中島らも。もう亡くなってしまった作家さんです。完全なアル中だけあって、「今夜すべてのバーで」という、自伝的な酒飲み人の作品で一気に有名になった人。

 自分が最初に読んだのは「ガダラの豚」という、オカルトが入ったミステリー物でした。

 いやあ、これはハマったなあ。パチンコがまだ作業っぽくて、座っていればお金になった時代、「打ちながら時間を有意義に使えたら…」と、文庫本を携えていた頃に読んだら、その日から面白くて徹夜で読んだもの。

 以降、手当たり次第に彼の作品を読んでみたけれど、これほど読みごたえがある小説はなかった。
 隙を見てはダメ人間自慢を始める部分は嫌いじゃないけれどね。いい年をしながら、咳き止め薬でラリるとか。

 そういえば、徹夜で「ガダラの豚」を読んじまい、翌日はアビコユーキ君がかけてくれたお座敷をすっぽかしたんだよな。(携帯はまだ持ってなくて、連絡のしようもなかった)
 もう一人の知り合いもその日は来なかったらしい。アビコ君、呆然だったろう。いまさらだけどスマン!