この一週間、ある言葉が頭から離れませんでした。“クイズ”です。前回出させていただいた問題ですが、あれをクイズと呼んで良いのだろうかと。皆さんが思うクイズは、こんなイメージですよね?

 

Q)番長シリーズでお馴染み“煉獄のチャッピー”。彼の本名は次のうちどれ?

 

1)前田あきら

2)田村きよし

3)鈴木みのる

4)桜庭かずし

 

正解は2番の“田村きよし”です。選択肢でクスっと笑った方は、プロレスに造詣があるに違いない。私もこういうのがクイズだと思います(笑)。

 

前回出した問題は、こんなさっぱりとは割り切れません。ガチに回答しようとすると小論文クラスになってしまいます。それだけ正式な役構成は情報の宝庫なのです。柔らかいのはここまで。ガチで解説しますね!

 

この役構成が意味しているものとは?

 

基本的な答え:5号機版AT機が復活!

 

リアルなボーナスがなく、疑似ボーナスを含めてATのみでコインを増やすのが、5号機後半の主流システムとなりました。ちなみに、ここ3年ほどAT機が発表されなくなったのは、2015年から始まった数々の規制の影響です。それがなければ、ずっとAT機が中心となっていたことでしょう。

 

なぜ、AT機全盛となったのか。その答えは1Gあたりの純増枚数にあります。普通にボーナスなしのパチスロ機を作った場合は、1Gあたり約2.4枚純増が限界です。AT機は、その限界を突破するために生まれました。主流となったのは、1Gあたり約3.0枚。3.0枚を上限とする自主規制があったからこの数値です。

 

このAT機を作るにあたって、必要なのがボーナスです。ボーナスなしにコインを増やすタイプなのに不思議なことですけどね。

 

パチスロ機を世に出して構わないか試験する機関があります。規則に則って作られているか、出玉性能は規定の範囲内か。その1つに出玉のシミュレーション試験があります。そこでは成立したボーナスをバンバン揃えてくれるのです。

 

ただ、このボーナス。ちっともコインは増えません。5号機版AT機の黎明期、通常時からリプレイ確率が高かった頃は純増0枚の“ゼロボ”。リプレイ確率が高くないアクセルATが中心となった後半は、むしろコインを減らす“減るボ”を搭載していました。

 

ボーナスなしに、押し順ナビの小役とリプレイだけでコインをじっくり毎ゲーム増やすのであれば限界は2.4枚です。コインの現状維持や減る役割をボーナスにさせることによって、出るときの出玉の角度を上げようというのが狙いなのです。

 

ほかにも出玉関連の規則はたくさんありまして。すべてを解説すると大変なことになってしまうので割愛しますが……「ボーナスが少ない種類で、かつ少ない規定払い出し枚数」というのがAT機の基本的な特徴です。もちろん、プレミアム扱いの枚数が少ないボーナスを持ったART機の可能性も否定できませんけどね。

 

この役構成を見て、AT機の減るボだよね? と思った方は素晴らしい。なかなか以上の知識の持ち主とお見受けします。ただ、もっと言えることがあるんです。なぜAT機と断定できるかも含めて。それはまた次回!

 

ちなみに、サキは如月サキ。ノリオは綾小路ノリオが本名です。