私も長年小売業の店員をしてきました。その後転業して随分経った今でも店員時代のトラブルの夢を見ます。レジでの難儀な出来事が多いです。買い物をする際など、相変わらず店員目線になったりもしますね。

パチンコの店員も同様です。例えば新台入れ替え。

今は月始めと月中の、月2回の新台入れ替えが普通。これだけ入れ替えのペースが速いと店員さんも大変です。週初めの朝パチンコ店へ行けば、そこには当然のように最新台が並んでいます。お客にとっては当たり前の光景。それを打つ為の方法を考えるくらいで、台は勝手に並んでる、程度にしか思わないもの。

そんなわけ(勝手に並んでる)はありません。今は店休日を無くしたお店が大半。つまり全ては閉店後に店員さんによる入れ替えの作業が行われているわけでございます。皆さんが寝静まった深夜、1台1台がものすごく重いあのパチンコ台パチスロ台を、人力で取り外し、人力で設置、運搬されている訳でございます。

入れ替えや店内移動の台数が多ければ、アルバイトなど総動員。場合によって販社へも応援要請。夜間に到着したトラックから台を下ろし運搬、検品。

さっきまで営業をしていたわけで、設置されてる遊技台の残ってる玉を抜き、取り外す。役物付き機はこれも取り外す。配線を抜く。枠を外す。この際、台をキズ付けることなく、自分の手を挟むこともないように気を付ける。枠をハズした台は不安定なのでもたれかせておく。そして移動。

台枠、シリアルNo通りに新台の設置。配線の取り付け。場合により役物の取り付け。牙狼みたく突起状の役物は個別入荷で後付け。基本は初形態の役物ゆえ慣れるまで四苦八苦も。そして台の傾斜設定。店内移動するケースも同様。返品の際に役物が入ったダンボールは捨てずに要保管ながら、そんな保管倉庫もないし困ったもんだ。

取り付け後、動作確認などのチェック。データカウンタのチェック。ハズした台をトラックに積み込む。あの重たいものを高い荷台に乗せるにはかなりの力も必要です。そして別個口の役物入りのダンボールによりトラック大型化が余儀なくされるケースも。

販促物、装飾の差し替え、清掃。HPやラインでの販促。これら一連の作業が閉店後の深夜、粛々と行われています。そして最近の台は重たい。スロット台はさらに重たい。ハズす際は椅子がじゃまだったりして無理な体勢だとさらに重たい。「ふん!」と気合も必要。

なのでかなりの重労働。足や腰などパンパンにもなろうってものです。さっきまで通常の仕事をしていた流れで、というか日曜日という繁忙日業務に引き続き入れ替え作業、なんてのも普通です。繰り返しますが、あの当たり前のようにキラキラの新台が並んでるのは、勝手に並んでるわけではありません。全て店員さんの人力によるものでございます。

全国津々浦々、深夜にこの作業が行われています。なので今回のタイトル、店員さんには感謝です。

さて、バイト店員は指示された作業をこなすだけですが、店長など責任者なら事前準備も大事な仕事。

日々の仕事は予算管理、商圏、他店分析、社員、バイト採用とシフト、人員管理、業者対応、出納管理、データチェック、営業会議、ホールメンテナンス、スロットの設定の考察、決定、パチンコ台メンテナンス、など多岐に渡ります。大型店は副店長や主任、マネジャーなど役割分担しますが小型店ほど兼任が増えます。

そんな中、レイアウト含め設置機種の選定が今回の新台入れ替えに絡みます。

今後出る新台の把握、考察。外す台の選定。場合によって中古機導入の考察と、旧台は1パチへの移動も視野に。地域の特性も考えないといけません。

そして欲しい台ほど機歴が重要に。この辺りも、大型チェーンに有利で老舗の小型店は不利になりがち。どんな機種を入れようか。長年TVゲームソフトの発注を得意としてきた身にとって、最も面白そうに感じる部分ですね。

そして新台入れ替えスケジュールを組む。所轄への申請は必須ですね。これが毎月2回って大変です。直ぐに次の入れ替えがやってきます。トイレに1か月間の入れ替えスケジュール表が貼ってあったりもしますね。つまりかなり前からの計画であると分かります。

なので改めて今回のタイトル、店長さんはじめパチンコ店店員さんには感謝です。ありがとうございます。

日々パチンコを打つ中でこの事を忘れてしまいがちになりますが、快適な環境でパチンコ台が打てるのは全て、店員さんのお陰です。店員さんへの悪口など、しないように心がけたいものでございます。

そしてもうすぐ令和7年7月7日。東の空には夏の大三角(ベガ、デネブ、アルタイル)が輝く七夕の日。転じてみんな大好き777の日。パチンコ史上初となるLT3.0プラス搭載機種の入れ替えがあります。全国の店員さん、ご苦労様でございます。