内規の改正だそうで、通常時の最低ベースの撤廃、最低4個のヘソ賞球の下限撤廃など、一見一昔前に戻ったようである。機械開発のバリエーションを広げることが目的らしいのだが、これで安心して遊べる機械が作れるのだろうか。

日工組はこのほど、これまで4個以上と定めていたヘソ賞球の下限撤廃をはじめとする、4項目の内規を変更することを決めた。パチンコ機開発のバリエーションを拡げることなどが目的。新内規は5月1日からの保通協への型式試験申請分から適用される。

このほか、これまで30%以上としていた通常時のベースや、1個以上の賞球が必要だった電チュー、さらに賞球3個以上となっていた他穴入賞の下限を定めた内規がそれぞれ撤廃される。

なお、このうち「ベース30%以上」「ヘソ賞球4個以上」などの内規については、のめり込み問題や遊技くぎ問題への対応が求められるなかで積み重なっていた、それまでの「申し合わせ事項」を、2016年7月に内規として整理、改定されている。~以上、遊技通信webより引用~ https://www.yugitsushin.jp/category/dantai/

 通常時の最低ベースを撤廃する、ヘソの賞球1個戻しも可能となると、単純に考えたら昔のように時間あたりの投資スピードがやたら速く、勝っても負けてもその額が大きい機種が作れるのではと穿った見方をしてしまうのだが、そんなことは絶対に無理だという。と言うのも、新基準機は1時間あたりの出玉率の下限が33% (旧基準機は下限なし) と決まっており、それを確保するためにはベース値を上げることはあっても下げることは現実的ではないそうだ (検定に通らない)。

 また、通常時のベース30%以上、始動口の最低賞球数4個というのは規則改正前の内規として制定されたもので、規則改正後に前述の1時間あたりの出玉率の下限が設けられた。よって、新しい規則によって十分厳しい事項が定められたので、内規で縛る必要性も無くなったということらしい。

 しかしながら、他の業界サイトではのめり込み防止の観点から内規改正となったと説明があるのだが、個人的にこれがのめり込み対策として声を大にして言うことなのかとは思う。ゲーム性の幅を広げる改正とでも言っておけばいいだろうし、それに今後、短時間出玉率を緩和する動きがないとは限らない。それをやってしまえば、また元の木阿弥である。

 まあ、様々な制限がなくなることによって面白い機種が作れるというのなら歓迎したい。確変継続率65%規制の撤廃に続き、業界としても今後を真剣に考えているということでもあろう。今後、どのような機械が出てくるか、まずは注目しておきたいところだ。