「一流と二流、三流の違いとは?」

長いことパチンコをやった。初打ちは大学一年の時だから、もう36年になるのか。
ぶっちゃけ、飽きてもいる。生活の糧がこれしかないからやっているようなもんで、毎年年末ジャンボを買った後は、
「当たった! それじゃあ皆さんお先に。俺は一足先に上がりです」
と、誌面からの卒業を思い浮かべたりもしているからな。

パチンコを打つことは今も好きだ。今もホールに出たら、それなりに刺激を受けていられるし、頑張る気持ちは維持できている。
玉を弾くことを生きる術とできたのは、やりたくもない仕事をしなければならぬ人に比べたら、ずいぶんと幸せだと思う。
問題はこの先も、今の生活を維持できるかですがね。

さて、こんな自分も若い頃は「やるからには誰にも負けないくらい上手になりたい」と思ったことがある。
結局は考え方も変わり、「気楽にやれれば充分じゃないの」と方針転換していったのだけれど、それはマスコミの仕事を通じてとんでもない化け物たちを見たことも理由だ。

本当にね、スゲー奴らは努力をするのにガソリンというか、モチベーションという理由がないもん。息をするかのごとくパチンコに情熱を傾けている。これは怠け者体質の自分からしたら、ありえないくらい大変なことなんですよ。

もちろん、
・勝つ方法を考えること
技術介入要素の考察、立ち回り、計算等
・体を使う努力
行動力や情報収集、超ブラック企業的な稼働時間を当然とする等
・基本的な部分
釘読みだって、一定レベル以上は資質が必要だし、自己管理も大事
といった面も兼ね備えた上でね。

勝つための行動を取れるのはプロなら当然。化け物たちに並ぶ、あるいは近い収支を出せる人も、世の中にはいる。
ただ、それを意識してやらないとできないのか、何も考えずにできるのか? それが一流と二流の差だと思う。そして、それを何十年と続けられるかも…。

結局、自分は二流も無理だったな。今となっては、いや、昔も今もできないことが多すぎるし、それを「俺はこのくらいでいいや」と納得している精神性も含めてね。
別に悔しくもないが、そういう自分をきちんと認識して、変な理屈をつけてごまかさずに生きてはいきたい。自分に都合いい言い訳ばっかりの打ち手をさんざん見てきたからさ。

「ダメな時はこんなもの。隠すつもりは毛頭ないよ」

1月某日

本日は暦上けっこう頑張るホールがお目当てだ。交換率は30玉で打ちやすく、状況的には期待が持てる。
ただ、何年も前からこの店は人が殺到し、並ばない自分にとって、この日は「位置がない」ことばっかりになってしまった。
「じゃあ並べよ」と言われても、それはまた性分の話。そんなことができたら、俺だって今頃は二流の端っこくらいにはなっている。
「食うに困ったらやるよ」と言いながら、一生できずに潰れていくのかもしれんね。

ただまあ、最近は手持ちのホールも減少傾向で困ってきたし、「アテがない日に覗くなら、それも良かろう」と様子見に来てみた次第だ。
さあ、どうなることやら。

長いなが~い並びのケツにつき、入店した頃には空き台も数えるほど。ここでも弱いアケの日には海を打ったりしているんだけど、満台御礼で出番なし。
他のメイン機種(月イチの暦でも、自分の経験上甘くなるのはこの辺までだ)も状況は同じに見える。

どうすっかな? 電車を乗り換えて30分少々かければ保険みたいな台がある店も行ける。でも、保険は常時使うもんじゃねえし、この寒い中を移動もしんどいよな。←すでに三流の発想

迷った末にバラエティコーナーの甘AKBまゆゆバージョンに着席。この機種を他所で最後に触ったのは一年近く前だが、回りの釘はギリギリ千円20個くらいありそうだ。
今時のパチンコの肝である出玉関係は、スルーはV外しをしない自分なら多分どうにか足りてる。この機種でいじめられがちなアタッカー上はライトミドル版と比べる限り、そこまでひどくはなさげ。
最近は「毎日2万とか言わんよ。一日埋まればそれでいい」が口癖だし、まずはこれをやってみよう。

「やらかした! 無情にもオーバー入賞を狙った玉は逃げるばかり」

打ち始めると、再プレー500個で34回転。玉の勢いが足りない感じなので、合わせを右へ流れないよう程度に強めに変えてみる。ステージはそれなり(この台は千円2個も決まれば良い部類だが)だから、回りが上がってほしいが…。

うん、思った通りか? 2500個入れた時点では214回転までアップ。まっ、経験上そこまで効果がある打法ではないんで、ムラのお陰もあろう。
とにかく、後は出玉と当りしだいかね。

現金投資に入って1000円目、激アツが二つからの実写リーチ(曲は忘れた)で232回転目に444の大当り。
MR抽選は派手な演出だったので期待していると、よし! 無事ラッシュ突入だ。

この連チャンは4発の30R。ライトミドル版ほど危険な台じゃないが(あちらは電チューから長いラウンドを引かないと地獄)、これは上々の出だしでしょ。

あっ、気掛かりは1カウントを残し、ひねって打った玉3個がアタッカーにかすりもせずに外へ流れることが何度もあったこと。
少々釘が悪くてもオーバー入賞を半分くらい取るつもりでいるんで、これは誤算も誤算なり。ヤバいかな?

次の当りは205回転目。前述の出玉の影響もあろうが、持ち玉ではまかなえずに1500円の買い足し。
今回も4連チャンして36Rを手にしたが、オーバー入賞の方は相変わらず。ついでに屋根の引っ掛かり具合も悪くて、ちょうどいい所を狙うと何発かに一発は必ず左へ飛ぶという(汗)。ちぇっ、「プラスにゃあなるが…」って台かねえ。

ぶっちゃけ、こういうところで問われるのが打ち手のレベルだと思う。ほとんどの一流さんはまずこういう台には座らないが、久々の機種だと、たまにはミスもあろう。
でも、凄い奴らは保険の選択肢もたくさん用意してあって、ここで続行はないと思う。
勝負ラインは稼働時間との兼ね合いもあり、それぞれ違うが、少なくとも打てるラインを割り込んでもズルズル打ち続ける人はいない。

対して自分は、「まあいいかな。日当1万円の日があっても」と、ほんの数年前なら絶対やらなかった台でも妥協する始末。
状況の悪化に逆らわず対応しているというと聞こえがいいものの、実質はどんどん破綻へ向けて追い込まれているだけだ。
そろそろ三流(生きていけるだけのライン)からも落ちこぼれかけているのかなあ。

この後はこれといったピンチもなく、当りまくる展開に身を委ねて21時まで。出玉は1万4千個オーバーで収支は出来過ぎなれど、数字の方はデータの通り。やらかしたねえ。

通常時の回転数が異常に少ないのは、入店時の出遅れや昼食の休憩もあるけれど、やはり大当り中にあまりにもアタッカーの拾いが悪かったから。
残り1Cを作るのに往生することばかりだったから、(大してオーバー入賞が取れないなら)いっそ止めずに「見なし」でひねった方がマシな内容になったやもしれぬ。

これを読んでくれている打ち手の皆さんは、こんな稼働をしないことを望むばかりです。

投資 再プレー2500個&2500円
出玉 14392個
収支 37100円相当
通常時回転数 1500回
大当り 47回&突確1回(計390R)
回転率    19.9218回/千円
出玉 77.15537個/R