毎月お届けしている型式試験の不適合事例ですが、前回の10月分で推測に誤りがありました。その内容については後ほど。

ライターといっても内規部分の解釈は知る由もありません。過去にも読み間違えは多数。それを知るたびにアップデートを繰り返す日々なのであります。なので、読んで推理している過程を垂れ流しているだけと笑っていただければ幸いです。大事なことなので改めて書いておきます。正解かは知りません。話半分でお願いします。

さて、今月発表された結果書交付は82件。そのうち適合は17件(20.7%)でした。ほぼいつも通りの数値ですね。ということで、発表された不適合事例をいくつかピックアップ。

(1)内部抽せんに用いる乱数に偏りがあった。

今まで見たことがあっただろうかという項目。パチスロ打ちにとって、抽選や乱数は永遠の謎でありロマンですな。乱数の総数は65536個を使用するのが一般的ですが、毎ゲームぴったり65536個の乱数を見ていないと考えられますね。大昔には体感機攻略なんてものもありましたし。

正確にどのような抽選をしているかは分からない。だから、おしなべてX/65536で考えよう。サンプルを集めるほど、その数字に近くなるはず。これが攻略誌などで使う完全確率の基本的な考え方になっています。

(2)主基板に装着された部品が空き端子を持っていた。

(3)データ領域で使用される一のデータが、プログラムの実行状態によって別々の意味を持つものとなっていた。

1〜3が同じ機種だったら、裏モノを作ってくださいとしか思えませんな。それもまたロマンです(笑)。

 

(4)再遊技に係る図柄の組合せ数がすべての図柄の組合わせの数の145分の1を超えなかった。

はい、今月もありました。何度も書いたので説明は割愛。さっさと拝みたいです。

 

(5)普通役物が作動すると、規定数が2枚又は3枚から3枚のみに変動するとともに、第一種特別役物連に係る役物連続作動装置の作動に係る条件装置の作動する確率が変動する性能を有していた。

掛け枚数の変動が許されなくなったのでは? そう前回推測しましたが、従来から変わっていないと聞きました。普段は1枚掛けから3枚掛け。ボーナス中のみ2枚掛け専用。そんな機種も変わらず作れるそうです。ああ、なるほど。書き方が変わったのは“書く担当官が変わったから?”なのではないかと。いや、これも推測ですけど。

前半部分も書いてくれたほうが、メーカーの開発さんとかには優しいのかもしれませんが、端的ズバリでなくなったので推測する一般ユーザー(私を含め)にとっては、あれこれ考える要素が増えることになるので困りますな。

前半部分を省くと、5号機版SINが入賞した次のゲーム(SIN消化ゲーム)で、BIG確率を変えちゃダメよってこと。5号機初期はSIN確率の高い機種も多くありましたが、入賞させるとBIGを抽選しないとかだったら「ハズして打とう」なんて注意喚起をしなくてはなりませんでしたね。そう。こういうところが気になって仕方ないから、何か少しでもヒントが欲しいと思って不適合事例を読んでいるのです。

 

(6)普通役物の作動により規定数及び再遊技に係る条件装置の作動する確率(以下「再遊技確率」という。)が変動するが、普通役物の作動中に再び普通役物の作動中の確率を継続する性能を有し、再遊技に係る条件装置の作動する確率の変動契機があらかじめ定められていなかった。

ということで、長くなるとどこが致命的にダメだったのかが分かりません(笑)。

リプレイ確率が変動する(上がるも下がるも)タイミングは、遊技機規則によって定められています。特定目の出現時というのも可能です。5号機版SINで言えば、初代『エウレカ』なんかはSINの取りこぼし目で「リリベ」や「リリチェ」が出ない状態になっていましたよね。このように下げるだけでなく、上げることもできるんじゃないかと思っています。

『ドリスタ』は、5号機版SIN入賞後の消化ゲームで1枚役の確率をアップさせ、それでRTに突入させていました。この方式は、1機種のみなのでダメになってしまった(SIN消化ゲームで小役確率を変動させてはならない?)と理解しています。なので、これはちょっと違うにせよ、5号機版SINの新しい使い方を模索したのかな……なんて妄想すると楽しくなる不適合事例でした。

出玉対策ではなく、ゲーム性に絡む部分に使われているのなら打ってみたいなあ。