前回に引き続きテレビ番組を見ていて思ったことをば。ゴールデンタイムの企画にできたり、煽りまくりのCMが許されている宝くじ業界は羨ましいなあという率直な感想と同時に、考えていた別のことですね。

高額配当を的中させる方法論とか、とりあえず見ちゃうのが人間というもの。そして、それを実践してみたいと思わせれば企画として大成功。オーソドックスで上手い作り方だなと感心していました(どんな上から目線w)。

パチンコのメディアは、既にやっていて勝てないから知りたい人に向けた企画が多いです。それに対して、宝くじの番組は「存在すら知らなかった人」をもターゲットとなります。語弊のある言い方になりますが、“濡れ手に粟で簡単に勝てる”と思わせるくらいで良いでしょうし、そんなバランスに仕上がっていました。

 

取り上げられていたのは“BINGO5”というものでした。縦横3マスずつの計9マスで中央はフリーゾーン。残る8マスに書かれている5つの数字(1〜40)の中から1つずつチョイスして、完成したライン数に応じて配当が上がるシステムになっています。1口200円で8ライン完成時の理論値は555万だとか。

紹介されていた攻略法は「選んだ数字と5つ上の数字のセットを1つか2つ入れる」というもの。13を選んだら18、22を選んでいたら27。そんな感じのセットを1つか2つです。過去の結果を調べたところ、そうなったケースが79%あったとのこと。

私が『パチンコ必勝ガイド』を初めて買ったのは1994年だったかな。こんな見出し文字に目を奪われた記憶があります。

『CR黄門ちゃま2』は朝イチ2000円打つと20%くらいは当たる!

ワタクシ、カモでございました。記事の詳細なんて覚えておりません。というか、専門用語が多くてちゃんと理解できていなかったような。それでも朝イチから『黄門ちゃま』に座り、20%なら5台打てば1回は当たるはずとカニ歩いておりました。

大当たり確率は1/394.3。当時は2.5円のラッキーナンバー制というホールが大半で、どこでもベース30くらいは普通にありました。60回転もさせれば、14%は普通に当たる計算になるんですね。5%ごときは誤差の範囲でしょう(笑)。

 

素人にはこういうほうが響くんです。現に若き日の私もホイホイ実践しちゃっていますから。参加人口を増やすには始めることが肝心なわけで、ハマった人はそこから自分なりに考えていくでしょう。そうして趣味になっていったり、ガチになったら計算するようになるものです。

宝くじの“BINGO5”。もちろん計算しております(笑)。5つ上の数字とセットになれるマスの関係は最大で7パターン。このうち5つ上のセットが1つのみになる確率を計算してみたところ36.7%となりました。2つになるのは27.5%。この合計は64.2%。実際の結果は、これよりも約15%高いということですね。オカルトと捉えるか、統計学と捉えるかはアナタ次第でしょう。

 

ちなみに、5つ上の数字が抽選されない“セットなし”となる確率は21%でした。セット1つ以上となるのは79%ということですね。あれ? どこかで聞いた数字。録画してないから、数字の前提条件がわからなかったり。

こういった確率に関わる攻略法を聞いた場合、その前提となる計算を詳細に知ることが大事ということです。また、その攻略法を使わないでも当たる確率があることも知らねばなりません。あの日、ガイドに騙されて使った1万円は安い授業料と思っておきます(笑)。