前回の自己紹介で「思うところがあってパチンコは辞めました」と書きました。

簡単に言えば「攻略法(ネタ)が無くなって稼げなくなったから」というのが一番の理由です。

攻略法を使ったパチンコは大きなネタのある時なら月7桁稼ぐのも難しくないんですが、ネタがなくなってしまうと生活して行くのもやっとこさという状態になります。

 

「ネタが無くても、普通にヒラで打てばいいじゃないか」

そう言われたらグウの音も出ませんが、現実にそれができなかったんですから仕方がありません。

いったん攻略法で稼ぐ甘さやおいしさに慣れてしまうと、ヒラ打ちに我慢ができなくなってしまうんですよ。

(この辺りは安田さんの言う通りネタが一過性という事をよく表していますね)

 

数字を挙げると分かりやすいかも知れません。

1990年代に出回ってた攻略法の時給単価を挙げてみます。(当時の換金率は2.5円がほとんど)

◎小ネタ|エスケープ・恐竜王国:2000~3000円

◎中ネタ|CR黄門ちゃま2:4000~5000円

◎大ネタ|アレンジマン:7000~1万円

◎特殊ネタ|パワフル・ちゃんこ・春一番:Max4~5万円

(注記)特殊ネタはバレるのを覚悟して打つ場合の単価。それ以外は店側にバレない隠れ打ちでの単価。

 

特殊ネタとなると、まるで攻略法会社やネタ屋(攻略法や体感器などの卸し)が商売のために掲げていた誇大広告のようですが、現実にボクが記録していた収支ノートの数値です。

当時はこれくらいのネタがゴロゴロ転がっていたのですから、どれだけ甘い時代だったかが分かるでしょう。

あの頃のネタプロたちはアレマン(アレンジマン)やちゃま(CR黄門ちゃま2)クラスのネタをメインに打っていて、エスケープクラスの小ネタは「仕方なくやるもの」でした。

と言うよりも、あの時期に時給2000~3000円のパチンコをしていたら同業者(攻略仲間)から笑われる様な空気があったので、そもそも誰も打っていなかったと思います。

 

それに比べてヒラ打ちはと言うと、優秀なセブン機の日当が2万円から3万円もあれば良い方でしたから、1日10時間ほどの稼働として時給換算すると2000円から3000円。

いくらヒラ打ちの優秀台といっても時給単価ではネタの最下層クラスということになります。

中ネタのちゃまとの比較でさえ半分の時給、大ネタのアレマンと比べると3分の1から4分の1にまで単価が下落してしまいます。

これだけでもうヤル気がなくなってしまいますよね。

先月までは時給1000円だったアルバイトの時給が「今月からは時給300円だよ」って言われるようなもんですから。

 

しかもヒラ打ちというのは、いろいろやるべき事が多くて大変です。

当時はネタプロの先輩たちの手前、こんなこと口が裂けても言えなかったんですが、おそらくジグマ・開店・攻略の各プロの中で最も高スキルだったのがジグマタイプで、最も低スキルだったのが攻略プロではなかったかと思います。

ボクも含めた多くのネタプロたちがヒラで凌いでいけなかった理由は、こういう事情があってのことだったんです。

ではネタが無く、かと言ってヒラで凌ぐこともできなかったネタプロたちが、その後どんな末路を辿って行ったのか。

次回以降に語っていきたいと思います。