廃業店舗数が去年1年間で571店舗ということだが、新規にオープンした店舗数111店舗に比べ、確かに多い。月単位で見ても、去年は新規店舗数が廃業店舗数を上回る月は一度もなかったようで、状況はそれなりに深刻だ。

全日遊連はこの度、組合加盟店舗の実態調査結果を発表。2018年1年間で(組合加盟の)廃業店舗数が合計571店舗に上ることが分かった。

長引く業界不況や新規則施行の影響もあり、2018年もパチンコホール数は減少傾向が続いた。2018年12月末時点における営業店舗数は9,237店舗で、前月比より27店舗減。12月は例年、グランドオープンやリニューアルオープンが多い月となるが、2018年12月の新規店舗数は8店舗(昨年同期は21店舗)にとどまり、反対に廃業店舗数は44店舗に上った。このほか、休業店舗数は同月末時点で122店舗あり、うち19店舗が同月発生分となる。

2018年1年間の廃業店舗数は571店舗と、新規店舗数111店舗に比べて大幅に多い。月単位で見た場合、廃業店舗が最も多い月が2018年3月で69店舗、最も少ない月が2018年9月で33店舗だった。一方、新規店舗数は、最も多い月が2018年4月の29店舗、最も少ない月が2018年10月で0店舗となっている。新規店舗数が廃業店舗数を上回る月が2018年は一度もなく、店舗数はほぼ一貫して減り続けた。その結果、2018年12月末の店舗数は昨年同期比で444店舗の純減となっている。

遊技機の総設置台数は、ホール数の減少に伴い、パチンコ、パチスロとも減少傾向が続いた。2018年末時点での遊技機設置台数は、パチンコ242万622台、パチスロ153万7,510台、その他の遊技機が37台、遊技機総台数が395万8,169台。昨年同期比で総台数は10万2,073台の減少となっている。~以上、遊技日本より引用~ https://yugi-nippon.com/pachinko-news/post-25034/

 長引く不況の影響もあろうが、まあ機種自体の魅力のなさ、遊技環境の問題点 (騒音、空気など) が改善されない限り、撤退、廃業するホールは増えることはあっても減ることはないだろう。機種そのものに関しては当面は規則改正もないだろうから、新規則のまましばらくは行くしかない。射幸性に頼った営業を続けてきたホールが多いのは事実であり、その意味では規制されて当たり前ではある。

 遊技環境に関しては何度も当欄で指摘してきたことなのだが、喫煙して当たり前の環境では非喫煙者はまずもって足が遠のく。それでも勝てる機会が多いのであれば我慢するという考え方もできるのだが、勝てない、つまらないと言うのであれば、わざわざそんなところに出向いて金を捨てる人はいない (ただ、健康増進法の施行で環境的には相当改善されるはずなので、その意味では今後に期待したい)。騒音にしても、機種そのものはともかく (ほとんどの機種は音量調整できるようになった)、ホール全体の騒音を何とかしようと考えているホールは皆無だろう。

 こういったところを業界全体で真剣に考えない限り、今のまま低空飛行で何とかもっているという状況が続くと思われる。また、同じく遊技日本のHPに高射幸性パチスロ機の期日延期、4割強のホールが「納得できない」https://yugi-nippon.com/pachinko-news/post-24882/ との記事がある。結局業界の常識=社会の非常識とも言えるわけで、個人的にはこの件に関しては致し方ないと思っているが (6号機がほとんど出てない状況下では)、業界内部でもおかしいと考える人がそれなりにいたのだろう。こういう全体的なまとまりのなさは昔からの悪しき伝統なのだが、外から見たら自分たちで決めたことはきちんと守れということにはなるのだろうと思う。