管理遊技機の開発、実現に尽力という話だが、元は封入式と呼ばれていたもので、それがECO遊技機と名称を変え、更に管理遊技機となった経緯がある。遊技機の情報を第三者機関で集中管理し、不正防止につなげるというものだ。ただ、外部と通信機能を持たせることでハッキング等の危険性が生じるため、警察庁としては今ひとつ歓迎していなかったのだが、ここにきて風向きが変わりつつある。

 日本遊技機工業組合の筒井公久理事長は2月12日に開催された日遊協創立30周年記念式典の祝辞で、多くの新規則機を早期に市場投入していく意向を示したほか、「安心してファンに楽しんでもらうため、射幸性に頼らず手軽に遊べる遊技機の開発を含め、多種多様な遊技機の提供に向けて全力をあげるとともに遊技環境の改善を図り、効率的な遊技機の出展を構築する、いわゆる『管理遊技機』を新たな方向性の1つとして提案、実現することへ全力を尽くしていきたい」と、今後の管理遊技機の開発に対し意欲を示した。~以上、web-greenbeltより引用~ http://web-greenbelt.jp/news/detail.php?n=00011083

 どうして最近になって行政も前向きになったのかと言うと、どうやら遊技機の情報を管理することが依存症対策につながるとみているようで、なおかつ第三者機関が新たな天下り先になるようだ。また、管理遊技機専用のユニットや設備投資など、普及に際しての利権もあるのだろう。これはかつてのCR機導入の際に見られたゴタゴタと非常に似ている (こういったところの話はパチンコ日報さんの記事が参考になる。管理遊技機、利害関係者からの嘆き節)。

 依存症に悩む人たち、およびその家族、親族らが管理遊技機なるものを求めているのかと考えると、首を傾げざるを得ない。安心してファンに楽しんでもらうため、射幸性に頼らず手軽に遊べる遊技機の開発をするというところまではいいのだが、それがどうして管理遊技機につながるのかが良く分からない。また、ハッキングなどの危険性は一切危惧しなくても良くなったのだろうか。

 釘調整不要の管理遊技機に設定機能が付いて、それが将来的なパチンコ像になるのだろうか。そんなものが普及するとは到底思えないのだが、権力が後押しすると、時に予想もつかないことが起きる。CR機も当初はまずもって普及しないと見られていたのだが、あれよあれよと言う間に全国的に広まっていった。無論、CR機に特典を付けたからなのだが、それと同じようなことが管理遊技機で起きないとも限らない。

 業界はCR機導入に関しては相当懲りているはずである。管理遊技機が本当にファンのため、業界の未来のために資することなのか、冷静に考えてもらいたいところである。