設定付きのパチンコと言えば初期のCR機を思い起こさせるのだが、3段階の大当り確率を設け、設定1が一番機械割的に高いという仕様だった。しかしながら、きちんと使いこなせる店がなく (最低設定を使い、クギで出玉率を調整するというのが主流だった)、いつの間にか設定付きのCR機はなくなってしまった。

 台を開けて電源を落として基板横の鍵穴に設定キーを差し込んで電源を入れて設定を変更して云々……という手順が非常に面倒くさく、メーカーによって手順も違い、パチスロと違って台数も多かったため、そんなことするよりヘソを叩けばいいじゃないかということで、いつの間にか設定付きCR機はなくなったという説もある (笑)。

SANKYOはこのほど、6段階設定付き新規則対応パチンコ機の第1弾となる新機種「Pフィーバー革命機ヴァルヴレイヴW」を正式にリリースした。

基本的な仕様は、大当り確率1/159.8(高確率1/50.0・設定1)~1/119.2(同1/37.2・同6)というライトミドル帯で設計された確変リミッター付きの転落タイプ。確変突入率は100%でリミットは16回、転落確率は1/773というスペックだ。時短は1or9or18or100回となっている。

出玉は360個(10R)or216個(6R)or144個(4R)の3通り。特図1振り分けは10R確変、6R確変が10%ずつで残りは4R確変、特図2では、10R確変が40%で、6R確変、4R確変が30%ずつとなっており、小気味良い連チャン性を楽しむ仕様といえそうだ。~以上、遊技通信webより引用~

https://www.yugitsushin.jp/news/category/

 今後は設定付きのパチンコがどんどん出てくるのだろうが、今回の新規則では演出等で設定の示唆が可能ということで、これはこれでなかなか面白そうではある。ただ、パチンコはパチスロとは違い、1日に回せる通常回転数がパチスロの半分程度である。それも海物語のような、演出がシンプルでそれに割かれる時間が短い機種、時間効率のいい機種でようやく1日3000回転くらいだろう (営業時間にもよるが)。

 それで安定して最高設定が意図する通りの出玉率を期待できるのかは正直疑問である。ただ、昔のパチスロによくあった最高設定=EXTRA設定、つまり設定5以下とは一線を画するくらい、最高設定の出玉率が高く設計されているのなら話は別だ。確率分母で100くらい違っていれば面白そうだし、それで最高設定を示唆する演出が出れば閉店まで打ち切るという気にもなるだろう。

 いずれにせよ、設定付きパチンコをきちんと生かすよう、ホールさんには頑張ってほしいところである。昔ならオール最低設定で、後はクギ調整云々でいけたのだが、今はあからさまなクギ調整はご法度の時代である。だからこそ、内部で調整しろという流れになったわけだし、CR機初期のような轍は踏まないでもらいたいところだ。