業界に関わる様々な方にインタビュー取材を行おうと思いついてはや10日ほど。
その中で今回の規則改正に関してどうしても避けて通れないのがカジノ絡みの話ですが、ボクの中でのイメージではもう大分前からメーカーは「業界を盛り上げよう」、「ユーザー数回復の為に」なんて気持ちはないんだろうな、という思いがありました。
と、言うのも出る台出る台がホールが如何に儲かるか、に主眼が置かれているような機械ばかりだから。そして、実際にユーザー人口が激減しているから。
何となく体感で分かっていましたが、パチンコ・パチスロを打つ人は2002年からのわずか15年で半減しています。たった15年で1,000万人減……。この数字に愕然とする一方、市場が先細りする中でメーカーはどうやって生き残っていくのだろう？
その解決策の一つがカジノへの進出というイメージがあったんです。
そんな中、取材をする上での資料として有名メーカーのIR資料を読んでいたのですが、意外や意外、カジノ関連の占める売上・投資が未だ非常に少ないという事が分かりました。
代表的なところではセガ・サミーホールディングスで、2016年度決算上はカジノ関連への投資を含むリゾート事業の全体に占める売上の割合はわずか2.6％（遊技機事業が40％ 残りが旧SEGAのゲーム事業）。そしてリゾート関連は赤字決算となっていました。
奇しくも日本でカジノの話が本格的に動き出したのが2002年。ユーザー人口が最後に2,000万人台を記録したのも2002年。何の因果か分かりませんが、獣王やミリオンゴッドなどの爆裂AT機に規制が入ったのも2002年。カジノ推進派の方達からすれば、15年かけてようやくここまで辿り着いたというところでしょうが、これから始まるカジノの波にパチンコ・パチスロメーカーがガッツリ乗れている訳でもない気はします。勿論、今は先行投資の時期でしょうが。
そもそも、カジノを否定的に捉える人も多い中、官主導で作るエンタメ事業が成功するのか？って話もあり。
２大候補地と言われた内の一つ横浜市では、かつて推進派と見られていた横浜のドンが、一転掌返し。先に行われた横浜市長選では同じく推進派と見られていた現職の林文子市長が再選を果たしたものの、誘致に関しては慎重姿勢に転じるなど、どこに作るかだけでも揉めているわけで、総合的にトーンダウンしていますよね。
恐らく日本で第一弾となるカジノは大阪でしょう。
大阪にカジノ……う～ん、ボクは興味ないｗ どうせ大阪行くなら、それより楽しいとこ一杯あるしねぇ。
そんな感じで、日本人がカジノの為にあまり非日常感を味わえるわけでもない国内旅行に行くか？って話であり、統合型リゾートとして他で収益化が図れたとしても、それならカジノじゃなくても良くない？って話であり。
カジノ単体で見た時の市場規模はそれほど大きくならないような気がしてなりませんし、ましてパチンコ・パチスロメーカーがぐいぐいそこに食い込んで……というのは妄想の域ですね、今のところは。
何せ掘り下げれば掘り下げるほど政治や各省庁に行き着くこの話。色々と底無しに見えて仕方ないわけですが、少なくとも順風満帆とは程遠いカジノ情勢の中で、ここ数年内にパチンコ・パチスロメーカーや一部ホールがそちらに大きく業態をシフトしていく未来というのは無いのかな。
イメージって怖いですね。ボクが偏見もってただけですがｗ
やはり、これからもメーカーさんにはパチンコ・パチスロで頑張って頂きましょう。
ちなみに読み込んだIR資料の中でSANKYOは
と今回の規則改正について前向きな捉え方をしています。勿論、投資家向けの公開情報を額面通りに受け取るわけにはいきませんが、今話題の一発機CRジェットアローや、大夏祭りを始めとする各種復刻機の投入など、積極的に「遊技」を取り戻そうという動きが見えるのは希望ですね。
まぁ、決して勝ちやすい台を出しているわけではないので、パチプロ含むユーザーに優しいメーカーかと言われれば……ですが、そこは是々非々という事で。
とりあえずボクは今、ツインエンジェル依存症を抑えながらパソコンと向き合う毎日です。
パチスロ打ちたい。
