当記事を綴っているのは9月下旬なのですが、ようやく今夏の異常な暑さからの残暑も落ち着き、気付いたら日の入りも大分早くなってきた感があります。

元々の語の出自はさておき、日本語圏で定着している意味合いとしての『天高く馬肥ゆる秋』も目前。と言ったところですね。
※本来は中国唐代の詩に由来し、北方騎馬民族の匈奴が秋になると、肥えた馬に乗って略奪にやってくることを警告する言葉

そして、前述の『天高く~』の語を思い浮かべる度に思うのですが、この時期になってくると自身がどうしても『食欲の秋』と言う言葉にかまけてしまうので、毎年の事ながら『我肥ゆる秋』にならないように気をつけないとアカンなぁ・・・と(苦笑)。

そんな切り口で【秋】らしさを強調しつつの導入部から、毎月のお勤めことテーマ発表です。

今月のテーマは・・・

パチ(スロ)に飽きたとき

となっています。

実体験を語るも良し、飽きた経験が無ければ『飽きてしまった場合』を想像しても良し。と言う感じで、遊技と飽きについて自由に綴る。と言うのが今月テーマの趣旨となります。

ちなみに、季節感の一切ないテーマながら、何故にリード文で【秋】を強調していたのかと言う点については、お気付きの読者様もいらっしゃるかと思われますが【秋】の読みから転じて【飽き】をテーマにした次第です。

と、そんな裏事情はさて置き、広告を挟んで本題に入っていきますかね。

そもそも『飽きる』とは?

私のコラムにありがちなパターンですが、この手のテーマの場合ですと、先ずその定義的なものを明確にしておきたく、こんなセクション名にしてみました。

と言うのも、私自身『飽きる』と言う事象について、漠然と『良い意味でも悪い意味でも、興味を失うこと』と認識はしているものの、明確な定義については調べないと判りません。

なので、早速『飽きる』の意味を調べてみたのですが、どうやら概ねどんな辞書系サイトでも

  • いやになること
  • それ以上欲しくなくなること

と言う二つの意味があり、前者がウンザリするという感じを、後者が満ち足りたというニュアンスをそれぞれ含むようですので、私の漠然とした認識との乖離はないようです。

 

遊技機が遊技機であるからこそ

では、意味合いがわかったところで、それを遊技に当てはめて考えてみます。

動作的な部分だけで言えば、パチンコは『ハンドルを捻り、球を射出して入賞させる』、パチスロは『メダル投入後、レバーを叩き、開店したリールをストップボタンで停止させる』という同一工程の繰り返しでしかないです。

と、こんな風に動作だけをピックアップしてしまうと5分と経たず飽きそうな感も否めませんね(苦笑)。

ただ、それら動作が遊技機に落とし込まれることで、各機種・コンテンツのエッセンスが加味され、飽きる要素は緩和されます。

更には、動作の【先】にあるもの・・・パチンコであれば球の動きを眼で追うことや回転率計算などがあり、パチスロであれば目押し・技術介入や状態や設定の推測なんかもあります。

それらが複合することで齎される愉しさがあるからこそ、読者の皆様も私を含めたライター陣も、飽きる事無く日々遊技と向かい合えているのかな・・・と。

私自身の20年前後の遊技暦においても、パチンコ・パチスロともに『飽きた』と思ったことなんて殆どないですからね。

・・・まぁ、あくまでも『遊技全体を俯瞰して見た場合』のことであり、機種単位では『飽き』を感じた事が幾度かありますが。

 

肌に合わない

20年前後にわたって飽きる事無く遊技と向き合っている私ですが、前セクションのラストに書いたように、機種単位で『飽き』を感じた事はあります。

まぁ、厳密に言えば『ゲーム性が肌に合わなさ過ぎて、打ち続けることが苦痛』と言う感情が根底にあっての『飽き』なのかな・・・と。

で、比較的どんなタイプの機種でも愉しく打っていたハズの私が、初めて上述したような苦痛を覚えた機種が何かと言いますと・・・

パチスロ北斗の拳 転生の章(Sammy)です。

5号機の中で【名機】として名前を挙げる方も多いであろう北斗転生ですが、私の中では忌避するレベルで肌に合わない台でしたね・・・。

4号機の北斗の拳(Sammy)に魅せられてパチスロに触れるようになり、多くの人が『微妙』と評した北斗の拳SE(Sammy)も好んで打ち込み、やがて5号機時代となってようやくリリースされた北斗シリーズながら、蓋を開けたら『減るRT』として酷評された北斗の拳2 乱世覇王伝 天覇の章(Sammy)すらも飽きる事無く打てていた私が、何故に北斗転生だけは飽きてしまったのか。

それは、転生より採用されていた『あべシステム』が要因かな・・・と。

詳細な説明は省きますが、ボーナス(AT)当選の契機が『ポイント蓄積による規定値到達』と言う仕組みになっており、それがトコトン肌に合わなかった。ということです。

要は、通常時が『ボーナス(AT)当選の為のポイント蓄積ゲーム』のようになってしまい、私はそこに面白さ・愉しさが見出せず。

それゆえに、打っていてウンザリという意味で『飽きた』となった次第です。

そして、不思議なことに、前述したように遊技機として思い入れのある【北斗の拳】と言うコンテンツ・シリーズであっても、己の趣味・嗜好に合わなければ飽きてしまうワケでして。

