前回のお話2年間にわたり順風満帆に思いのまま全てをやり尽くしましたが、強烈なライバル店の新規出店に伴い、退職をしたお話。 

今回は隣県で2店舗経営(駅前180/郊外400)、釘は社長が自ら叩き、息子は某メーカー社員とちょっと変わった会社のお話です。最初は駅前小型店の方を託されました。

現状 

売上1200万円、月間粗利1500万、稼働率2割でパチンコ2.3(43)無制限・スロット7枚交換、イベント無し・・・

ちょうどこの頃、中型~大型店が全国的に増えつつあり、交換個数も自由化されていきます。

マルハンパチンコタワーさんの成功を真似た、ジャンボマックス渋谷“”ラーガ池袋などタワー方式の店が撤退、倒産。超大型店が相次いで失敗する一方、新潟の玉三郎さんが何でもアリを開始、二極化サバイバルの幕開けの時期でもありました。

私が勤めた会社が展開する田舎町にも大型店が進出。この煽りを受け稼働が激減、テコ入れをしないとジリ貧になるのは目に見えていました。

オーナー兼釘師である社長は、交換率の変更などを検討していましたが、大当り出玉、確変、時短中の増減など細かい調整はしんどかったようで

力を借りたい、託したい。しかし400台の主力店は粗利額も大きいから失敗は許されない・・・』

こんな厳しい舵取りを猫店長に頼むとの事でした。

 ※この大型店は初の独り立ち時も近郊に出店し潤沢な資金力で苦戦した因縁の相手でもあり、内心は不安になりました。

 

赴任後、先ずは190台の小型店の方で試験的にテコ入れを実施。

 1ヵ月の準備を経て営業方針を一新します。

写真はテコ入れ後、2~3ヵ月後の物です。


12時オープン(新台入替!!営業方式一新!!)

〇パチンコ33(3)表記は高交換率

〇スロット5.5枚交換(表記は限りなく等価に近い高交換率)

〇移動、共遊自由、ヘルプ代打ちOK

 このエリアは当局が大変厳しく前店のように玉を配布、メダルを掴み取りなど はご法度でした。

すると学生が多い街の為、スロットが2割稼働から一気に8割稼働になったのです。

ちょうど山佐が下火になり、アルゼ(現ユニバーサル)黄金期となっていった時代。

設置機種はメーカー勤務の息子が選定してた事もあり、サンダーVを筆頭に人気機種も勢ぞろいしていたのも大きかったと思います。設定1でも甘い『B-MAX』にも『設定6を確認O・K発表有り!』など告知すると、瞬く間に人気店になったのです。

機種構成はアステカ、サンダーV、ワードオブライツ、B-MAX、マリーンバトル、こんな時期だったかなと。

スロットは8割稼働にパチンコは5割稼働に なりました。

 直ぐに1日の売上は600万を超え、粗利も余裕で2300万を超えたのです。

 

この小型店の方はホールコンピューターも古く、1分間の入賞率、ベースなどの情報が一切出力されない、アウト、セーフ、差玉のみのいわゆる赤黒方式為に、3円で何でもアリの営業は経験と勘の手探りで調整は大変苦戦しました。

実はこの会社の待遇は前社と比較してかなり悪いのです。当初は成績が上がれば即昇給との話が濁され、不満に思っている矢先にオーナーは

『もう1店の400台旗艦店も来月同じようにテコ入れをしたい。2店舗を一任するからヨロシク』

と言ってきたのです。

※この会社は私の気持ちが無かった為に、珍しく資料が殆ど残ってません。まぁ帳票も印刷されない旧式だったのもありますが・・

私の中で、何だか安い給料でいいようにコキ使われているなぁ・ ・・と不満が蓄積されていった頃でしたね。しかし嫌とは言えない性格の為、旗艦店の方も同じ3円&5.5枚交換でテコ入れを実施し、こちらも成功に導くことができました。

 

そんな、この街に来て半年が経った頃、前店の高齢オーナーからSOSの電話が掛かって来ました。内容は

『店がボロボロで、この半年で売上が半分になってしまった・・・戻って来て欲しい』

ここで、内心はキタ――(゚∀゚)――再び!でしたが、『次の休みにとりあえず伺います!』ともったいぶって、駆け引きをする事にしました(笑)。そして出戻りを決意!!ところが……

 

次回は出戻り後、苦戦編です。

 

 写真は実際の小型店で当時使っていた古いホールコンピューターです。

余談ですが、このホールコンは廃業済みの秀工電子(シュウコウ)というメーカーの物でした。

昔、某心理カルト教団が問題になっていた頃、リニューアルした店で入場後開始時間を待っている時、このホールコンが見えて、私が友達(同業)に

『オイ!彰晃(ショウコウ)のホールコンだぞ!!ショウコウショウコウ♪麻〇彰〇~ショウコウ♪』

とバカにして笑いながら歌っていると、その店の店長が頭に来たらしく、お前らふざけやがって帰れよ!!と店から追い出された懐かしいホールコンピューターなのでした(笑)