組合としても危機感を表明したわけだが、現状は時すでに遅しという雰囲気ではある。「私たちホール営業者が率先して、お客様あっての大衆娯楽であるという認識のもと、原点に立ち返ることが必要」というのは至極もっともな発言であり、ゲーム性より射幸性を優先してきた過去を真摯に反省しなければならない。

全日遊連は6月20日、都内ホテルで第28回通常総会を開催した。

 総会の冒頭、挨拶した阿部恭久理事長は、ファン人口が減少し、厳しい営業が続いていることに対し、「遊技人口の減少の理由は、時代の変化、レジャーの多様化などの意見もあるが、お客様がパチンコから離れていってしまった最大の原因は、楽しく安心して遊ぶことができない現状のホールにある」と指摘。

 また、「以前は、ちょっとした待ち時間などで気軽に楽しめていたパチンコが、今では長時間の遊技が前提となり、資金もある程度用意した上で足を運ばなくては遊べない」と、手軽な娯楽ではなくなっている点を自省し、

「もう一度、遊技人口の拡大を目指すには、まずは私たちホール営業者が率先して、お客様あっての大衆娯楽であるという認識のもと、原点に立ち返ることが必要」と、原点回帰を訴えた。~以下略。web-greenbeltより抜粋~https://web-greenbelt.jp/news/detail.php?n=00011348

 ファン人口が減っているのは単純明快、安心して遊べないし、おまけになかなか勝てない (勝つことが難しい) からである。また、幾ら自分たちが遊べる機械を作ってもホールは買ってくれないと、かつてメーカー関係者がこぼしていたのだが、実際問題ベースの高い機械を作ってもヒット作とはならなかった。

 昔から行政の顔色ばかりを伺って、加盟ホールの利益を守るということを二の次にしてきたと揶揄される組合であるが、原点に立ち返ることが必要と強くうたうのであれば、原点に立ち返る機械を積極導入し、安心して遊べる状況を再構築してほしい。その際はメーカーと交渉し、できるだけ安価で購入できるような仕組みを作るとか、組合としてもやれることは幾らでもあるだろう。

 個々のホールの立場はそれほど強いものではないのだから、売上を伸ばすには綺麗ごとは言ってられないというのも本音であろう。そういったホールの声を吸い上げ、全体の利益としていくのが組合の役目である。多少射幸性の高い機種もある、でも大部分は安心して遊べる機械だと、そのようにならないとファンは戻ってこないし、新しいファンも来てくれない。現状は、特に初心者にとっては大部分が安心して遊べない機械 (理解するのが難しい機械) なのである。