乱世覇王伝・天覇の章は意欲的な作品でした。5号機の規定により大幅な劣化を余儀なくされた出玉性能を補うために、北斗シリーズとしては初となるドーナツビジョン(全面液晶)を採用し、主人公をケンシロウからラオウにチェンジするという試みもなされたのですが、当時はまだCGキャラを大画面で動かすだけの技術が乏しかったのか、やることなすこと全てが裏目に出て、天覇の章は北斗の黒歴史として静かに埋もれます。その後、「NEXT ZONE・闘」および「将」という、筐体の在庫処分なのかな~…的な後継機が2機種ほど登場しますが、かつて北斗専門店まで登場するほどヒットした初代の威光は何処へやら、それなりにマニア受けはしたのですが大量設置されるまでには至りませんでした。

 

うーん…北斗ブランドもこれまでか?

後継機の大コケで誰もがそう思ったんですよ。

ところが、北斗は滅せず。平成23年の末に登場した「パチスロ北斗の拳 世紀末救世主伝説」で、ケンシロウはパチスロ界の主役に返り咲きます。

 

スナイポーじゃありません、ケンシロウです。この機種は初代・北斗の拳のゲーム性&液晶演出を5号機のレギュレーションで見事に再現し、北斗シリーズとして久々のヒットを飛ばします。もちろん、初代の出玉速度に遠く及ばないのは仕方がないけれど、初代と同じく「中押し」を基本とした出目演出は非常に新鮮で(当時のART機は変則打ち=ペナルティが普通でした)、私もかなり打ち込みました。

そして、これで名誉を回復した北斗シリーズは、次々とヒット機種を排出します。

 

「パチスロ北斗の拳 転生の章」(平成25年6月)

闘神演舞中はチャンス役の成立時などに「勝舞魂」の獲得を抽選し、規定ゲーム数消化後のバトルパート(神拳勝舞)で次セットへの継続抽選を行います。ATレベルやら闘神レベルやらによって継続期待度が激変するのですが、そこらへんの小難しい話はしませんので念のため。全く新しいゲーム性につき最初はどうかと思ったんですが、そんな心配はどこ吹く風とスマッシュヒットを放ちました。

 

「パチスロ北斗の拳 強敵」(平成27年9月)

強敵と書いて「とも」と読む。純増枚数管理型のAT機です。北斗転生は「通常時の中押し」がペナルティとして封じられましたが、強敵ではそれもOKとなりました。やっぱり北斗は中押しがデフォルトでなくちゃね(笑)。

 

「A-SLOT 北斗の拳 将」(平成28年7月)

文字通りボーナスタイプの北斗です。北斗シリーズとしてはめずらしい4段階設定ですけど、これもそこそこヒットしました。北斗揃いは次回ボーナスまで継続するRTに突入します。

 

「パチスロ北斗の拳 修羅の国篇」(平成28年10月)

元斗皇拳のファルコとの決着がついた後の「修羅の国編」が液晶演出の舞台。ウロチョロとまとわりついて転びまくっていたリンが、驚くほど艶っぽいお姉さんになっていて驚きました。いわゆる「転生システム」を継承したゲーム性ですけど、5.5号機につき出玉性能はかなり控えめになってます。

 

「パチスロ北斗の拳 新伝説創造」(平成29年9月)

ラオウが天に帰った後の、原作でいう「天帝編」を液晶演出のモチーフとしたART機。知らないキャラクターがいっぱい登場します。いくら機種名が新伝説創造だからって、キャラを創造しまくっちゃあイカンでしょう。正直、私は一度しか打っていません。あっという間にホールから姿を消したこともあり、一般的な評価は「史上最低の北斗」という厳しいものですが、いろんな裏話を耳にするにつけ、開発さんは大変なんだな~…と少しだけ同情しました。

そんなわけで、ざっくりと振り返ってきましたが、ここまで巨大に成長したコンテンツですから、おそらく今後もシリーズは続くと思います。願わくば、何度も打ちたくなるゲーム性の北斗を完成させて欲しいなぁと、北斗ファンの一人として私は思うのでした。

 

さらに続く…かも知れない?

 

続かないっ!

 

 

 

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