今のやり方を続けている以上、こういう事件はなくならない。新規ユーザーを増やしたいのなら、ここにメスを入れなければいけないのだが、現行の三店方式に行政からも一定のお墨付きを得ている以上、特にこの方面からの業界改革の声は高まらないだろう。

 7月24日午後10時55分ごろ、横浜市都筑区の景品買取所に強盗が押し入り、買取所勤務の女性を脅し、現金を奪って逃走した。メディア各社が報じた。

 報道によると、横浜市都筑区仲町台1丁目のパチンコ店景品買取所に2人組の男が押し入り、アルバイトの女性(72)に暴行を加え、現金を奪って逃げた。女性にけがはなかった。被害額は数百万円に上るとみられ、都筑署は強盗事件として2人の行方を追っている。

 署によると、女性は閉店後に1人で買取所の窓のシャッターを下ろし、中に入ろうとしたところを背後から押し込まれた。2人組は女性を壁に押し付けて口をふさぎ、買取所内の机の下に置かれていた現金を奪ったという。

 2人はいずれも白のマスク姿で、20~40代ぐらい。1人は黒のニット帽に青のジャンパー、もう1人は黒の野球帽に灰色の上着を身に着けていた。現場は、横浜市営地下鉄仲町台駅から北に約100メートルの集合住宅や店舗が立ち並ぶ一角。~以上、web-greenbeltより引用。https://web-greenbelt.jp/news/detail.php?n=00011420

 何度も言っていることだが、現行の三店方式を維持する以上、店外の景品交換所に関する警備は厳重なものとし、従業員は複数人で行動するなど、危機感を持つことを忘れてはならない。大金を扱っているわけで、犯罪者はそれを知っているから、良からぬ行動に出るのである。

 また、改正健康増進法の全面施行は来年4月からになる。喫煙者の来店が減るという危惧はあるが、新規ユーザー獲得のチャンスでもある。その新規ユーザーが特殊景品を受け取り、交換所で現金に交換するという過程を経験したら、果たしてパチンコ (パチスロ) という遊技についてどう思うだろうか。どうしてこんな面倒なことをしなければいけないのか、店の中で換金できないのか、交換所の場所はどうして教えてくれないのかなど、疑問に思うこと必至だろう。

 いくら警察行政や政府が特に問題視しない姿勢を続けてくれているにしても、風向きはいつ変わるか分からない。業界的には今のままの方がいいようだが、一般的に考えたら、どう見ても不自然ではあろう。グレーゾーンと言われるわけである。

 この先10年、20年程度では特に何も変わらないだろうが、カジノも現実化する以上、パチンコの方も将来的には換金合法化が実現というところまでいくのが理想だろう。そうなれば、少なくとも景品交換所関連の事件は過去のものとなるはずである。