前に「機械割と出玉率」のことを書きました。読んでくださった方々、ありがとうございます。好評だったようで(?)二匹目の泥鰌を狙いたいと思います。こうやってディープになっていき「やっぱ佐々木の書くことは難しくてわからない」と言われるのは慣れております(笑)。

基本的に、出玉率はユーザーが打った1台の結果や期待値。機械割はホールが経営するために使っている用語となります。そうなんですが、ユーザーも機械割的な考え方をすることもあることに気が付いてしまいました。2万円投資して回収ゼロなんてケースです。

6000G回して飲まれたとしましょう。18000枚入れて17000枚しか戻ってこなかったから1000枚のマイナスで2万円負け。「17000÷18000=94.4%」普通に低設定でも見そうな数字です。でも、2万円に対して回収ゼロと思ってしまいますよね。ホールの機械割では、確かに「ゼロ割」となります。先週の私の『クラセレ』だよっっ!

出玉率94.4%。設定1でも100%なのでヒキ負けですね。言うのは簡単です。この100%。疑ったことありますか? 新機種が出ると、純増詐欺やら出玉率詐称(多くの人は割数詐称と書くけど)という言葉をよく目にします。それを見てこう思ってしまいます。詐欺と罵れるくらい、この人は計算が凄いに違いないって。

ノーマル機は簡単です。「得られる枚数÷確率分母÷3=その出玉率」となります。これは3枚掛けの場合。2枚掛けなら最後の「÷3」を「÷2」にしましょう。

1/250で300枚純増のBIGを抽選している場合「300÷250÷3=40.0%」。

1/400で100枚純増のMBを抽選している場合「100÷400÷3=8.3%」。

これがボーナスの出玉率。これと同様に、通常時の10枚小役やリプレイを3枚小役換算にして積み重ねていけば、全体の出玉率を計算できます。四捨五入などありますが、これに関してはどのメディアも“解析数値がある&ちゃんと計算する人がいれば”同じ数値になります。

しかし、細かく正確な数値を出せるのは、ノーマル機(と、ハナビのような簡単なRT機)に限ります。AT機やART機は、モードや天井までの距離など打ち始めなどの条件や展開が複雑すぎるのです。なので、メーカーの計算もメディアの計算も“シミュレート値”を使っています。見比べると、てんでバラバラなことも。仕方ないです。プログラムも違うでしょうし、同じ条件下とは限りません。

そもそも、詐称という前に“メーカー発表値なんて、そもそも信用ならんもの”と私は思っています。メディアの数字にしろ、自分で計算したもの以外はあくまでも参考程度。自分の勝負で判断材料とするものを他人任せにしたくないのです。自分の計算ミスで判断を誤れば、それは自分の実力不足と納得ができます。

詐称とか機械が悪いという前に、そう思えるほど全体的に不発ならホールがダメでしょう。そういうホール選びの眼力のなさを棚に上げたいときに“出玉率詐称”という言葉は使われているとも感じます。まあ確かに、おかしな機種がないとも言いませんけど。

それに対して、純増詐称はユーザーの体感が正解なことが多いですね。メーカーもすぐにバレる嘘を言わなきゃいいのにとは思うんですが、都合の良い数字を並べたい気持ちもわかります。うん、やはりメーカー発表はアテにならん(笑)。

 

よりメーカー不信を招いてしまうような終わりになりましたが、今回はここまで。「期待枚数÷確率分母÷3」で、そのフラグの期待値がわかることだけ覚えておいてくださいね!