自分は、寝て過ごしたかった

 

だから、どうしても家が欲しかった

 

そのときの自分の手のなかで、一番手っ取り早くみえたのがパチンコだった

 

だから正直、パチンコと言うのは手段でしかなかった

 

なので、もし家を手に入れたならばパチンコはやめ、その後は家から5分10分の場所で日に3,4時間バイトでもして、寝て過ごそうと考えていた

 

 

しかし四十を手前にして、無理そうなことがみえてきた

 

その頃から、じわじわと追い込まれていくような感覚、緊張感が日中日夜抜けなくなった

 

睡眠もまともにとれず、パチンコすら打てなくなった

 

そんなときに、このサイトの話を聞いた

 

自分は、一も二もなく飛びついた

 

現状から目を逸らす絶好の場だと思った

 

他人の視線ばかり気にする自分の性質を知っていたので、そういう舞台に立ちさえずれば、時間も忘れて、必死に踊ることが分っていたから

 

いくら恥をかこうが、棺桶の中にまでその恥を持っていけるわけでもなし、全力でお道化て、折角だから悲惨な末路でもお見せしよう、と考えた

 

 

ところがどっこい、ひょんなことからボロではあるものの家が買えてしまった

 

 

本来であれば、手段でしかなかったパチンコを辞め、朝から数時間だけパートでもし、その後は公園でぼんやりと空でも眺めて生活するはずだった

 

どうしたもんかな、と考えているうちにこのコロナ騒動が始まり、社会に出る勇気が失せてしまった

 

働いたら働いたですぐやめてパチに戻ったかもしれないけれど、失せてしまった

 

 

そうして、流されるまま続けていたら、この度動画にまで参加させてもらうことになった

 

とはいっても、どうせ単発企画物、自分はパチプロでもライターでもなし、自由人の延長戦で楽しませてもらおうと遊びに行くような気持で参加した

 

が、人に嫌われるのはやはり怖いので、知人らにどんな動画が楽しくないのか聞いてみると、

 

「大げさすぎる、パチンコ自体を楽しんでいない、知識が浅い、の三点はつまらん」

 

との助言をいただいた

 

ひとそれぞれだし、一意見ではあるけれど、自分は物凄く納得できた

 

ただ、助言をいただいたのが収録後だったこともあり、アホな自分はおもっきし、やらかしていた

 

わからないくせに、上手いこと言おう、ひねったこと言おうと空回りしまくった

 

空ゲロ吐くほど鬼反省

 

なんか、ライターではない、パチプロではないという設定が、自分のアイデンティティーを保つために必要だと感じ、そんなものに抗っていた気がする

 

でも、それは他人様に迷惑をかけたり、不愉快な思いをさせることよか重要かと考えると、んなこたーない

 

やるのであれば、これじゃーいかん

 

で、なければ断れよ、と考えを改めた

 

もし次の機会がもしあったならば、うろ覚えのままで向かわず、ちゃんと知っている機種のことを復習してから行こう、と心に決めた

 

 

そんなとき、ふと自分を客観的に眺めてみた

 

 

朽ちるはずだった

 

それに恐怖し、延命するためにこのサイトに参加したのに、なぜか生きることが叶ってしまった自分がいた

 

そうして叶ったにもかかわらず、いまだパチンコに歯噛みつき、今までしなかった機種の勉強なんかをしようとしている自分がいた

 

まあ、いつクビになるかもわからんけれど

 

わからんけれども、つくつぐ思う

 

何が起こるかわからんもんだわ

 

 


日替わりブログ日曜枠担当 ポチ

二十数年、パチンコ屋さんで玉を拾い続け、昨年念願の廃屋(倒壊寸前)を手に入れたものの、ハネモノで夢を見過ぎて家計が破綻寸前となり、現在必死に立て直し中の、本来であれば、平日昼間の公園で遊んでいる親娘を眺めつづけ、何度も通報されては、留置場が半分我が家になる筈だった中年無職