例えば現行の『スマスロ 北斗の拳(Sammy)』なんかは通算で13万Gくらい遊技していますが、それでも今も別段飽きること打っていますし、何なら苦も無く丸一日打てると思います。

反面、通算で2万Gも遊技していない北斗転生を今打ったとした場合、きっと初当たりを1回取るまでは頑張って耐えられるでしょうが、そこまででウンザリして『飽きた』と発することが予想できます。

そして、北斗転生のおかげですっかり『通常時がポイント蓄積ゲームの機種』への拒否感が根付いてしまい、6号機初期を支えた『Re:ゼロから始める異世界生活(大都技研)』も、速攻で『飽きた』と思いながらも渋々打っていた記憶があります。。。

なので、遊技を趣味と自称している私でも、飽きる機種はあったりします。

ただ、誤解のないよう補足しておきますが、北斗転生はゲーム性が飽きを呼び起こし苦痛をおぼえるのですが、それ以前の【論外】な機種も多数ありますので、決して北斗転生を貶めたいワケではない。とご理解くださいませ。

 

メインストリーム

さて、前セクションでは『自身が遊技をする。』という観点で『飽きた。』というエピソードを綴りましたが、遊技において別の視点でも『飽きる。』という事は起こり得ると思っています。

・・・というか、実際にここ最近『飽き飽きとしている。』と言う状態なんですよね。

もはや当たり前の光景ではありますが、パチンコフロアにおいて『先バレ系カスタムを入れて、ハンドル固定して、釘も球も見ずにスマホをガン見。』のような打ち手がマジョリティという状態。

そんな遊技風景に、正直飽き飽きとしています。

なお、自身が『愉しみながら打つ派』なので、ただ当りを得られれば良いかのようなスタイルに、このマジョリティな層を内心で『無気力プレイヤー』と名付けています。

ちなみに、明確に『先バレ』と言うカスタム名称を用い始めた機種は『P ガンスリンガー ストラトス(大都技研)』だったと記憶していますが、やはり市民権を得た感があるのは『P Re:ゼロから始める異世界生活 鬼がかりVer.(大都技研)』がきっかけですかね。

今にして思えば、『リゼロ鬼がかりが流行ったことで、付随して先バレも流行った』なのか、『先バレが面白いと言うのが先行し、結果としてリゼロ鬼がかりが流行った』だったのかは判りませんが、ひとつの成功例が出来上がった事で、他メーカーも『先バレ系カスタム』の搭載について追随していくこととなり、時を経て前述したような遊技風景になった。と言う感があります。

勿論、先バレ系カスタムにも面白い点はあると言うのは理解していますし、自身もたまに先バレ系カスタムを入れる事はありますので、先バレそのものを否定するつもりはないです。

ただ、結果として前述したような『無気力プレイヤーだらけ』の遊技風景を目にすることが増えたのも、また事実。

おそらく、通常時を【虚無】と切り捨てて、動画視聴やアプリに勤しむ事で『タイムパフォーマンスを高めている』と言う心理なのだろうとは思いますが、正直なところ理解に苦しみます。

というのも、やはり通常時の演出も、ストローク調整による回転率上昇を目指すのも、その辺の『当りまでの過程』までひっくるめてこそ遊技であると言う概念が刷り込まれていますし、その過程も込みで『愉しい』と思って20年前後趣味として付き合っていますのでね。

まぁ、現状の機種の特色からすると、自身のような愉しみ方はマイノリティになりつつあるのは重々承知しています。

ただ、それでもやはり遊技として『過程も込みで愉しむ事』こそが自身にとって大事ですので、『釘もロクに見ず、ストロークも適当で固定、先バレ鳴るまで別タスク。』みたいなのがウジャウジャ居る光景は不愉快に他ならないですし、それに飽き飽きともするわな・・・と。


まぁ、綴りながら思いましたが、やはり自身にとっての遊技は20年前後にわたって継続している趣味ですので、部分部分のレベルで嫌な側面に飽き飽きする事はあれど、完全に『遊技』と言うカテゴリそのものに飽きる。と言う事は極めて低い可能性だろうな・・・と。

勿論、今後パチンコ・パチスロがどう言う方向に進んでいくかは判りませんので、確実に『飽きる事はない』と言い切れないですが。

どうもここ最近の機種の暴れっぷり・奔放っぷりを見ていると、遊技機界への何ともいえぬ不安が強い感じなのですが、可能な限り長期に飽きることなく遊技に接していたい。と言うのが本音です。

当該テーマで綴りたいことはまだ色々ありますし書き飽きてもいませんが、ボチボチ文字数もいつもと同じくらいとなりましたので、ここらで当方の当月のコラムを〆たいと思います。

ちなみにタイトルの【『食○の秋。』~○の中身は何でしょう?~】ですが、勿論”欲”・・・ではなく“包”が正解(『食包(=飽)の秋。』)でしたとさ。

(K.S.Yuki)