先日、付き合いがてら喫煙室へ行き、手ぶらでダベっているのもなんだから、と勧められるままにタバコを1本吸った。

以前、1ヶ月の脱ニコチン後に吸った時と同じように、『あぁ……美味いが……実に良くない』という体に異物を取り込んでいる感が満ち満ちていく中、その場はそれで終わった。

知人と別れてから帰宅するまで1時間程度の帰路、体がニコチンを欲している感覚を思い出しつつも、そこはVAPEが助けてくれる。自宅にさえ置かなければわざわざタバコをお金を払って買うまでもない。その日は結局その一本だけで、そこからはタバコの事は綺麗サッパリ忘れることが出来た。

■3/13

前回、あまりにも不甲斐ない稼働日記を晒した結果、このままではいけないと、過去切り捨てた3の付く日をもう一度洗い直してみる事にした。“過去切り捨てた”とはつまり、イベ日ではあるが物足りないからこそ行かなくなったお店という事。とは言えそのジャッジを下したのはあくまで数年前の話である。さて、今はどうなっているのか。

 

久々の駅に降り立った際、何やら妙な既視感を覚えた。

『旧友が住んでた街だしな?……ん……いや、そうじゃない。……あぁ、そう言えばここは、安田さんのガイド企画で密着取材を受けたホールのある駅だっけ。』

もう何年前になるかも定かではないが、『パチプロ最前線』という企画で自分如きに白羽の矢が立ち、当時3円交換だったホールで甘デジの蒼天の拳を打った。安田さんは戦国乙女を打っていた。

ヤラセ・編集一切なしのリアルな一発勝負の取材とあって、もうう〇こチビるんじゃないかと思うくらい緊張していた。安田さんと早朝に合流し、抽選前に立ち寄った喫茶店で、カフェオレを運ぶ手が震えて仕方なくてお盆一杯にこぼしてしまった事を覚えている。

なぜか、その光景がフラッシュバックした。

『あの時は抽選に並ぶ人も随分いたっけなぁ……でも、あの後お店が等価交換になって、一気に人が減ったんだよなぁ……。』

改めてそんな過去を思い出し、いざ抽選時間の10分前にお店に着いた。

ホールの前には悲しいかな、誰もいなかった。

それもそのはず、という思いはある。神奈川県内のホール事情を長年ウォッチしてきた体験談として、一度ダメになったホールが何某かの巻き返しで復活するなどという都合の良い話は一度として見たことが無い。良かったホールが勢いを無くすことはあっても。

新興勢力は常に黒船。グランドオープンだ。

それ以外のホールが何をしていたかと言えば、ただただ〆て〆て、利益確保を最優先に稼働を減らしていった。その結果、悪循環に陥り、体力のなくなったところから閉店していった。

勿論、付け焼刃的に広告規制の穴をつき、一時的に『特定の日だけ』は盛り上がるホールはあった。けれど、そういうホールのイベ日以外は、ひたすら稼働を落としていた。そして、その結果がそのまま釘調整・設定に表れていた。

 

この日訪れたホールは、隣駅にグランドオープンした競合店の隆盛に焦ったのだろう。それに合わせるかのように3円交換から等価交換へと舵を切った。その際、明らかに打ち手側から見える期待値が下がった。すると、まずプロが消え、並ぶ人が消え、活気を失い調整も厳しくなったホールから一般客も消えていった。

その負のスパイラルが今も続いているだけなのだろう。100円 25玉を、いつしか100円 24玉(25玉交換)に変えていた。切り詰めて切り詰めて、そうして搾取していかないと成り立たない、そんな悲鳴が聞こえるかのようだった。

 

朝一の懐かしい既視感と、かつてと全く異なりそれでいて予想通りだった朝一の光景。その落差に何とも言えない気持ちを抱えて入店すると、朝からマイジャグにカチカチ君を並べて、AT・ART機はおろか話題のRE:ゼロにも目をくれない熟練者たちの姿があった。

