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すぐに業者を呼ぶ
あ、そうそう!先に断っておくが…この自販機の裏側の話は全てナカムラ店長と同い年で、謎の古物商社員の「タカムラさん」の証言だからね、勘違いしないでNe☆
カード型賞品が自販機で詰まった時は、素早くナカムラがタカムラさんを呼び、すぐに対応しないと営業に思っくそ支障が出る。タカムラさんの行動は迅速で、ナカムラが呼ぶと10秒後にはもうホールに到着する超人ぶり。しかしタカムラさんが作業中の時は、ナカムラが行方不明になるので注意が必要だ。きっとまた事務所でサボってるんだろう。
詰まったカード型賞品を取り除き、ほとんどの場合は即時復旧となるのだが、たまーに客側の投入口までカードがダダ詰まりになってるパターンの時があり、この場合は「どこまでが読み込み済みのカードなのか」がハッキリと判別できない事もあった。これがほんとに困る。当然読み取りセンサー部分まで開けて見るんだが、マジでセンサーの真上で止まってるヤツなんてどうしようもないのだ。自販機が排出エラーで止まった後に客側が無理に押し込んでたりもするし、一概に対応を決められない。
…とタカムラさんが言ってた。
意外とポンコツ
そんな時はタカムラさんがカウンターに回り、これまた偶然たまたまカウンター嬢がPOSから出力していた「取り引き履歴」を盗み見たりするのだが、結局これも例えば「大10枚・中4枚・小1枚」だとすると、先に大10枚だけ正常に読み込んで取り引き終了しかけた時に、もう1回中4枚と小1枚と分けて投入したみたいな可能性もゼロではないワケで、前後の履歴まで辿ったとしても…決してホールの景品カウンターで渡した順番で自販機に投入されているという確証も無いため、非常に難航する。だってカウンターで受け取った賞品持ったまま、しばらくホールを徘徊する人とかまた打ち始める人とな居るもんね。ちなみに自販機にも取り引き履歴は出るのだが、これがかなりポンコツで、エラーになった際に何を何枚までは読み込んだってのが出ない!前回正常に取り引きした履歴「大2中2小1:12500取引完了」の次はザックリと「排出エラー取り引き中止」という無慈悲な一言のみ。
( ナ゚Д゚)むぅ…
( タ゚Д゚)くぅ…
営業終了後の対応
そうなると、最終的に一度自販機の中の残った現金と取り引き額を、イチから確認し直す作業が必要となるのだが…これが有効となるのは、あくまでタカムラさんが毎回キッチリと計算された額を自販機に補充して、さらに記録している場合だ。普通はそれくらい当たり前にやるのだが、それが出来てないのが愛嬌プライスレス。
当然ながら三店方式なので、自販機から回収された賞品をまたホールに納める「ワカムラさん」も居るのだが、こいつも超いい加減なのでアテにはならない。無念。
するともはや営業中の解決は不可能で、営業終了後に全集計を見比べてからの話となる。その日の営業でホールから出した、全ての大中小賞品の数リストをナカムラが持ち、自販機で取り引きした全履歴をタカムラさんがホールに忘れていき、ここで「不足賞品数(ホールで出した賞品で交換されなかった数)」が明らかになる。もちろん故意に持ち帰っている人も居る事を考慮するため、カード賞品の実数を数えて初めて「自販機が取り込んだのに計上されていないカード賞品」の数が割り出される。お客さんにはかなり迷惑をかける形になるが、これで一件落着!と思うでしょ?でもね、同じトラブルが1日に複数回あると…
( ナ゚Д゚)はいダメー
( タ゚Д゚)もう知らん!
( ワ゚Д゚)あとは勘!
と、全体でズレた総数は分かれども、個別でズレた数が割り出せないので…ナカムラ・タカムラ・ワカムラ共にお手上げとなる。
最後はやはり勘
で、最終的にどう対処するかというと…そう、ワカムラの言う通り「勘」なのである。
社長からも
(社・ω・)「こういうトラブルは客に責任無いねんから、店がちょっと損する形で納めていいよ」
と言われていたので、勘だけで凡そ決めてそれに上乗せ+α、さらに迷惑かけてゴメンね!って事で次回イベントの優先入場券なんぞを渡していた。
そもそもタカムラさんがキッチリと、賞品が詰まらないようにコマメにコンテナ箱を入れ替えて、現金補充も数えてから入れて管理してたらグッと楽になるのだが、彼も色々と忙しいので致し方あるまい。
今ではこの関西の自販機型を採用している地域でも、こんないい加減な管理をしているホールは無いはず…はず。
なんせ20年前の昔話なので、Ne☆
完
※このコラムは遊技日本・本誌からの転載です※
遊技日本さまのご厚意により実現したものです。ご協力ありがとうございます。


