新年、あけましておめでとうございます。今年も、宜しくお願いいたします。実は暮れに家内ともども風邪をひいちゃいまして、この正月はほぼ寝正月。まだ初詣も初打ちも済ませておりません。なんとも、なんだかなぁな新年の幕開けであります。

時候の挨拶はこの辺にして…と。さっそく、本題に入りましょう。予告どおり今回は、1989年中盤頃に近所のホームグラウンドJ店にあったデジパチについてです。

前にも話したとおり、当時は設置割合の規制なんかもあったりして、J店の場合、デジパチは2ボックス(4列)しかありませんでした。

店の奥、景品カウンタ側のシマにあったのは、平和の「レーザースペーシー」と三共の…たぶん、「フィーバーグランデII」だったような気がしますが、ひょっとしたら「フィーバーアバンテVII」だったかも知れません。

レーザースペーシーは、当時としては斬新だった多層発光板を用いたデジタルが物珍しく何度か触ったことはありますが、当てるまで粘ったことは、一度もなかったりします。というのも、ヘソの賞球が、「たったの1個」というのが、どうも解せなかったからです。ストップボタンを使うことで時間あたりの回転率を大幅にアップさせるという小技があったことを知ったのは、J店を始めほとんどのホールから姿を消したあとのこと。もったいない話です。

一方、向かいにあった三共のフィーバー機は、機種名を思い出せないくらいだから、ほとんど打った記憶はありません。とにかく、この奥のボックスは、なんとなく空気が重いというか雰囲気がよろしくないというか…で、あまり立ち入りませんでしたね。

さて、残る1ボックス。駅に面した入り口の前の、いわばJ店におけるメインコースです。ここには、大一の「ニュービッグセブンPart.4」がドカンと設置されていました。

前年すわなち1988年にデビューしたこのマシンは、ドットが上から下へと滑らかに流れる、「デジスロ」と称する画期的なデジタル表示部でセンセーションを巻き起こし大ヒットを記録。このJ店でも一番人気で、いつも賑わっていました。

で、通い始めて1ヶ月が過ぎた頃から、ハネモノを安い食いつきで止めて気持ちにも懐にも余裕が出た時なんかは、ファクトリーの裏のシマにあった、このニュービッグセブンPart.4を、ちょいちょい打つようになったのです。

大当り確率は240分の1。出玉は…まぁ、当時のデジパチは、オマケチャッカーへの誘導釘の調整次第だったのですが、J店の場合はだいたい2000〜2100発くらいだったと思います。営業形態は、当時の関西では一般的だったラッキーナンバー性で、7揃いと大一揃いは次に同じゾロ目が揃うまでノーパンク(無定量)となりました。

ところで、前述のとおりのこのマシンは、スロットのように上から下へドットが滑らかに流れる画期的なデジタル表示部がウリだったわけですが、いまでは当たり前なリーチアクションみたいなものはなく、ハズレの時も当りの時も、数コマ手前から急ブレーキがかかるようにスローダウンしてすーっと止まるだけです。

また、デジタルの配列は左と中が12コマ、右が13コマだったのですが、前者には3つ、後者には4つ、ハズレが紛れ込んでおり、なおかつ当り数字もランダムな配置になっていたのも、大きな特徴。

つまり、これはどういうことかというと、「(配列を覚えていないと)いきなり当たってびっくりする」んですよ、ほんとに。当たった瞬間、「ピリピリピリピリ…」って、すっごい耳障りというか心臓に悪い電子音が鳴り響くんです。よそ見してる時なんかにこれを喰らったら、まぁまぁ左胸が痛くなります、いやほんとに。

まぁ、たぶんこのショッキングかつスリリングな感じが、人気の最大の要因だったような気がしますね。実際、私もそういうのがやみつきになって、このマシンにハマりましたから。

ちなみに、このニュービッグセブンPart.4、デジパチにはストップボタンが標準装備されていた当時としては珍しく最初からストップボタンがありませんでした。なので、「攻略の余地無し」とプロからはそっぽを向かれていたみたいですが、当時、近所の古本屋でたまたまみつけたパチンコ攻略マガジンNo.6(1988年11月24日号)に、「メトロノームによる攻略が可能」という記事が掲載されていました。

要約すると、「大当りの抽選(判定)方式に、係数方式(前回の出目に特定の値を加算して次の出目を決定)を採用しており、乱数の周期に合わせた電子メトロノームで入賞タイミングを計りつつ止め打ちすることでゾロ目の出現率をアップさせることが可能」ということだそうです。

係数方式自体は、デジパチ黎明期から使われてきたポピュラーな大当り抽選方式で、様々な機種でストップボタンを使った攻略が発覚し話題になりましたが、先述のとおりこの機種には最初からストップボタンがありません。たぶん、ボタンがあれば簡単に狙い打ちができたからでしょうね。

私はもちろん、件の狙い攻略には手を染め…ませんでした。楽器をやってたので、メトロノームのひとつやふたつ持ってましたが、各デジタルの配列をぜんぶ暗記しなきゃならないし、停止出目で内部のカウンタの位置を探らなきゃいけないし、ずっとイヤホンから聞こえる111bpmの7拍子に合わせて止め打ちしなきゃならないし…もう、記事を読んでるだけで、「うわっ、面倒臭っ!! こんなん無理!!」と。

そもそも、「楽をして稼ぎたい」とパチンコを始めたような怠け者ですから。そんな無機的な作業など、できるわけもありません。

…というわけで、今回はこの辺にしておきますか。次回は、どのような話題にしましょう。とりあえず、風邪が完治して頭がスッキリしたら、書庫の古い資料をあさってみますね。

では…再見!!