少なくとも、現状を一番に理解して、賢くパチ・スロを勝負として向き合っているのは、マイジャグに座っている人たちだ。そして、“エンタメ”と見ている人が朝一からそれほど多く訪れるはずもない、と確信するような空席だらけの稼働状況。ボクもジャグラーほど根拠なしには座れない台に、あえて参戦する理由もないのでそのまま店を出た。

このダメである事の確認。

虚しいけれど、それが店周りというやつなんだ。

■同日(3/13)

朝一のホールから徒歩20分ほどの近隣店を一軒見る。

うん、このお店が平常でヤレないのは知ってる。6の付く日のアテも8:30にはお店について、抽選をしっかり受けて、1/3くらいに入らないと打てない&選択肢は北斗無双のみ。そんなお店なのも知ってる。

それだけの労力をかけてまで時給2Kの北斗無双は打ちたくない。

その確認。

 

――電車移動――

 

到着したのは久しぶりのパチスロが強いお店。

ここは小規模店ながら、アドリブ店長よろしく色々とユーザー目線で仕掛けてくるお店で、唯一平常でも設定を期待できるホールと言っていい。

ただし、⑥は特定日でないと存在しない。

④⑤をコンスタントに使ってくれるだけマシだとは思うが、問題は『とにかく絞れない』という事だ。

それでも、ある程度のヒントはくれる。

というわけで、朝一のお店からの移動中、お店に着いてもまだ整理しきれてない事があったので、うんうん唸りながら、1時間ほど過去データをホールの休憩ゾーンで整理して、設置機種の配置なんかも整理して、ここまで吟味した上でようやくサンドにお金を入れた。

 

〇ブラッドプラス

〇エウレカAO

この後、バーサスも打った。精査した結果の優先順に攻めてみた。ただ、なにせ稼働が無い。稼働が無いから、他の台との横の比較が全く出来ない。横の比較が出来ない中で設定45をピンポイントで見極めようとする行為は、リターンよりも明らかに外した時のリスクの方がデカイ。まして、一日打ち切ってもハッキリ分かる方が少ない。パチスロの設定推測は、そんなに簡単なもんじゃないんだ。

結果、怖さが先に来てしまい、ブラッドもエウレカも序盤の挙動が設定マイナス3くらいに振り切るダメさ加減というのを理由に早々に撤退した。

 

夜の答え合わせでは、両台とも(店発表では)1では無かったようだ。

勿論、100%鵜呑みには出来ないが、過去の実績としてそういうウソはつかないお店と言うのは分かっている。②の可能性は十分あるけども。

 

パチスロ:-16K

 

これでは、勝負ではなくただのギャンブルにしかならない。

 

■同日(3/13)

先のお店を撤収し、本来ならもうここで帰りたかった。帰りたかった、が……

こいつは見ておかないと。

 

3の付く日が旧イベデーだからってだけだが、とりあえず話題の相模原のパンドラへも足を運んでみた。

お店到着は16時半ごろ。ネットで『やれ軍団がアレコレ』という記事を見かけていたので、さぞ賑わっているかと思いきや、からっきし。

う~ん、リゼロを入れて最初の旧イベデーなんだけれども。

 

んで、ボクの目当てはパチンコ。

うん、やっぱり厳しかった。

19.3回(通常600回転弱)くらいの冬ソナを見つけたけども、ジリジリ下がってくる回転率を見るにつけ、本当に19.3が適正値かと言うとただの上ムラな気しかしない。

収穫は、止め打ち。初打ち&事前情報なしで、単発×2回分のサポを消化したが、そこそこ把握出来たと思えるところまでは確認できた。それだけで、今後に繋がる実りある実戦と言えるだろう。

 

パチンコ収支:-28.5K

3/13ト-タル:-44.5K (加えて交通費-3K)

 

 

……御託はいいから、そろそろ勝ちたい。

そう思いながら、年間収支が余裕でマイナスに突入している現実に目を背けつつ、この原稿を書いている今、ボクは猛烈にタバコが吸いたい。

VAPEで我慢するけれど。