悠遊道では誰が書いたか分かるようにスラッシュのあとに記名することとなっているので、なんじゃこれ? というタイトルになりましたが、人気者に乗っかろうという魂胆を丸出しにするとド直球のタイトルが一番なのです(笑)。

ということで、今回はガリぞうさんの話。パチンコしか分からないという方でも、悠遊道では「背筋が凍りついた話」という全員参加の企画に特別寄稿してくださいましたよね。うん、知名度のないほうが知名度のある方を紹介するという羞恥プレイになっておりますな。

ちょっと前のことですが、同窓会的なメンバーで食事をする機会がありました。このメンバーで一緒の仕事をやったことはなかったりするんですけどね。2002〜2010年くらいにスカパーのパチテレを見ていた方は懐かしい顔ばかりと思ってもらえる写真でしょう。元『パチスロ必勝本』で、今は“パチビー”というサイトで活躍されているKUNNYさん。多くの攻略誌に携わる編集プロダクションで編集長もされていた関口編集長。またの名をトリックアート関口、TSX。そして、ガリぞうさんです。みんな戦友であり同志という間柄ですかね。時にはライバル関係にありながらも。

ガリぞうさんと初めて会ったのは、2002年あたり。パチテレの“俺勝つPro”という実戦番組でした。分かる人にだけ分かる説明としては、現在やっている“S1グランプリ”の前身番組です。確か千葉のホールで、残りのメンバーはイトシンこと伊藤真一さんと誰だっけ、TAKUYAさんだったかな。

ガリぞうさんと伊藤さんは初代『花火』の設定判別からスタート。私は2人も行ってしまうならと『サンダーV』で設定変更判別をしながらお宝台探し。最後まで同じシマで打てた人が皆無という寒い状況だったと記憶しています。

って、実はその前から一方的に知っていました。1998年頃から私はニフティの掲示板サービスのパチスロ部門で副管理人をしていましたが、インターネットでパチスロを検索するとガリぞうさんのHPがいつも上位だったわけです。北海道に住むストイックで心優しき敏腕プロ。そう思っていましたし、会ってみるとその通りのお人柄。そこからずっと刺激を頂き続けています。

ちなみに、私と同い年。他には、伊藤真一さんとP-mart社長のTERUさんとPOKKA吉田さん。そして、私が雑誌に入るときの面接官だったリスキー長谷川さん、などなど。この就職氷河期世代は多いんです。パチンコ・パチスロというものがなかったら中高年の引きこもり問題の当事者が増えていたに違いない(笑)。って、脱線しましたな。

 

その初対面となったロケ後の打ち上げで、ガリぞうさんからこんな質問をされました。同じちょっと浮きの出玉率になる設定だとして『大花火』と『ジャグラー』のどちらを打ちますか?

『大花火』はBIG平均600枚を超える大量獲得機。『ジャグラー』でなかったかもしれませんが、対比に出されたのはBIG平均400枚ほどで技術介入をしなければならない機種でした。

私は『ジャグラー』と答えました。『大花火』はBIG確率が低いので安定しにくい。マイナス域で打つ時間を極力減らしたい。明日の種銭が尽きたら打つことができない。あと、1回の目押しミスで失うものが大きいのはプレッシャーになる。そんな発想です。

ガリぞうさんは『大花火』でした。BIG確率が低いということは、BIG消化時間が短くなる。その分だけBIGを引くために回せるゲーム数を増やせるので最終的な勝ちは多くなりやすい。そんな発想でした。

 

どちらでも良いじゃん。ええ、本当その通りです。どちらも正解だと思います。大事なのは、その人の技量や打つ環境によって正解は変わるということですね。こういったことを語り合える人は、当時でも少なかったのです。

ベストだけ教えれば良い。駆け出しだった私はそう思ってしまうこともありました。攻略誌でも『NJ-CT』なんか、見やすい絵柄のないところを中押しで狙わせる手順ばかり書いていました。それではいけなくて。難しい手順ができない人にも、その機種を楽しんでもらうには? メディアで機種を紹介するならば、引き出しを増やさなくては。そんなきっかけともなりました。

 

ガリぞうさんは、複数の答えあって然りのものをも突き詰めて考えたくなる興味と、普通の解析では出てこない事象をも実戦で解き明かそうとする姿勢をずっと持ち続けています。写真の席でも「こうやったら設定変更が分かるんじゃないか?」と目を輝かせて語っていましたとも。ブレないことって、大事なんです。難しいことでもありますけど。

若干書く方向性は違いますが、私もブレずに頑張らないと。「打つ前に考えることが大事。考えれば楽しみが増えるよ!」と言い続けます(笑)。ええ。パチスロだけでなく、パチスロライターとしての歩き方も刺激も受けています。