当サイトのコンテンツのひとつ、読者投稿のコーナー第1回テーマは「俺の(私の)一台」。

僭越ながら常日頃、寄稿をさせて頂く立場ではありますが、ボクも実体は単なるイチ打ち手です。パチンコ・パチスロ関連の読み物好きとして、皆様の寄稿を楽しみにしていますが、その前にまずは自分も書いてみよう、という事で「万回転の一台」パチンコ編をお届けしたいと思います。

 

機種は『CRびっくりぱちんこ 銭形平次 with チームZ(京楽)』 です。

 

今からおよそ6年前、ボクは今と変わらずパチンコ屋さんで過ごす毎日を送っていました。当時は特に知り合いもおらず黙々と1人で稼働をしていたわけですが、銭形平次をキッカケにボクのパチンコ・パチスロ人生が大きく変わる出来事が次々起こっていったのです。

その一つが安田プロとの出会いでした。

 

銭形平次が登場した2011年、ボクは自分の稼働に行き詰まりを感じていました。

当時、パチスロメインで日々を暮らしていたのですが、パチスロはやはり情報力が命。1人の情報量に限界を感じ始めていて、このままではこの先厳しくなると思い、仲間作りのキッカケになればと稼働日記的なブログを始めたのです。

ボクは基本的に他人とのコミュニケーションに自信がありません。パチプロあるあるだと思いますが、1日機械とずっと向き合っているだけで会話は精々店員さんとの挨拶程度。コミュニケーション力など落ちる一方な日々を過ごしてきましたから、ホールでよく見かけるような人、気になる人がいたとしても決して自分から話しかけたりしませんし、相手から見ても話しかけやすいオーラは全く無いタイプの人間です。

ですから、ブログというツールを使って仲間作りを図ったのです。

ネットならしっかり考えてから文字にできるし、面倒臭くなったらすぐ止められるし、コミュ障には便利なツールだったんですね(笑)。

その時、様々な経緯で銭形平次がどうやら勝ちやすい機種だというところに行き着き、パチンコに関してはとてもプロと言えるレベルになかったボクは色々と勉強を始めました。おぼろげなイメージだった期待値をしっかり数字で捉え、仕事量の意味を学び、パチンコで勝つための数学的アプローチを覚えていきました。

そして、この時は京楽機種を始めとした捻り打ちブームの真っ最中。ご多分にもれずボクも銭形平次の捻り打ちを練習していきました。初めは単発打ちしか出来なかったところを、現場で自分より上手い人を見つけてはコッソリと盗み見し、マネしてみる、出来ない、練習する、出来ない、諦めず練習する、少しだけ上手くなる、するとまた1段上の打ち方が見えてくる、こんな事を繰り返している様を日々ブログにアップしていました。

すると、それまで1日100PVも無かったような場末ブログのアクセス数がジワジワ伸びていったのです。

来訪者が増え、コメントが増え、その中で質問されたことに自分なりに答え、また自分が知らなかった事を学びました。中には自分のことを凄腕のプロみたいな扱いをしてくださる方もいましたが、とんでもない。そんなレベルではない人間が、生き残ろうと必死にあがいていただけで、ブログで文字に起こすことも自分の勉強だった一面がありました。

そんな交流を続けていったある日「是非、銭形の止め打ちをしているところが見たい」という要望がありました。そして、止め打ちのハンドル操作をしている手元の動画をアップしたのですが、これが決定打となり、1日のPVが最盛期で5000を超えてくるようになりました。人気記事のトップは常にダントツで銭形の解説記事。コメントも増え、毎日のようにコメントをくれる気が合いそうな人も1人また1人と増えていきました。

そうしたある日、ブログからの繋がりでオフ会を決行。その時会った方からのご縁で、ぱちんこ必勝ガイドの「勝者に学べ」という対談コーナーに出演させて頂くことになり、以来、安田プロとの親交が始まったのです。

勝者に学べ 対談記事

アラフォー世代ならば分かると思いますが、ボクらが若かった頃は雑誌しか情報源がほとんど無かった時代です。

その当時から誌上プロとして活躍していた安田プロは勿論のこと、故・田山プロや攻略マガジンの故・池上蓮さん、しのけんさんなどボクのような無名の存在からすれば雲の上の人でしたし、会って話しをする事など夢にも思っていませんでした。

しかし、銭形平次という機種のおかげで、今やこうして安田プロのサイトに寄稿させて頂けるようになりました。また、ブログを通じて知り合ったパチプロもそうでない人もたくさんいますが、今ではお互いの家を行き来するほどの友人がたくさん増えました。

ボクにとっての人生の大きな転機をくれた機種。それが銭形平次だったんです。

 

勿論、良かった事ばかりではありません。

当時誰もやっていなかった手元の公開というタブーを犯したボクへのバッシングもありました。2ちゃんねるに晒されたこともありますし、ブログ上に載せていない誹謗中傷もたくさんありました。そんなにハート強い方ではないんでね、「テメー、何してくれてんねん、ふざけんな!」という思いで当時ボクに誹謗中傷をくれた方。効果バッチリでしたよ。結構凹みました(笑)。

当初は「こんな無名ブログにそんな影響力ないやろー(笑)」くらいのつもりでした。また、ボクなんかに色々聞いてくれるなら、と良かれとの思いで色々な質問に細かく丁寧に答えてきました。動画もその内の1つでした。

一方、前述した通り仲間作りという目的の為、意図的に衆目を集めるブログを書いたのも事実です。それを自分勝手と言われても何の反論も出来ませんし、するつもりもありません。勝者と敗者しか存在しない勝負の世界で生き残っていく為には、ボク如きのレベルではどこかでエゴイストにならなければならないし、そういう覚悟を決めた時でもあったと思います。

しかし、後々になって直接・間接的に様々な方面からあのブログ・動画が見られていたことを知り、「やりすぎだよ」との声を多数頂戴した結果、なんとも言えない気持ちになったものです。

そして、ブログを自由に書けなくなりました。仲間作りという目的を達成したことで、稼働の事を書くと友人に迷惑がかかる・・・・・・そうなった時、自分の中でブログは役目を終えたんだな、と思い、更新をストップしました。

自分の打ち手としてのレベルアップ、様々な人との出会い、ネットの怖さとそこに書くことの意味・・・・・・未だに最適解など見つかりませんが、銭形平次を通じて様々な事を学んだように思います。

 

今でも少ないながら現役稼働を続ける銭形平次をホールで見かけると色々な感情がこみ上げてきます。

そして、もう打てる機会は滅多にありませんが、どんなにブランクが空いたとしてもこの機種の止め打ちだけは忘れません。体が覚えていると言えるほど打ち込んだ機種でしたから。

生まれて初めてホールに入って打った現金機の冒険島、初めて攻略というものを知った初代ホー助、憎たらしいほどのド欠損をくれた牙狼金色になれ etc・・・

過去もこれから先も、その時の自分とともに甦る思い出をくれる機種は数あれど、ボクにとっては銭形平次。

これが「ボクの一台」です。