自分で自分の首を絞めるとはこのことです。Twitterのハッシュタグに「自分を作り上げた機種4選」というものを見つけまして。ライター陣もテンションを上げるのが難しいご時世。好きな機種を語るのはウキウキするだろう。悠遊道のみなさんのも読んでみたいなと提案したのは私でございます。

しかし、しかし。私は、パチ7の連載コラムで既に書いてしまっているのです。ざっとダイジェストにいたしますと……

1)『ゴールドベンハー』(2号機)

初打ちの機種。枠上に赤7を押して上段に止まらなければBIGの可能性がありませんでした。毎ゲームドキドキするのではなく、押し位置によって緊張するゲームを少し減らすくらいがちょうど良い。そんな好みをいきなり作りました。

2)『クランキーコンドル』(4号機)

人生でもっとも打った機種。この設定1BIG確率1/277は、私の永遠の基準。出玉率104%も永遠の基準。

3)『アラジンA』(4号機)

爆裂AT機は同じでも『獣王』とまったく異なるAT抽選システム。サブ基板で出玉を管理する機種は、下手の考え休むに似たり。諦めることを知った機種。

4)『小麦ちゃんマジカルて』(5号機)

この機種を理解できれば、5号機初期はバッチリ。そう断言できるほどいろいろ詰まった機種。この機種を学んだことで、現在の遊技機規則オタの方向となりました。

 

このハッシュタグというか、テーマ。書く際にポイントとなるのは「作り上げた」です。好きなでも、打ちまくったでも、勝たせてもらったでもありません。現在の自分にした機種ということなんです。うん、バッチリもう書いちゃった(笑)。

 そんなワケでして。悠遊道ではちょっと違うパターンを。アナザーストーリーということでご勘弁ください。

 

5)『マジックカーペット』(SANKYO1988年)

 古すぎて使用許可を頂いているサイトにもなく、写真がなくて申し訳ないです。当時は朝イチに200円の玉を借りるとVに入賞してくれるモーニングサービスがあり、それで私はパチンコデビューを果たしました。今時の授業料が高かった方々、すみません。

8R制の羽根モノで最大保留は4玉。完走することも珍しくはありませんが、パンクあり。なので、比較的当たりやすい部類の機種でした(40玉交換の時代でもあったし)。

保留玉を解放してV入賞とならなければ、ピンチとなり警報音が鳴り響きます。そこから拾ってV入賞。助かった。これがパチンコで最初に覚えた面白さです。だって、当たりは店員さんがやってくれましたから。

この助かったという安堵感に醍醐味を求めるのは、それ以降パチスロに転向したあとも残りました。ゾーンの最後のほうで当たるとか。即連のほうが出玉的には良いですが、ジラされて当たるのも許せるというか、むしろ求める体にしやがりました。うん、我ながら良い機種でデビューできた。

 

6)『ミスターマジック』(サミー:1992年)

初めて勝ち方を覚えた機種かもしれません。3号機時代は、ほとんどの機種が裏モノ(メーカーの意に反したチューンナップ機)化していきましたが、『ミスターマジック』も例に漏れず。有名なのは5Ver.ですが、それもホールによって同じ出方をするか分からない(バージョンもいろいろあったかと)。そんなことを学べた機種でした。

5連チャンするにはハマリが必要だったので、どれくらい打たれているか。コインタンクを覗いたり。それで単発だったら粘ってみたり。なんか立ち回りらしきことを始めることとなりました。勝つためには。モーニング以外でそれを考えさせられた機種ですね。それまで、見たことがない機種は何も考えず当たるまで打つだけでした(笑)。

12万勝ったり、13万負けたり。この時期が一番ギャンブラー的な打ち方をしていたかも。そんな打ち方に懲りさせた功績もございます。

 

7)『ブルースリーXX』(高砂電器産業:2000年)

目押し云々や手順の作り方は『クランキーコンドル』時代に確立したので割愛。この『ブルースリーXX』は雑誌で働くようになって3ヶ月ほどで発表された機種。私が雑誌でやっていけると自信を与えてくれた機種であります。ちょっと変なリール配列になっていて、左リールを先に押すと、小役がダブル入賞して取りこぼすポイントがあったのです。そこで、中押し手順を作ることに。まあ、そんなものは当時の攻略ライターなら誰でも作れます。

しかし、ちょっとした特徴がありました。ボーナス成立ゲームに限って、ハズレと同型になったのです。当時は演出の信頼度なども実戦データから調べなければなりませんでした。成立後もカウントしてしまうと、その数字が大きくズレてしまうんです。

そんなに売れなかった機種ということもあって、大手誌はさっさとページ縮小となったのもありますが、成立ゲームに言及したのは私だけ(少なくともその前にはいない)だったかと思います。多くの人に見られたわけではありませんが、隅っこでニンマリしておりました。そこからですね。変則押し手順ばかり作って気持ち悪いと言われるようになったのは。

 

8)『CRびっくりパチンコあしたのジョー 』(京楽:2010年)

 

すみません。機種の中身はさっぱり分かりません。両国国技館での発表会が、サミーの『パチスロあしたのジョー』と合同開催でした。当時お世話になっていた777@niftyでパチンコライターの方と一緒だったんですが、初めてまざまざと“プロの腕”を目撃することとなりました。いや、大したありませんよ。普通のことだと思いますけど。

左手でハンドルを抑えながら横のスペースを使って右手でメモ。それでいてストップボタンを押して無駄玉がまったく飛ばないのです(笑)。それを見て、餅は餅屋。こんな人がゴロゴロいるパチンコのシマには近付かないようにしよう。キッパリそう思えました。パチスロという長所を伸ばす。それで良いじゃない。

 

うん。最初に書いた4機種より弱い自覚はあります(笑)。ただ、これらも間違いなく私にとってターニングポイントとなった機種たちです。好きなとか、打った、出たとか。そのほうが面白いエピソードもありますが、今回は「自分を作り上げた」なのです。と、胸を張ったイイワケで締めたいと思います(汗)。

 


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