スロットマシンで負けすぎて、製造メーカーを訴えたら約3億取り戻せたという話である。海外からは時折信じがたいニュースが聞こえてくるのだが、よく勝訴したと思う。個人的には、こんなつまらない機械に2万、3万と突っ込んでしまった、カネ返せと言いたくなったことは何度もあるが、海外はレベルが違うようだ。

AFP=時事】オーストリアの裁判所がスロットマシンに膨大な金額をつぎ込んだ男性をギャンブル依存症と認定し、さらにマシンを製造・設置した会社に対して賠償金250万ユーロ(約3億2000万円)を男性に支払うよう命じる判決を下した。22日に公表された判決内容により明らかとなった。

 原告の主張によると、男性は首都ウィーンで2002年から10年以上にわたり、カジノゲームメーカー大手ノボマティック(Novomatic)のスロットマシンにおよそ200万ユーロ(約2億5000万円)をつぎ込んだ。

 裁判で専門家は男性が依存症により「体の自由が部分的に奪われていた」と指摘し、男性の賭け金は無効であるとした。

 ノボマティックは今回の判決を不服として上訴する意向。~以上、Livedoor Newsより引用~ http://news.livedoor.com/article/detail/15487225/

 それにしても約10年で日本円で約2億5000万もつぎ込むとは、恐ろしい話ではある。こういう判決が出るということは、ギャンブル依存症という疾患が社会全般に認識されているということなのだろうが、個人的にはそこまで負ける前に何か手を打てなかったのかとも思うし、そこまで金がよく続いたものだとも思う。

 日本もいずれカジノ開設となるのだろうが、こういうことが起きないよう、カジノ業者や機械メーカーは何か考えているのかもしれないが、日本ではギャンブルの負けを業者やメーカーに転嫁するような風潮はない。

 ただ、2010年にCR機は違法との国家賠償訴訟を起こした人がいた。その内容はCR機の確率変動は違法ではないかというもの。1回の大当りで得られる出玉の上限は2400個で4円換算で9600円相当だが、それは景品の上限額が1万円を超えないものと規定されている範囲内で問題はない。しかし、CR機の確変は大当りが複数回続く可能性があり、上限額の1万円を超える賭博罪に当たるという主張だ。 

 この裁判は業界内でもそれなりに注目を集めていたが、あっけなく敗訴した。控訴したという話も聞かなかったので、一審で終わったのだろう。単純にパチンコの換金問題の違法性が証明できず、単なる遊技機に賭博も何もないというのが判決の趣旨だったように記憶しているが、興味のある方は調べてみてください。