前回、ようやく『サンダーVライトニング』のことに触れられました。新型コロナの影響がなければ、4月には書いていたはずなんですけど。外出自粛が叫ばれている中で、新機種を打ちたくなるような気分にさせるのはどうか。そう思って寝かせていたのはあります。

ただ、それ以上に。『サンダーVライトニング』のことを書く心の整理ができていなかったのが大きいんです。だって、実際は3月に販社やメーカーで打っていますもん。下段BAR狙いの手順もそのときに作っています。もちろん、初代譲りの枠上V狙いや、ビーマ&クラセレっぽい上段赤7狙いなんかも試していますよ。それでしっくりこなかったから、下段BAR狙いに辿り着いたということです。

正直なところ、好きではありません

書いちゃった(笑)。嫌いとは断言していませんからね。嫌いかもしれないし、普通かもしれません。また、面白いかツマラナイかは別の話。面白い部類には入ると思っています。ただ、今のところ好きにはなれないのです。

 

消灯の絡みでスイカの目押し機会を減らせるというのが今回のコンセプト。フラッシュか全消灯とならなければスイカの取りこぼしもありません。怪しい出目で「スイカをこぼしたかも!?」と疑心暗鬼にならずに済むところは非常に優しいと思っています。

しかし、あまりにもボーナス成立時にもハズレ時にも停止する“チャンス目”が多すぎます。残りリールもボーナス絵柄を狙わなければ、いや狙ってもリーチ目となってくれないことが多すぎるのです。

例えばこの写真。ボーナス当たっているんですよ。で、ハズレでも止まったかと思います。中リールの赤7が上段に止まってくれれば問答無用の2リール確定目ですが、枠上にビタ止まってしまいました。右リールが良い位置に停止してくれなければ、フラッシュや全消灯とならなければ。こんなんさっぱり分かりません。気持ち良さに欠ける出目ですね。

演出の法則性を楽しませようというのは理解できますが、ボーナス成立ゲームで無演出となった場合、見逃してしまうことになります。ノーマル打ちが最も嫌うのは、小役の取りこぼしやボーナス察知が遅れてのコインロスです。スイカではないことは分かっていても、キッチリ打とうとするならば結局は目押しが必要となってしまいます。本末転倒なんですよ。スイカの可能性があったほうが、まだ丁寧に押すことも増えるんですから。

 

演出の絡みで楽しむのは、押し順ナビ系に軍配が上がるでしょう。ATやARTに当選してから、前兆という間でプレイヤーの高揚感を操ることができます。5号機初期のノーマル系が不人気だったのは、ストック機で培った前兆演出を押し付けたところにあった。そう私は考えています。

それに対してノーマルの良さは、いつどこからでも当選する。同じ確率で抽選しているという毎ゲームのスリルです。演出を楽しんで欲しいからリーチ目が出ないように打ってね。違うでしょ。なぜジャグ系が根強い人気を誇るのか。確実にボーナス成立ゲームが分かるからです。重心はそちらに置くべき。

そこを押すとボーナス未成立も分かりすぎるから、ちょっとアツいゲーム(予告音が鳴ったときくらい)は違うところを試してみよう。これをできるのが完全告知タイプ以外の“ノーマル機の深み”だと思っています。いや、ジャグ系でもそうか。私は、絶対にボーナス一直線とならないように目押ししています。

というかね。リーチ目が出てくれないかもと狙うから、同じ写真ばっかりになるのよ(笑)。大量リーチ目タイプの意味なし。

 

初代の時期(1997年)を知るオールドファンがアクロスを高く評価したのは、同時当選確定の1枚役を使って“ボーナス成立ゲーム限定のリーチ目”を再現したところでした。今回も確定の1枚役は何種類かありますが、チャンス目が多すぎたら意味ないじゃないですか。1枚役成立で演出の発生割合を変えているのかもしれませんが、それ強すぎると無演出時の期待度がダダ下がりますからね。

当たったことを喜びたいのではありません。ボーナス成立ゲームに喜びたいのです。それが昔ながらのノーマル打ちです。

『クランキーコンドル』なんて、一日中ボーナス成立ゲーム限定のリーチ目を狙っていましたよ。『サンダーV』だってスイカ否定のWフラッシュからBIGとなることはありませんでしたし、REGだったとしても自信を持って成立ゲームの1/128(だっけ?)のレアパターンだと思えました。

完全告知機ではないのですから。あくまでもリールが主役で演出は補助であって欲しいのです。まだそう思えないのが“好きではない”理由ですね。

それを少し解決しようと辿り着いたのが下段BAR狙いです。1コマ早いとチェリーを取りこぼします。目押しミスだからハズレでもこの位置に止まるな……とか、考える楽しみもありまして。『クランキーコンドル』のスリス狙いとかまさにそうでした。こういう微妙にシビアな狙い位置は“嫌いではありません”。ええ、好きかもしれないし、普通かもしれませんよ(笑)。スイカの目押し機会を減らすコンセプトと逆方向とは思いますけどね。

まだ、ここしか“しっくりくる”ポイントを見つけられていないので、もうしばらくは打つことになろうかと思います。