いわゆる「新風営法」の施行により、パチンコとパチスロの併設が公式に認められた記念すべき年です。多くのホールがこぞって新風営法適合機=1号機を導入し、後に空前のパチスロブームが巻き起こりました。その背景には、これまで隆盛を誇ってきたデジパチが規制を受けた…というキツ~い現実もあるのですが、今日までパチスロとパチンコは、交互に規制を受けて発展してきたので、ある意味でその流れを築いた最初の規制だったのかも知れません。

ちなみに、デジパチの規制は思う以上に厳しく、それまでは30秒開き×10ラウンドだったアタッカーの開放が、15秒開き×10ラウンドに制限され、最終的に「30秒開き×10カウント×10ラウンド」となりました。いわゆる「1300発機」はこうして誕生したわけですが、それまでの大当り確率すらわからなかった機種と違い、一律で200分の1という申し合わせの上で製造されたため(中には少し辛めの機種もありました)、私のような貧乏学生にはむしろ「ありがたい規制」だったのです。

というわけで、パチスロ1号機の話は次回に書くことにして、今回は1300発機について語ろうと思います。

登場した1300発機は以下の通り。例によって、正式名称は不明…というか、調べたところで本当の正式名称はわからないのですが、年明け早々から大量のデジパチがデビューしました。

平和「ブラボー10」
三共「フィーバー10スペシャル」
大一「アイドル7α」
西陣「キャプテンルーキー」
京楽「サンスカーレット」
三洋「パニック10」
豊丸「ビッグドン」
ニューギン「エキサイトヒーロー」

初期の1300発機で、私が打ったことがある機種はこれくらい。どれも大当り確率が高く、リーチ目があったのでとても楽しめたのですが、後にその「リーチ目」のせいで攻略プロの餌食になります。

どういうことかというと、初期の1300発機は大当り判定に「係数方式」を採用しており、前回の表示出目をもとに次回の表示出目を決定していたんです。つまり、係数のパターンさえ熟知すれば、次回転で表示される出目、その次の出目、さらにその次の出目…という具合に計算できるため、大当りする可能性が高い展開に入っている時は連続回しで流れをキープし、そうでない時はストップボタンを押して出目を崩すという攻略法が成立しました。

むろん、上記の説明は細かい部分を端折っており、実際にはもっと複雑な流れで大当りを引き寄せていたんですが、いずれにせよ、これにより係数方式を見直す必要に迫られた各メーカーは、当面の対策として「遊技していない時にも出目が変動している機種(スーパーブラボー等)」をリリースしたり、ストップボタンを廃止したりと知恵をしぼりました。

その後、時は流れて「係数方式」は淘汰され、現在では乱数方式による大当り抽選が一般的になりました。その結果、パチンコが面白くなくなったわけでは決してないのだけど、当時もっと打ち込んでおけば良かったな…とも思います。

嗚呼、後悔先に立たず。

昭和60年のトータル

1月   -3,900円
2月  +15,000円
3月   -19,000円
4月   -28,400円
5月  +77,100円
6月   +1,000円
7月  +66,400円
8月   -17,100円
9月  +15,700円
10月  +69,800円
11月   -41,200円
12月   -31,600円

合計 プラス 103,800円