「デキ」という言葉について

この言葉は田山幸憲さんが使われていた言葉

その文章、人柄はいまだ多くの人を虜にし、そしてぽち自身も激しく魅せられ続けている一人です

ポチが、何度もしつこく使っているので、もしかしたら記憶に残して下さっている方もいらっしゃるかもしれませんね

「クセ」「個体値」などと表現されることもある、個々の台特有のアレです

デジパチの登場とともにボーダー理論が波及し、その目の覚めるような明瞭な理論は、それまでのアナログ機にあった100ある曖昧な攻略法、その中に一つ二つある本物の技術すらも、オカルト理論と一括りに吹き飛ばしてしまいかねないほど浸透してゆきました

 

ジャンプ釘ひとつをとっても、上げ釘が良いのか、下げ釘が良いのか、そんな議論すらなされていたデジパチ草創期、もしかしたら、それまでにあった「デキ」なんていう概念は、ヘソに到達するまでの幾つもの釘の作用によって、またネカセによって明瞭な答えを出すことのできる代物なのではないのか、とそんな疑問が皆の頭の中を掠めていたと思うのです

 

「オカルト」という言葉が蔑むような使われ方をしていた時代

 

確信していたところで、それを理解できるかわからぬ相手に口にし続けるなんて、他人の評価ばかりを気にするポチなんかには想像するのも恐ろしいほど

 

そんななか、肯定も否定もせずに、ただ淡々と「ある」こととして「デキ」という言葉を使い続けた田山さん

 

もし田山さんが、デキという言葉を使うのを止していたら、その概念は一時期のアナログ機の壊滅しかけた時代に消えかけ、また日の目を見るまでに、より多くの時間がかかった筈だと、ポチは考えるのです

 

晩年の田山さんというと、ボーダー理論から見ると、かなり厳しい台を打たれていることが多く、一部のアンチからはその技術自体に疑問を持つ声も少なからず聞こえてきました

 

パチンコの技術なんてものは田山さんの魅力を語る上で、ほんの一部分にしか過ぎないのですが、「デキ」という概念を残してくれたことが、どれほどすごい事なのか、一人の凄腕のパチプロとして、これだけの功績を残されたことがもっと評価されて然るべきなのではないか、と思うのです

 

そんなわけで「クセ」「個体値」という方がわかりやすいよな、と正直ポチ自身も感じてしまっているのが本音なのですが、それを使うことは、田山さんが残してくれた功績をなかったことにしているような気持になって、どうも引っ掛かってしまうんですよね

 

「デキ」という言葉を、今までも、そしてこれからも続けるのは田山さんに対する、ポチの小さな畏敬の気持

 

ときに解りにくいこともあるかもしれませんが、今後ともお付き合いのほど、よろしくお願い致しますm(_ _)m

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