ダウンタウン2 (豊丸) で攻略記事を書いたA氏だったが、データ取りも当然仕事として行っていた。編集部から朝イチから閉店まで打ってきてと言われたのは、あのブラボーキングダム。果たして、いかような結果となったのか。
「キングダムは当初、数珠つなぎ的に連チャンするという情報があって、まあそれはその通りだったんですが、ではどうしてそのような挙動を示すのか、意図的に連チャンを狙うことはできないのかなど、調べることはたくさんあったように思います」
―どの攻略誌も不可解なハマリと連チャンに悩まされたようですね。
「最初の頃はとにかくデータから推測するしかないわけで、そのためには僕らのようなライター兼データ取り要員が重宝されるわけです。一度、上野で朝イチから閉店まで打ち続けるという企画があり、あまり気乗りはしなかったのですが、仕事と割り切り、打ち切った覚えがあります」
―何も知らない状態で打ち続けたんですか。
「以前も書きましたが、同じくG誌に入って、後にパチスロの編集者として活躍したS君と一緒でした。確か僕は大当り後の保留消化後100回転は単発打ちを続ける、S君の方は連続打ちを続けるという条件だったような……」
―それって、Sさんの方は非常に厳しい条件なのでは?
「まあ、今思えば無茶なデータ取りだったかもしれませんが (笑)、本当に何も分からない状況だったんで、致し方なかったかなと。まあ、攻略法発覚前のキングダムはどの店もそれなりに回る台が多かったので、回らない=投資がかさんでデータ取りにならない、というようなことはなかったと思います」
―それでも、Sさんは結構負けたんじゃないですか。
「ボロ負けしたっていうのはハッキリ覚えてる。終日打って、確か5回か6回しか当たらなかったんじゃなかったかな」
―それはそれは……。Aさんはどうだったんですか。
「僕は3万くらい浮いたように覚えてます。ただ、終日打ってあまりに疲れたので、積み重ねたドル箱を全部ぶちまけてしまいました (涙)」
―当時は今と違って、普通に玉箱を積んでいたんですよね。
「運ぶのも自分だからね。カートにドル箱を乗せて運んでいる時に、ついついバランスを崩したんじゃなかったかな。優に1万個くらいは床にばら撒いたように思う」
―昔よく見かけた、磁石付きの棒で集めたんですか。
「あれは面白いように玉がくっ付くんだけど、時間がかかるよね (笑)。しかも、あまり格好いいことじゃないし、良く言われていた、他の遊技客が落とした玉もくっ付くから、自分がばら撒いた玉よりも結果的には増えているとか、そんなこともなかったと思います。広範囲に玉がばら撒かれた状態になるから、集めきれないんですよね」
―その実戦データは記事になったんですよね。
「記事として取り上げられた覚えはないんだけど、あくまでも実戦データとして集計され、それがキングダム攻略までの機種ページに活かされたとは思います」
―で、いよいよ攻略記事が掲載されると。
「厳密に言うと、確かパチンコファン誌が最初だったと思う。それも大々的な攻略記事ではなく、いかにも急遽差し込みましたといったような、報告記事みたいなものでした。でも、攻略内容はそれで合ってましたね。まあ、キングダムに関してはweb上で幾らでも記事が載っていますし、我々悠遊道でもじゃじゃさんが詳しく説明されているので、興味のある方は今一度読み直していただけたらと思います」
―ひとつ伺いたいんですけど、そうやって攻略法を発見した際、当然雑誌が発売されるまではタイムラグがありますよね。知っている関係者の人たちは実際に打ちまくったりしたんですか。
「自分はG誌以外の内情は良く知らないけど、少なくとも自分は実際に本が発売されるまでは編集部から知らされることはなかったですね。校正とか読む立場にいたら、また違ったかもしれないですけど、おそらくそれも担当編集と担当ライター以外は見る機会はなかったと思います」
―すると、Aさんは攻略法が世に広まる前に攻略法を使ってキングダムを打ったことはないと?
「いや、先ほど言ったパチンコファン誌をたまたま見ていたので、何回かは打つ機会がありました。と言っても、本当に詳しい攻略記事ではなかったので、単に当たるまでは普通に打ち、当たってからは単発打ちとか、その程度でしたよ。それに初当りを引くまでに結構投資がかさむこともあったから、わたくしキングダムでは特に美味しい思いをしたことはありません。まして攻略法が広まってからは店側のガードも厳しくなり、普通に打てる状況ではなくなりましたし」
―なるほど。なかなかうまくいかないものですね。
「自分は権利モノの担当としてしばらく記事を書くことになるんだけど、読者投稿を検証する機会が結構ありました。でも、ほとんどが通用しないもの、効果が得られないもの、何を言っているのか良く分からないもの、金だけがなくなっていくものなど、そんなことばかりでした (涙)。でも、中には本当に通用するもの、攻略とまではいかないが良く考えられているものなど、こちらが感心するような投稿はそれなりにありました。古い記憶を辿りながらですが、次回以降で紹介できればと思います」



G誌(笑)においての権利物企画で憶えてるのは、なにやら“ヘソ”が上下に2つ並んで?いて「回りやすいですよ!」という見た目をしている機種の事です。1週間にわたり、その中の1台を毎日G誌(だから笑!)スタッフが代わる代わる1日打ち切っていると、最初甘めだった上ヘソの命釘がどんどんシマっていき、その結果下ヘソに流れる玉が増え、ホールの思惑とは逆に回転率が上がってより甘い台になっていったというものです。ホール側が気が付いた時には後の祭り、企画は終わりG誌(🤣)側は大儲け!という結果には「ほ〜、そんな事もあるんだあ」と感心?したものでした。もしかしてAさんもそのうちの1人だったのかなあ?と“権利物担当”と聞いて思いました、前回(じゃ、その時に書けよ!オレ)。 全体のお話しを聞くと「やっぱ激務だったんだなあ、G誌(んもうしつこい!)の編集やスタッフって」という感想を持ちました、いや〜ご苦労さまでしたね😀。ちなみにコチラ田舎では、キングダム、情報が出た後でもノーマーク、少なくとも私の通っていた店では何も言われませんでした。まあ、そんなにゴリゴリにはやらなかった(やはり初当りまでがネックで、仕組みを知った後では尚更当たりを取れる気が遠のきましたので…)のですけど…。もちろん怪しい数珠連がうけてシマは賑わっていましたが、ヤッてたのは私と「これヤッてて大丈夫なんですかね?」と聞いてきた隣のにーちゃんだけという呑気さ、こーゆー時の田舎のいートコロとでも言いましょうか。そこの社長は“聡い”人だったのに直ぐにはなんもせんかったなあ、様子見してたんかなあ、全国的にあんなんなるとは思わなかったのだろうなあと今は思っています。
さてさて、Aさん、Sさん、いったい誰なのかなあ?😙。
>ギルさん
縦に2つ並んだヘソ入賞口を持つ権利モノですか。残念ながら、自分はその企画に参加しなかったと思うのですが (機種ページから離れていた時期がありました)、機種名が分からないです、すいません。
激務と言えば激務でしたねー。編集部内には攻略ルームと呼ばれる6畳くらいの部屋がありましたが、日々必ず誰かしらが寝袋で寝ていたり、床に雑魚寝していたりと、コンプライアンスやら何やら、あの頃は全く関係なかったですね。まあ、それでも何かしら目標を立てて皆、頑張っていたように思います。また、知らぬ間にいなくなってしまった人とか、時折いましたね〜。