばらく続く事を、この時の私は知るよしもありませんでした。「こンの○○○が!」と悪態をつきそうになる寸前でしたが、後にまたツンデレのデレ本領発揮してくれる事になるのです。ふと、ゲイリー・オールドマン演じるジャックを追い詰め翻弄する猛女モナの映画『蜘蛛女』のキャッチコピーが頭に浮かびました。

 捕らえて、逃がして、また誘う。  

こうしてアグネスに絡めとられてゆくさまは「おやめくださいませ~」とか言いながらいずれ書くとして、「欲張るといつもこう。」と、なんとなく頼りにしてたアグネスにも嫌われてどうすりゃいいのさ…と、エア缶蹴りしながらその日はぽつねーんと帰宅。

まぁ私は負ける事が多いし、しょうがないやねと思いながら…もやっぱり面白くなくて、だってリニューアルでしょ?!と数日後にまた行ってみました。最早リニューアルの恩恵的なアレはもうないデーでしたが、そうとも知らず「夢幻闘乱」を珍しく打ってみる事にした第三楽章。打つのは3回目で、特に北斗無双は好きなわけでもありません。単純に、いわゆるひとつの、バトりたい気分でってやつです。

前日に爆裂したせいか、なんとなく皆さんが「今日はダメなんじゃね?」と敬遠してる感が大いに漂うゼロゼロ台でしたが、それでも打ち出すと11回転目に当たりました。単発でしたが時短がプラスされ、しかも大変によく回り、30回を超えたりなんかもしています。ここで「駆け上がりたい気持ち」が一気に胸いっぱいに広がるのでした。ケン、あたしを連れてって!

ところが回るけどの法則というかハマり出して、いつものように迷い出します。こんな時、心で師匠に問いかけるのでした。今回も「迷っています。今日の私は疾走感を味わう事が出来るでしょうか」と聞こうとした瞬間、やおら賑やかな展開となり、当たってRUSHをモノにします。

そこからがイケナイ。いや、イケナクない。ああ、この感覚。あれよあれよの展開。目をつぶると、いやつぶらなくとも右肩上がりの絶頂グラフが見えました。

二桁連チャンに気をよくし、画像を撮って「終わる気がしない」「これもう、止めらんねんじゃね?」というコメントと共に、勢い余って師匠にリアルにLINEしてしまうのでした。ヘタレ弟子のくせにエッヘンとタメ口きいています。鬼師匠ならば、弟子しばかれてるところです。

心の中で問いかける時はいつも「よいか。若き、あ、いや老いたる弟子、まっきゃん・スカイウォーカーよ。オノレを信じるのじゃ」てな感じに爺さま感あふれる返答なのですが、リアル師匠には「ふっ。よかったね。」と笑われておしまいなのでした。この淡泊な師をいつか熱くさせ、「もうお前は弟子ではない…いざゆけや大海原へ!」と言わせる事が出来るのでしょうか。

アグネス、頼んだよ。
てへっ。じゃないんだよ。

こうして私の初めてのリニューアル狂想曲は、やったあ・ションボリ・ワチャチャと幕を閉じたのでした。疲れました。楽しかったです。