動画収録の裏側 その5

「お下品? ギャラの話」

 シリーズ最後は少々下世話なお話を。これを書いたら、業界から消される可能性もあるんで(誇張あり?)、読んだ方は胸の内に止めておいてくださいませ。

 必勝ガイドのDVDは一日拘束の実戦だと今のところ3万前後が通例だ。これはキャリアの格差はないと思われる。本当の売れっ子さんは知らないけれど…。
 そして、これは拘束時間によって異なり、半日~数時間と短くなるに従って加速度的に減っていく。
 もちろん、この金額には自腹の実戦費も入っていて、いつも勝つ人と負ける人では実質のギャラは違うことになる。

 あっ、自分が属するフリーライター枠はそんな感じだが、いわゆる芸能人枠(事務所に所属するタレント的な人材)は全く違うはず。大昔の別媒体の仕事では、レギュラーだったそういう方が抜けた途端、残された出演者のギャラが突然、倍以上に上がったりしたもので。恐ろしい世界だ(笑)。

 過去にCSの専門チャンネルでやっていた実戦は(ごくたまに実戦塾という奴に出た)、もう少し条件が良かった。栃木だかどこかのロケ後に帰れなくなった時は、ビジホ代まで出してくれたし、太っ腹だ。
 今はどうなのかな? ミネッチやヨースケ君を紹介した名番組「ガチプロ」も、そのくらいはプライド料込みで出してくれていたと思う。

 さて、その出演者(製作会社の費用も)のギャラはどこから出ているのだろうか?
 もちろん多くは出版社の製作費から。
「DVDなんて一枚数円で家電屋で買えるじゃん」
という方もいようが、コンテンツ作りには出演料、音声やカメラにディレクター、製作会社の利益etc.が必要。専門誌の価格が高騰を続けるのも、止むなしといったところかもしれない。
(だから、個人的には方々で「DVD無し版も低価格で出してくれませんか」と言っているわけです。そうしないと、どんどんパイが減ってライターオタクさん達しか購入しなくなる恐れがあるし)

 そんなわけで、会社の偉い人にそっと聞いてみた。
「製作費をホールの収録告知とバーターにしてるのでは?」
これは必ずしもないわけではないらしい。
ただ
「毎回ではありません。それに、安田さんが聞いているより、ずっと少額ですよ」(必勝ガイド)
「ウチはホールからお金は貰ってません」(漫画パチンカー)
等が回答だった。
自分が関係しているメディアは、世間が思うよりずっと健全だって話ですわ。

 ちゅうわけで、来店取材は行ったことがないからわからないけれど、DVDロケに関しては甘い汁は吸ってないみたいなんで、皆さん暖かい目で見てあげてくださいな。
 まっ、この先は東京のロケも「告知NG」の件があり、ホールが営業的な利用は不可能になりそうだ。それでも、DVD収録をやってくれている店は、利益だけ目的なホールじゃないかもしれない。その意気は嬉しいです!
いや、例外もなくはなかろうが…。