過去最高に厳しい冬

毎年11月~12月中旬にかけてはパチンコ屋さんの餌まき時期で、我々のような立場には大変有難い時期だったりもします。

が、とにかく朝が辛いのもこの季節。並びにしても抽選にしても、雨でも降ろうものなら手がかじかんで朝はビタ押しどころではないのですが、今年は11月中に雪が降ったかと思えば、日中の気温が15℃を超える日が続いたり。

異常気象なのかもしれませんが、暖かい分にはとにかく助かるものです。

一方、今年は天気だけでなくパチンコ屋さんにも異常が。

皆様ご存知の通りパチンコの釘問題に端を発したMAX機の撤去問題の影響か、いわゆるアケが非常に弱く感じます。

それもそのはず。1台ウン十万もする機械を中古市場に回す事もできずに強制撤去しなければならない、となればその負担はホールに重くのしかかります。

結果、閉店するお店は増える一方、釘や設定も明らかに例年に比べて厳しい状況が続いています。

毎年毎年厳しくなると言われるこの業界ですが、これほどの渋さは10数年間の専業生活でも始めての経験です。

一体誰がこんな状況を・・・と嘆き節がつい口をつきそうな毎日ですが、元々そのような事を言えるような立場ではありません。

我々は粛々とホールに足を運んでやれることをやるしかない。そんな毎日を過ごしています。

さて、そんな厳しい状況を反映するかのように、以前から追いかけていたサザンアイズの設定Cも絶対数が少なくなっています。

以前はチラホラ見かけた据え置きがほぼなくなり、ホールの特定日に入る事があるかどうか、といった状況になりました。

そんな中迎えた12/1は、毎月1日の旧イベ日。99%サザンアイズにCが使われるであろう状況の中、久しぶりに抽選で良番を引き、朝から一発で座る事ができました。

まだ入場していないお客さんもいる中、おもむろに打ち出した1Gでチャレンジボーナスが揃う快調な滑り出しで、無事終日打ち切り。

終盤に645Gストレートという設定Cでの過去最高ハマリを記録するも、最終的な出玉は5000枚オーバーとこちらも自身のサザンアイズ最高出玉を記録する快勝となりました。

自分なりの手順を作るまで

こんな形で朝から高設定をツモれた場合に、とにかく意識するのは回転数。

サザンアイズのようにビタ押しが相当な回数求められる機械の場合、ビタ押しの精度はモロに収支に直結しますのでそこばかりは慎重にならざるを得ません。

一方、目押しの精度と同時に1Gでも早く回して通常回転数を多く稼ぐことも高設定狙いにおいては大事な技術介入ですから、どの機種を打つ時でもまずはリール配列と睨めっこして効率の良い打ち方を決めていきます。

雑誌やネット等で紹介されている手順はひとつの参考にする程度で、そこから自分なりの打ち方を見つけていくわけですね。

サザンアイズを例に取ると目押しが必要なレア役はチェリーとスイカ。

チェリーは左リールに2つあるのでここを狙えば問題ありませんが、スイカは中段テンパイの場合、右リールに取りこぼしポイントがあり一見3リール全ての目押しが必要なように見えます。

しかし、白バー狙いから青7を上段に引き込む『青7・スイカ・ベル』の形や、もう一方のチェリーを枠内に押した場合によく止まる『ベル・スイカ・リプレイ』の形からはスイカは揃わない事が実戦から分かりました。

5号機のリール制御は原則として成立役を最大限の4コマ引き込むので、左リール上段or下段にスイカがある形から横一列or斜めにスイカを揃えるためには右リールに最大7コマの余裕が生まれるため、ハサミ打ちをすれば右リールをフリー打ちでもスイカの取りこぼしが無いのが分かります。
(※ART機などの1ライン機で表面上に揃う役と実際の役が異なる場合にはこの法則は通じませんのでご注意下さい)

次にウェイトをかけ続けるための打ち方を模索していくのですが、左リールを毎回1周で押せればチェリーを交互に狙う必要はありません。

しかし、停止出目によってはレバーオン後にリールが回転し始めてからストップボタンが有効になるまで1周以上かかるケースがある機種がほとんどで、サザンアイズも実戦の結果そういった類のものでした。

1Gでも多く回す為には『BET、レバーオン、ストップボタン×3、払い出し』ここまでをウェイトのかかる4.1秒以内に完結させなければなりません。

サザンアイズでよく見かける中押し手順やスロマガ推奨手順などは、毎回1周で押せるわけではないため、2周押し+スイカ成立時に12枚の払い出しを受けている間にウェイトが途切れてしまったりします。

結果、左リールは交互にチェリーを狙い、右リールフリー打ち、演出や停止出目に応じて中リールのスイカを狙う、といった形に行き着きました。

また、メダルの入れ方1つとっても細かい工夫が必要です。

ベルやスイカなどの枚数の多い払い出しがあった際にはメダルを入れず、ウェイトに余裕のある時にメダルを入れられるよう常に残クレジットと手元、慣れてきたらウェイト間の体内時計を意識をしておく事で、4.1秒のエンドレスリピートが完成するわけです。

雑誌やネットの手順で思考停止することなく、自分に合った打ち方を模索していくと新しいリーチ目の発見などもあり、より深く台を楽しむ事に繋がります。

ある日他店で見かけたサザンアイズの設定Cで1万回転オーバーの記録は、お昼休憩必須なアラフォーには達成できる気がしません。

しかし、常に工夫とオリジナリティを忘れず台と向き合い、厳しい冬を少しでも楽しいものに変えて乗り切っていきたいものですね。