訃報

先月末だったか今月の頭だったかに、朝起きるとスマホに着信履歴が残っていた。

普段は遅くとも7時には起床するのに、その日は全く眼が覚めず時刻は11時を過ぎていた。

その知らない電話番号の主…不在着信は、僕の実父の妹からのもの。昨年から何度か話しは聞いていたけど、直接…しかもこんな時間に電話が掛かってくるなんて無かったから、実父の訃報である事は容易に想像が付いた。

実父には兄と弟と妹がいて、全て元気とは言えないけどまぁ無事に生きている。自分の親の兄妹なので全員ほぼ80歳前後って考えたら元気な方なのかも知れない。

自分はというと、まだ50を過ぎただけなのに元気どころか…ねぇ(笑)

親父と僕の関係性だけじゃなく、親父の兄妹も含めて親戚関係も絶妙にややこしくて、出来れば関わりになりたく無い人達だし、故人となった当の本人である親父も他人だったら笑ってしまうくらい好き勝手に生きてたから、あの歳迄生きたなら幸せな人生な気がするので、息子としては悲しくも無い。

勿論、高校生くらいの時迄は恨んだりしたけど、もう随分と前になんとも感じなくなってた。

あの世でもチャラチャラしてください

親父は『夾竹』っておかしげな名前を僕に付けたり、僕のぱちんこ人生の中で最初に『回転率』って考え方を教えてくれた人でもあるし。

いや、そんな事教えてくれなくて良いからもっと一般的な親らしい事を…と思ってた事もあったけど、それがあの人の生き様なんだから仕方がない。そもそも僕だって好きな事しかやって来て無いし。もう50歳も半ばなのに無理矢理ここまで生きて来ちゃってるしね。

親父がまだ元気だった頃はホントに何考えてるのか読めない人だったし、その内僕もそんな事考えない様になっていた。

でも、最期の時を迎えた瞬間に【いつまでも若い頃みたいに楽しい時間を続けたいだけの人だったんだな…】と。語弊はあるけど、簡単に言えばチャラチャラしてたかったのかな(笑)

ギリギリ最低限の責任は持ってるつもりでいるけど、やっぱ血は争えない。こうなると娘が心配になってきたな。頑張れよー娘。

万人に等しく訪れる最期の時を受け入れる準備はしなきゃいけないのは勿論だけど、その時が近くなればなるほどに、もっともっと楽しい時間を過ごしたい思いが湧き出てしまって、どうやっても後悔してしまいそう。

まだまだ受け入れは無理だな。

死んじゃったけど、アナタの誕生日のお祝いとして捧げます。