ユニバーサルエンターテインメントの新年会で『サンダーVライトニング』を見てから、自宅にある初代『サンダーV』を打つ回数が増えています。

復習? する必要ないでしょう。いまだに頭の中ではリール制御テーブルを思い描けますし(チェリー周りだけだけど)、新作はリール配列も異なります。こういった後継機は、違う部分を楽しんでナンボでしょう。“あの配列が良かった”と喚くくらい好きであれば、私のように実機を買うべきかと思います(笑)。

 

音楽です。新作のメインは新曲でしたけど、あの絵柄を見るだけでBIGのサウンドが頭に鳴り響き……そして打ちたくなってしまうのです。曲を聴いて“あの頃を思い出す”なんてな想い出補正を抜きにしても、曲が凄まじく良かったと感じています。演奏はできないし歌も酷いありさまですが、音楽を聴くのは大好き。そんな私の頭の中で鳴り響くのは『サンダーV』以外も、決まって1998年頃の古い機種(初期4号機)たちです。

1993年に発売された名機『ニューパルサー』でFM音源を採用。そこから一気にサウンドも進化していきました。とはいっても、演出用のサブ基板がまだないとか、そろそろ付き始めるといった時代だったので、3和音や4和音が限界。ガラケーの着メロなんかに最適でしたね。ただ、単に懐古趣味で良かったと思っているわけではありません。この頃のパチスロサウンドが耳に残りやすいのには、いくつか理由があると思っています。

 

まず、絶妙にチープだったということ。“ファミコンサウンド”の集大成という位置付けになるかしら。多くても4和音、長くても8小節をループ。情報量が少なかったのです。スタンダードとなるナンバーって、時代に左右されない。アレンジなどが古くさいと思われないシンプルなものが多いかと思います。自然とその形になっているんですね。

当時の機種をリバイバルする際に、その大半以上で“昔のサウンド”が搭載されているのは、単なるオッサンホイホイだけではなく純粋に良い楽曲と評価しているからでしょう。

さらに付け加えるならば。作曲班の覚悟が違います。液晶演出もない時代。機種の世界観は、下パネルと絵柄とサウンドでしか表せなかったのです。しかも、パチスロ専用サウンド。ストップボタンやコイン払い出しのSEが入ってもアレンジとして成立するように考えられていたかと思います。

しかし、大の理由は、聴く機会が多かったことだと思っています。ノーマルだらけの時代でボーナス確率も高め。その当たるBIGも楽曲も1曲か2曲しかなかったんですから。そりゃ、覚えますよ。いまの方は『ジャグラー』系や『ニューパルサー』シリーズを思い浮かべてください。少ないでしょ。しかも、基本の曲は4号機から変わっていないのです。

 

覚えているから頭の中で鳴り響く。そうなったら打ちたくもなる“パブロフの犬”よろしく、条件反射が勝手に脳内で始まるんですね。この効果を最近のパチンコ業界は忘れがち。プンプン。

最近の機種の曲、まったく覚えられないんですよ。たまに良い曲だなと思うのもあるんですけどね。理由は簡単。曲数が多すぎ。あの曲を聴きたいと思っても、条件などをクリアしなければならないとかムリゲー臭。歌モノとか、パチスロでしか聴けないオリジナルでなければ、YouTubeとかのほうがよっぽどクリアに聴けますし。あ、いや。『スカイラブ』と『ハーレムエース』あたりは、同じ曲を聴かされ続けるので許します(笑)。

個人的には楽曲選択もあまり好きではありません。好きなのを選ぶよりも、その機種のコンセプトに合った渾身の1曲を聴きたいと思っちゃうんですよねえ。

 

佐々木がよく頭の中で鳴り響く曲たち。

『スーパースターダスト』BIG

『ビーナスセブン』EXライン揃いからのBIG

『南国育ち』BIG

『ナイツ』ノーマルBIG

『アラベスク』BIG

『シーシーエンジェル』BIG

『ベイビーエンジェル』REG

『エスプ』CTBIG

『ドギージャム』BIG

『ドンちゃん2』ホッパーエラーなどのエラーサウンド

(順不同・そのときの気分で3機種くらい変わります・汗)

BIGが揃った時に静かで、エンディングファンファーレがやたらと大きい『原人7』は一度も“心の中のベスト10”に入ったことがありません(笑)。