前回に続いて族議員の話。

今回の参院選にはパチンコの遊技産業の後援を受けた「おだち源幸」さんが立候補する予定です。

パチンコ業界の後押しを受けるのは得票が期待できる一方で、パチンコ業界を毛嫌いする人も多いので諸刃の剣…そんな中で業界の後援を受けて出馬してくれることをありがたく思います。

 

もし、今回おだちさん(記事を書く時点で正式な立候補になっていないので、おだち候補とは書いていません)が当選するようなら、同じくパチンコ業界の後援を受けたいという議員が出るかもしれません。

その人数が増えれば、法律を作る中でも影響が大きくなるでしょう。

逆に、ここで落選してしまったらパチンコ業界の声は大きくないと判断されます。

そうなったら、続く議員は現れませんからもう二度と我々の声が立法府に届くことはないでしょう。

 

パチンコの話に限らず最近は、国会前のデモとか、パブリックコメントで業界の声を反映させよう…なんて動きもありますが、その成果には疑問符が付きます。

疑問符が付く理由は明白で、それが国民の信を得たものではないからです。

こういったところで意思表示をしても、それは誰かが情報発信をしているにすぎません。

誰か、もしくは特定の団体の意見であって、多数の意志ではないのです。

 

では、国民も信を得るにはどうすればいいか…というと、それは選挙以外にありません。

一定のルールで行われる選挙で、一定の得票を果たせば、国民の代表としてそれに応じた発言権を得る。

民主主義の基本です。

そんなわけでおだちさんには頑張ってもらいたのですが、問題点や疑問点について、選挙前に敢えて書いておきたいと思います。

 

私がツイッターを見ていて気になるのが、曖昧な表現の多さでしょうか。

まだ告示もされていないので具体的な何かが出てくる必要はないのですが、「ファンに愛され、真に楽しいパチンコパチスロを復活させる」とか、「大事なのはファンにとって魅力のあるパチンコ」とか耳障りは良いけど具体的な部分が見えてこない言葉が多いです。

 

先に書いたように、まだ具体的な何かが出てくる段階ではないのかもしれません。

しかし、具体的な何かを語ってくれないと語れるくらいの知識がないのかも…と不安になるのも事実です。

パチンコ依存症問題はその他の障害と合わせて問題になりやすいと分かってくれているのだろうか、検定認定を入れても最大で6年…しかも自主規制などの面目でさらに短い設置期間となるパチスロ機にファンは不満を持っている、またホールの負担になっていると分かってくれているだろうか。

 

ツイッターで活動内容を見ると、業界団体の会合などで演説されることが多いようです。

もしかしたら、そこに行けば具体的な何かが聞けるのかもしれない…ですが、一般のファンはそこには入れません。

少し前に地方の選挙で「パチスロの四号機を復活させたい」と言った候補所がいました。

そこまでの具体性は求めないけれど、何かファンに対して熱いメッセージみたいなものが欲しい気はします。

 

…と言うのも、大きく言えばパチンコ業界は一つなのだけど、実際には内部に利害ありますよね。

例えば、「検定と認定の期間を5年にできるように働きかけます」と言えば、ファンは好きな機種を長く楽しめるし、ホールは入れ替えの負担が減ります。

ホールの負担減は出玉に繋がるので、ファンはそれもうれしいでしょう。

しかし、メーカーからすると期限が来て入れ替えてくれた方が儲かるので、検定後の設置の期間は短い方が嬉しいです。

 

他にも検定の内容を緩くしますと言えば良い部分もあるけれど、依存症対策とのバランスは…一時的に軽度依存が増える可能性があるのではないか、などあっちを立てたらこちらが立たないことも多いです。

メーカー、ホール、ファンの中でどんなバランスなのか…今は業界団体行脚をされているようで、ファンとの距離が遠いと感じてしまうのがちょっと問題かなと…。

 

そういう意味では本当ならファンに近いライター…大崎一万発さんや木村魚拓さんなどが政治家になってくれたら、ファン寄りの政策提言をしてくれるのかなと思ったり。

もう少し現実的なところだと「パチンコ利権」の著者の宇佐美典也さんなどは、パチンコにも興味があって法律の知識もあり、政治家向きなのだろうと思ってみたりしてね。

 

しかし、私が言いたいのはそんな妄想含みの愚痴ではなくて、おだちさんにそう思わなくて良いくらいなにかを発信して欲しいってことなのです。

7月4日に告示と言われているので、これからそんなファンへの発信があることを期待しましょう!!

 

ちなみに、参議院比例代表選挙は政党名でも良いのだけれど、個人名「おだち源幸」で投票をすると支持が分かりやすくてより良いみたいです。

パチンコファンの皆さんは何かが変わると信じて是非投票所に足を運んでくださいね!