グループ最少最弱のお店の稼働を上げようと、逮捕覚悟で始めたモーニング戦略・・・

その効果は奇跡的にパチンコまで波及し、客の間ではモーニングの入っているお店と評判を上げ、それまで低迷を続けていた稼働率は倍になろうとしていた。

年末の釘の甘さも手伝って集客は絶好調、グループ最少最弱だった店舗の売り上げが突如倍増したことにより、本社より呼び出しがかかりグループの幹部たちが集う幹部会へ召集される事へ・・・

釘師になりたい!その強い想いは違う形で運命の扉を開き始めようとしていた。

幹部会に出席し社長より稼働Upの理由は?と聞かれ、『私の調整技術だと思います!』と、強気に発言したのには理由があった。

コチラは逮捕されるリスクを抱えながらも、覚悟を決めやっているのだし、この場で経営幹部に答えを公表するイコール会社を巻き込む事になると・・・

そう、考えた私は、あえて直接的な回答を避ける事にした。

もし、事実を公表して即座に中止するように言われれば振り出しに戻ることになるし、釘や設定を触れないパチンコ店員でいるくらいなら、これ以上この会社にいる理由が無くなってしまう。

ここは釘師への道が開ける千載一遇のチャンスだと感じ、調整に対する考えや、パチンコに対する熱い想いを発言した。

しかし、当時の私は経営にかかる経費や設備投資にかかる費用は無知で、ただ理想と情熱だけで発言を続けていた為、社長に『君が語っているのは夢物語・・・現実はそんなに甘くないですよ。』と、言われてしまう。

当たり前の事だが利益を生み出して行く事が経営をしていく上で大切な事、しかし、話だけは真剣に聞いてくれた事が何よりも嬉しかった。

そして社長からの言葉が・・・
自分の夢や理想を語るのは誰にでも出来る事です!先ずはそれらに向かって目標を建て小さな成功を積み重ね結果を出す事、うまく行かなくてもそれを修正、反省し、諦めず最後までやり続ける事が大切だと私は思います。今回、ゆきち君は素晴らしい結果を出してくれましたが、私から言わせればまだまだ成功の積み重ねが足りません。

今回の成功は単なる偶然かもしれません、ですから今回以上の結果を出してください・・・
その時、君の夢物語もう一度聞きましょう。

この言葉を聞いて死ぬほどやる気がでた!!

そして年が明けた2002年2月1日。
給料が一気に18万円も昇給し、より規模の大きな店で結果を出すように命ぜられる。

異動先に決まったのは以前勤めていた停電事件とブドウ畑事件を起こしたお店、設置400台程度のうちスロットは102台、設置機種はニューパルサー、シーマスター、アストロライナー、おいちょかば等のヤマサ系のAタイプを多く設置、当時人気が出ていた大花火や獣王などは設置したことが無いお店だった。

それらを設置しない最大の理由は平等をテーマにした会社の経営理念、それによると打つ人によって獲得枚数が変わるのは不平等だと言うくだらない理由だった。

そもそも設定にメリハリをつけないのも、そこが理由になっているらしい・・・

粗利ノルマは102台で月間1200万円、もともと稼働が良い店だったので無理なく達成できる数値では有ったが、社長の言う結果を出すには現状維持では厳しい物があった。

現状を劇的に変化させ、次は偶然ではなく必然と言わせたい!

時代はちょうどスロットが勢いを持ち始めた頃、その勢いを借りれば結果は容易いものだと自信はあった。

そこで次長にスロットの入れ替えについて相談してみることにした。

ゆきち  『次長、スロット入替したいんですけど・・・』

次長   『そうやな、そろそろ入れ替えても良い時期やな♪』

次長   『それで何外すんや? おいちょかばあたりか(笑)』

ゆきち  『いえ、60台ほど入替したいです♪』

次長   『な、な、なんでや・・・???なんでそんなに入れ替えなアカンねや!』

次長   『おまえ60台も入替したら2000万以上経費かかるんやぞ!その金はどないするねん』

ゆきち  『いや次長、実はそれ以外にも変えたいものがありまして・・・(笑)』

次長   『な、な、なんやて・・・』

ゆきち  『大当たり回数とゲーム数をカウントしてくれる最新のデータランプに変えたいです♪』

次長   『なんでや?今でも十分に稼働して粗利も取れてるやないか・・・』

ゆきち  『いえ!まだまだ稼働も売り上げも上げる事が出来ると確信しているからです!』

次長   『そんだけ言い切るんや!お前なりに絵は描いてるんやろうな?』

次長   『台だけで2000万以上かかるんやぞ!失敗しましたでは済まされへんで~』

ゆきち  『はい!』

次長   『まぁ、今は社長がお前に注目してるから話せばOKは貰えるやろうけど』

次長   『それだけ金使うんや、利益が今と同じじゃ社長は満足せんぞ・・・』

次長   『最低でも現状に800万上乗せして月2000万は粗利ださんと』

ゆきち  『はい!大丈夫です』

次長   『わかった!企画書持って来い!次の幹部会で話付けてきたる・・・』

ゆきち  『ありがとうございます☆』

入替費用と月間の粗利目標を聞いて一瞬ヒヨッたが、まぁ自分の金では無いのでそれ以上深く考える事は無かった。

むしろ台を半分以上入れ替えて、若年層の顧客を呼べれば後は貰ったも同然と考えていた。

そして以前から目を付けていた機種と入れ替える為の企画書と利益計画書を作成し幹部会に提出・・・

無事幹部会での了承を受け導入が決定するのだが、後日、入替費用の総額を聞かされて耳を疑った(笑)

総額、なんと5千万円オーバー!!

その5000万円の使い道だが半分は機械購入代金に消え、残りの2500万は

○ナンバーランプを最新式に物に切り替える費用とその工賃
○メダルを洗浄し綺麗にするためのコイン洗浄機の購入
○壊れていた自動補給装置の修理代+店内の簡易的な改装工事費用
○広告宣伝費

もちろんこれらを言い出したのは自分・・・

企画書作成段階でもしもの時の言い訳材料が欲しかった事もあり、企画書の隅っこの方に現状の問題点と改善が必要な個所と書いておいたのだが、これら全て認められてしまい5000万円も投資される羽目に(笑)

もう逃げられない、言い訳も出来ない、自分が企画を上げ、強気で発言しなければ使われる事の無かったお金・・・

5000万円と言う金額の大きさに、今まで経験した事の無いプレッシャーが襲いかかる。

次回更新へ続く

こんにちは~ゆきちです。

さて年が明け2018年も始まりました、今年はどんな一年になるのでしょうかね?

この記事を書いている今日は1/28日CR天龍を楽しみにしていたので、初打ちの感想などを書こうと思っていたのですが、1/20辺りからインフルエンザぽい症状がでまして引きこもり・・・

治った頃には旅行の予定が有ったりでまだ打てていません、ツイッターなどで検索してみると評判は良さそうですね♪これを機にアナログ系機種が増えて行ってくれることを願います。

さてガラスの向こう側へはいよいよパチンコ店の経営に携わって行くお話になります、こうやって過去を振り返ると、諦めずに頑張っていれば、いつしか道は開けて行くのだなぁ~と、まるで他人事のように関心しながら記事を書いてます(笑)

スロット4号機全盛期の出来事を、打たす側からの視点でこれから書いて行きますので今後ともどうぞよろしくお願いします。