この機種はCR機の普及前夜、現金デジパチがまだ全盛だった頃の台です。
そろそろ保留玉連チャン機だけでなく、専門誌によって名称が違った「数珠つなぎ連チャン」とか「いもずる連チャン」といった機能が(公には発表されず)搭載された台が増えてきた頃の台でした。

当時ジグマだった自分の店にこの機種が入り、導入当初からそんなに回らなかったんですね。
「ひょっとして凄く甘いかも?」なんてスケベ心もあって打ってみたら、まあ普通に勝てた、と。
それで、ミラクルフォースのシマもテリトリーに組み入れて打つ間にデータも溜まったので、当時の連載で中身に迫ってみることにしたのですよ。

正体のわからぬ台(でも、隠れた連チャンは絶対にある)では、実戦データと理論値を比べるのがいい。
というわけで、比較をしてみると、保留玉での連チャンはノーマル機のそれではなく、初当り確率の逆数までの回転での当りもかなり多い。
まあ、ここで後者の当りを全部連チャンとしてしまうと問題ありで、自力で引く分はしっかり割り引くべき。
結局のところ、トータルの数字は普通の保留玉連チャン機と大差なかった覚えがあります。保留玉以外の連チャンは当たるまでに回す損失も込みですしね。

後々解析で出てきたのは、当たってから盤面のランプか何かを連チャンモード突入の契機にしていたらしいこと。たしか27~28%でモードに入っていたはずです。
そうそう、攻略で話題になった同メーカーの春一番なんかもそんな感じのシステムだったような…。

この機種では特に攻略には繋がらなかったのですが、「我が意を得たり」と悦に入ったりもしましたね。

当時はこうした正体不明な連チャン機が多かったものです。エキサイトカムカムなんて台は連続回転中はモードが変わらないという話も聞きましたが、それは台がホールから消えたあと。
今回は「スペックはネットで調べて~」なんて後追いが通用しない時代の昔話でした。

注)今回の画像は「懐かしのぱちんこ名機列伝」様から拝借しました。
歴史的な資料価値のある良いサイトです。