コスモアルファって、宇宙を感じる実にカッコいいネーミングですね。なのでかどうか、これを自分のHNにしていた方もおられました。そしてそんな、オールドファンな方々もだんだん疎遠になっていきました。

かろうじて、名前だけは聞いた事あるけど打ったことない。から、全然知らない、な人の方が多いかも、な玉の動きが楽しいかなりのレトロ台です。アナログ的権利物の代表的な台とも言えるかと思います。

1982年に京楽から登場した、初期の権利物。盤面中央に6つ穴の回転体が回っていて、Vである赤色の穴が2つ。林状の釘を潜り抜け、玉がこの役物内に落下し、赤穴に乗ると権利発生。もう、見ただけで楽しそうな魅力的な台、打たない選択肢はない、な台でした。

権利発生中は役物の下方にあるフタが解放し、そこに入賞すると盤面下部左右にあるチューリップが効果音と共に約6秒間開放。権利は最高8回まで継続し、完走するとかなりの出玉となりました。

ただ、権利発生中に再び赤穴に入ってしまうとパンク。権利消滅となり、打ち手はパンクさせないよう弱めに打ったり右に打ったり、を試したりもしましたね。林状の釘のルートを回避して下部中央の入賞口に入れればいいのですが、それはなかなか難しい絶妙な釘構成でした。

なかなか下部入賞口に入らず、その間に玉が役物内に落下したら「赤穴に入るな」とハラハラさせられました。なので、下部入賞口に入りやすい、も優秀台の条件でした。

2009年、安田さんとの対談のため上京した際に、上野にあったパチンコ博物館にも行きました。その際にこのコスモアルファを懐かしく拝見しました。沢山展示をしてあったレトロ台の中で1番長く足を止めていたその理由は、懐かしかった事以上に当時気にしていなかった釘の形状や配列が気になったからです。

回転体役物への落下を誘導する林状の釘は、少なくとも展示してあった台は左側の方が入賞しやすい形状でした。なので、通常時は左打ち。そして権利発生中は役物内に落下させないように右打ちをした方がいい、と思われました。1982年当時はこのことを考えてなかったし、台ごとの林状の釘の形も見てはいなかったのだ、と確認することができました。

というのは、この林状の釘の形について、特に見るべきポイントの釘が分かったからです。

逆に言えば、コスモアルファの時代より蒼穹のファフナー(2009年と言えばコレ)の時代の方が釘を見る注意力が上がった、と感じたのでした。ちなみに、アイキャッチの台も釘もそんな感じに見えますね。

このコスモアルファを打ったのは今でも営業されてる地元店。先日、創業50周年を迎えたその日は駐車場が満車になる盛況ぶりでした。なので1975年創業。つまり手打ち台メイン。それから7年後にコスモアルファが設置された、パチンコ激動の時代の中の1台だったようでございます。

ちなみに、当時全国的にかなりの設置台数だったコスモアルファは、6つ穴に赤色のV穴1個タイプもあったようです。普通に考えればパンクの危険が上がるとはいえ、権利が獲得しやすいV穴2個タイプの方がいい、気がいたします。そして回転体役物機は攻略できるケースがけっこう多かったのですが、このコスモアルファは回転体の速度が速く、V狙いについてはしっかり対策されていたように思います。

この時期に打っていた玉の動きが楽しい権利物。私的には「ビッグロータリー」と双璧な台でした。