プロも顔負け小学生時代 /猫店長

私が働き始めた「パチンコたけちゃん」の店長は、婿養子の今思うと素人に近いような人。

そして、初老のマネージャー兼釘師は、毎朝競輪選手が乗るような高価な自転車でやって来ては、主任と雑談し、1時間くらいで叩き終えて帰る。

そんな感じのお店でした。

※17歳の私が見ても羽根物のハカマがひん曲がり、お世辞にも上手いとは言えないのが分かりました(笑)

しかし憧れたもんだ。

ホールの仕事をこなしながら、時には友達が打っている権利物「コスモα」で小穴に引っかかった玉をバレないように当たりに入れたりもしました。

今は、羽根物でVゾーンへ入れるのは不正ですが、当時は普通にサービスとしてやっているお店もありましたね。

ちなみにこの友達は今も現役のパチプロをしています。

そんなバイト生活が4~5ヵ月も続いた頃、そろそろホール係に飽きてきたこともあり、給料日に合わせて辞める決心をしたのですが……

前から目を付けていた主任のゲージ棒を盗んで帰る

という暴挙に出ます。(じ、時効という事で)

後に知ったのですが、「パチンコたけちゃん」の主任と、この後に働くチェーン店Tの部長とは交流があり

「私が盗んだに違いない」

とバッチリバレていたそうです。K主任、すみません(笑)。

 

「釘を打ちたい」誘惑にかられ、ゲージ棒を盗み出してしまった猫店長青年は、当然釘を叩くハンマーと実機が欲しくなります。

そこで隣街の閑古鳥が鳴くホール「箱根ヶ崎ホール」の店長に

「ゲージ棒をもらったから実機が欲しい」

と言うと、裏の倉庫から好きなの持って行けば良いよ!言われ「グラマン」「スーパーセブン(1300発機)」をゲット!

ハンマーはホームセンターで買った小ぶりの物で代用し、釘の頭が傷だらけになるくらい叩き、打って、独学で釘の勉強を始めたのです。

 

翌年、高校を卒業した猫店長は、地元のスーパーOに就職!

この会社は他にパチンコ店を7店舗経営していて「小学生の時、主任に頭を鍵束で叩かれた会社」です。

最初は青果部に配属になり、定時で上がると同じ敷地内にある自社ホールで打って帰るのが日課になりました。

※当時は自社ホールで打ってはいけないなんて決まりは無かった

当然ながら統括する営業部長、パチンコ部門の店長は私が大のパチンコ好きと知れ渡り、入社半年後に、驚きの辞令が出たのです・・・

つづく