先週書かせて頂いた三人目のS君。

ボクのお仕事を手伝ってもらって、日給1万円×5日、お休み2日のスケジュールをこなしてもらいました。

フリーランスとして仕事をしている身としては、自宅に籠っているとどうしても自分への甘えはあるものです。パチプロ稼業にしても、モチベーションに左右されてしまうところは自分を掘り下げたらいくらでも見つかるわけで、そういう甘さを律するという意味でもボクにとっても貴重な1週間でした。

それを経て本人が出した結論は

「もう一度自分の力で頑張って、この一週間のようにまた一緒の時間を過ごしたい」

という、とっても前向きな言葉でした。

 

金銭面を冷静に考えれば、引き続きうちに住み込みで確実なお金を手にしつつ貯金をして立て直すのが近道だとは思います。

パチンコの世話はしないと言いつつ、「こういうお金の稼ぎ方もあるんだよ」という意味で一度だけ彼をパチンコ屋へ連れていきました。

本人も、自分に向いているのは感じたようで、収支はアレでしたけど普通に働くよりは心身の負担が少ない事も理解したようです。

けれど

「これでダメになっても、もう助けんからなw」

というボクの言葉を前にしても、S君は迷わず覚悟を決めて自立する道を選びました。

ならば、そこは男と男の約束として、送り出してあげるのが筋かな、と。

そんな結論が出た事は、自殺未遂を考えていた一週間前からすればとても良かった。そう素直に思えます。

一方、ちょっと寂しさを感じているのが自分自身w

ここ三ヶ月くらいまともな稼動をせずに仕事をしていたわけですが、それとて本来は突き詰めれば稼動時間が取れないわけではない。

パチプロ時代は、朝7時に起きて抽選を受ける為に開店前のお店に行って、21:30までやれる事は全部やる。閉店まではお店周りをする。

移動も含めたら実働15時間という世間一般の感覚で言えばブラック企業の一歩手前くらいの生活がデフォだったわけですが、いざ他に収入が出来るとそっちを同じレベルで頑張る気力も無い。

要するに自分への甘えでしかない訳ですが、彼と一緒にいる事で自分の生活にメリハリを生むという大きなメリットがありました。

何より、寝食を共にする事にストレスなく過ごせる間柄だったので、それが楽しかったわけです。

 

これは多分、以前の二人のSともまた違う感情で、元々パチプロもどきだった二人には無理くり高い要求を突き付けていましたが、そういった経験があっての三人目のS君への接し方の変化がありました。

そうして人生経験を積んでいくんだろうなぁ、と思うと二人のSとの経験を含め、如何に自分が社会経験の無い人生を送ってきたかを勉強させられる機会でもありました。

 

以前、安田さんがパチプロは職業ではなく「状態」だ、と仰っていた事がありましたが、その状態に甘んじる事なく巣立っていった彼らを素直に応援したいと思います。

そして、そんなダメ人間たちのセーフティネットになってくれるパチ業界の現状にも感謝をしなければなりませんね。

 

本当は

【コラム】CRA営業日誌 其の参/CRAナカムラ

CRAナカムラさんの個人的にはぐぅ賛同したいコラムとか、ガイドで安田さんが1/2にページを減らされたとか、ドラ広さんが新人ライターみたいなあり得ない待遇を受けたとか、ぽちさんが現場で理不尽な扱いを受けた話とか、ここ最近続いている不本意な業界の流れに対し、ありったけの憤りを込めたブログを一回書いたんですけど、よそ様に文句を言う前に自分自身がやらなきゃならんことに立ち返らなければイカンな、と思い書き直した次第でございます。

 

日々是精進。

 

そんな当たり前の事に気づかせてもらいつつ、現場に出たらまだまだ(ヒキは置いておいて)錆びついてない事も確認しつつ、友の旅立ちに至るまでイッパイおっぱいだった一週間でした。

まるっ。