6月にツイッターで見かけた交換率に関するやり取り。自分は貴方野チェロス君と佐々木師匠のそれで見かけたのだが、ホール側の人達も話題にしていた。

一言で言うと、「交換率を下げないと、もうパチンコはもたないんじゃないか?」ですね。
これは賛否両論ありました。非常に大ざっぱに分けると…
・下げたら良い派
打ち手の中でもヘヴィユーザー(論客的な)、打ち手目線のメディアライター、パチンコ業界が今より潤っていた頃を知るホール側の人という層が主かな。
意見としては、
「出玉率が100%を割り込んでは、そもそもユーザーが満足感を得られない。台の特性も発揮できない(これは自分の私感が大きいけれど)」
「負けても楽しめるリピーター作りの為に交換率を下げては?」
といったところ。

・現状の高価交換維持派
「現実として交換率が低いホールの成功例は少ない=ファンが望んでいない」
「機械の仕様が低交換率とマッチしていない問題を初めとして、クリアすべきハードルが高くて多すぎる」
「今の営業形態上も難しい」
辺りでしたね。

どちらにも一理ある。ただ、(あまり業界へ届いていないかもしれないけれど)10年以上前から前者の意見を唱えていた自分からすると、越えるべき壁が高かろうと、やらなければじり貧だと思う。
実際、コロナの前からユーザー数も店舗数も衰退傾向だし。総設置台数が全国で変わっていないとしても、打ち手の現状を現場で見ている自分は、先のない焼き畑農業に見えるから。
この認識が間違いなら、これを読んでいるホール側の人は笑ってくれればいい。

後者への反論としては…
・ユーザーが現状を望んでいる←ファンのニーズで高価営業が始まったわけではない。薬浸けの病人が、投薬をやめられないのと一緒というだけ。一度劇薬投与をやめて、それで去っていくユーザー&今後遊びやすくなって増えるかもしれないユーザーの予測を数字で考えてみるのも一考では? ですね。
自分は社員でもコンサルタントでもないから、それは役目じゃないですがね。
・台の仕様←これはホールの要望を受けて台を造るメーカーという構図があるので、メーカーも必要なら変更すると思います。要は需要と供給なので。
・営業形態←売り上げは多少減るでしょう。でも、今より薄利多売が達成できるなら、それはクリアできる問題。
昔よりユーザーが成長して、交換率が下がると粘る人が増えるのも危惧する人は多いでしょう。でも、そこで定量性やラッキーナンバーの出番。他にも知恵を絞れば策はあるんじゃないかな?
不正(会員カードの複数使いは、今も軍団の専売特許ですが、たとえ交換率を下げて再プレーを廃止しても、玉の回しは狙われるはず)は台売りとデータの一致性を見ればわかる。どんどん出禁にすればいい。
見分けるのは実は簡単ですよ。面倒くさいから店長さんはやらないだけで、頭を使えばいい。それに、ホールコンメーカーに要望を出せば、案外一発でシステム化してくれるような…。
・他はスロとの一物一価の厳格適用化かな。これは本当にお上の非情さゆえだと思います。ただ、現状がこうなので、スロも一緒に下げるしかない。ここだけはパチンコしかやらない自分には強く言えない(対策の提言もできない)部分です。

個人的には時代に即して、もう40玉交換はさすがに難しいと思ってます。落としどころとしては33玉~30玉かなあ。
ここからは打ち手としての本音ですが、いかにデジパチの停止秒数(回転時間)を延ばそうが、入賞率が低いと体が拒否してしまう。玉が減るペース(投資速度)も「これじゃあ、若い子は恐ろしいと言うよ」ってなもの。
そして、負けても残る出玉があれば、打ち手としてはそこそこ納得できる。毎日毎日大金を入れて坊主で帰り、たまに少額で当たった玉がまぐれで伸びて大勝ち。それだけでは、ファンも心が荒んでいきます。
議論はすればいい。まだ多少は時間的猶予もあるでしょうから。ただ、打ち手からすると、システムや仕事の大変さ、利益率だけでなく、業界を動かす人間には「せめて、ライトユーザーとヘヴィユーザーの中間くらいの時間を一定期間同じように遊技して、お客さんの気持ちに寄り添った意見を出せるようにしてほしい」そう思います。もちろん、能力があれば、そこまで時間を使わずとも理解はできるはず。

P.S.ホントはね、経営者が(会社の発展と維持の為に必要な額はあるでしょうが)今より抜き加減を考えてくれるのが一番なんですがね。
今の時代は人件費を含めたホールの維持費や新台購入費以外に、経費が昔より多額なのはわかる。でも、そこにメスを入れないと、議論の前提すら成り立たない気がするんですよ。
アウトソーシングは世間の流れですが、何でもかんでも外注して「ツケはユーザーに回せばいい」だと、先行きは暗いでしょうね。