東京では1日の感染者数が100人超え。またどうなるか分かりませんが、一応は緊急事態宣言明けといっておきましょうか。将棋の世界が、またも藤井聡太七段の活躍で盛り上がっています。初登場となったタイトル挑戦で連勝。残る3回の対局で1勝を挙げれば、史上最年少でのタイトル獲得となります。

デビューからの29連勝でもフィーバーとなった藤井聡太七段。当時、街の声では「早くタイトルを!」などという映像もよく目にしました。この人たちは将棋を知らないのだろうな。いくらなんでも早すぎる。強い棋士でも、タイトルに挑戦すらできないものなのに……。そう思っておりました。

藤井聡太七段が規格外に凄すぎるだけであって、他の棋士が弱いわけではありません。将棋のプロ棋士になれるのは年間に4人のみ。東大に合格するより難しいなどと喩えられます。プロになる人はみんな、その時点で神童なんです

 

そんな将棋のプロ棋士ですが、長い歴史でもまだ女性の棋士がおりません。門戸は性別なく開かれていますが、プロになるための正規の関門を突破できていないのです。“女流棋士”というものもありますが、正式なプロではありません。女性の中で強い人の集りといえば良いかな。幅広い人々への将棋の普及、解説会での聞き手役など女性も必要ということで、できた制度です。

里見香奈女流四冠は、数少ない“棋士”を目指した女流棋士です。四冠ということで、タイトルを4つも持っている破格の強さですが、それでも最終関門の三段リーグ(四段からプロ)を勝ち抜くことができませんでした。そうまさにいま、この三段リーグには西山朋佳三段が挑戦中で、この春は惜しくもあと1勝足りない次点という大健闘を見せてくれました。プレッシャーをかけるわけではありませんが、この秋にも初となる女性棋士が誕生するかもしれません。そうなれば、藤井聡太七段がタイトルを獲得しても、個人的にはダントツの快挙だと思います。それほどまでに“越えられない壁”だったわけですから。

なぜ、いままで壁を越えられなかったのか。かなり昔のことで、どなたが話されたことかも忘れましたが(おそらく羽生善治先生かと)、腑に落ちるものがありました。男女の脳の違い……というものです。はい、いつも以上に長かったですが、ここまで前置きです(笑)。

まずは男性の脳から。元来、男性は狩猟の役目を担っており、ひとつのことへの集中力を必要としていました。油断しようものならば命を落としかねない。綱渡りで最善手を紡いでいかねばならない将棋の世界。つきつめて考えることが求められるのです。続いて女性の脳。子育ての役目を担っているので、ひとつのことに集中しすぎず、幅広い視野を保ってリスクを把握する必要があります。

音楽を聴きながら作業……などは、女性のほうが向いていると感じていたので、なるほど! と思わされました。しかし、それと同時にパチスロに置き換えてしまうのが私の脳というものです(笑)。

集中型の男性脳は、ひとつの機種を掘り下げて分析するのに向いていそう。確かに、その手の方向のライターは男性が多い気がします。パチンコで細かいテクニックを磨くことなんかもそう。それに対して幅広い視野の女性脳は、ホール状況などを総合して考える立ち回りに向いていそう。ふとした殺気とか、第六感も使っちゃったりして。ふと、そう思ったのです。

それを武器にした女性ライターといえば、NIYAさんかな。「池袋のどこかにいる」と公言し、街全体で立ち回っているのを文字にしていました。この方向はNIYAさん以上の見せかたを思いつかないからヤメておこう。駆け出しのキャラや企画を模索しているときに、そう思わされたなあ。年月も流れたことですし、この方向で続く女性の後輩がいてもいいのに……なんて思っていたりします。脳的には向いているはずなので。

 

語弊ないように書いておきますと。もちろん、女性でも技術や知識が凄い人だっていないわけではありませんよ。比較的という話です。ただ、特性が合致してさらに磨くような。圧倒的な強みがないと通用しないのが将棋の厳しい世界。

棋士ではなく女流棋士でもアマチュアから見ればメチャクチャに強いんですよ。アマチュアで三段とか四段なければ(それでプロ基準だと6級とか)、養成機関にすら入れません。ええ“見る将”となっている私ごときでは瞬殺されます(笑)。それでも過去に一人も女性から棋士が生まれていないのは、三段リーグまで辿り着き、勝ち抜くのがベラボウにハードだからということです。ハードすぎるので、脳の特性なんていう話まで出てきたのでしょう。

そこを勝ち抜いてきた歴代の神童かつ、その後も努力を惜しまない集団の中でも抜群の成績。将棋ファンから見ると、その人たちをバッタバッタとなぎ倒す藤井聡太七段は凄すぎるということです。みなさんの想像以上に。

 

昔はよく、開店の並びの列に将棋新聞を読んでいる人がいたんですけどね。パチンコ・パチスロと将棋には親和性があると思って書いてみました。狙い台にせよ、機種ごとの打ち方にせよ。突き詰めて考えたくなるタイプの人は特に。まああと。タイトル奪取で大フィーバーになる前に書いておきたかったのはあります。

なお、棋士はみなさん努力を惜しまぬ天才と尊敬していますが、その中でも藤井聡太七段の活躍で影が薄くなった藤井猛九段のファンです。藤井システムという革新的な戦法で一世を風靡しました。ええ、パチスロだけでなく将棋も“システム好き”なんです(笑)。