悠遊道をご覧の皆さん、初めまして。ゴトロニと申します。どうせろくに仕事していないんだったらちょっと書いてみてよということで、参加させてもらえることになりました。まぁ、仕事をしてないのではなく、仕事がないのでちょっと違うんですけどね。つか、仕事ください(切実)。
ともあれ、悠遊道はオールドパチンコに特化したサイトというイメージで、その点に関しちゃヒヨッコも同然の知識と経験しか持ち合わせておらず、私では5回ほどでネタ切れになりそうですが、ボチボチよろしくお願いします。
さて、悠遊道では動画も手掛けているのは皆さんもご存知のとおり。自分もだいぶ視聴させていただき、風の噂で聞いたあの台はそんなゲーム性だったのかなどと勉強になったものも多いのですが、その中で一際タメになった機種があるんですね。
それは…『フルーツパンチ』。大一の一般電役マシンですね。調整次第で出玉数は変化するものの、概ね3~4千発。それがおよそ20%の割合で1回転連チャンするという仕様です。もちろん、自分も何度か打ったことはありますが、綱取物語やF・クイーンあたりからパチンコを始めた手前、コヤツはすでに過去の機種であり、ろくに回らんわ、当たらんわでクソ台認定を下したまま、つい最近まで生きてきたわけです。
そんなキャツを憎しみと敵意を一方的に抱いた人間が改めてフルーツパンチとは何ぞというのを、万回転さんがタンポポで珍しく華麗に奇蹟を起こした様を通じて理解し、そうですね、かれこれ30年来のわだかまりを氷解できてよかったなぁという感謝を申し上げたかった次第です。てか、リスペクトしかない名機ですよ、マジで。
とまぁ、普通ならここでありざっしたと言って終わるところなんでしょうが、ゴトロニおじさんは結構凝り性でして、そもそも「なぜ保留1つめで連チャンが起きるのか?」「なぜ保1連チャンが起きるのかが分かるのか?」といったところを調べ始めちゃうんですな。これが大変合理的というか、実に美しい抽選システムによって成立していることが分かり、評価がくるっと変わりまして、その辺についてこの先語っていくのですが、盛大な動画のネタバレを含みますので、ここで引き返すか、先に動画を視聴することをおススメします、ハイ。
んで、動画を一回は視聴したものとして進めますと、まずフルーツパンチではスタートチャッカーに入ってデジタルが回転、あるいは保留玉として記憶されている時点では、大当り・ハズレは決まっていないなんていうブッ飛び仕様なのであります。「あくまでもデジタルが回転するよ」という権利を得ただけの状態。なので、かの名機F・クイーンの抽選システムに近い印象ですね。
この他、デジタル変動処理、リーチアクション、大当り中の役物連動関連など、全て0.0041秒で更新される単位時間を基にキッチリ管理されているという完璧なシステマチックになっているのが特徴。保留玉連チャン機でよく使われていた、条件を満たすと大当り判定に使用する乱数を書き換えるなんて力任せの処理は行っておりません。なのに、何故か保留玉で連チャンする…不思議ですね。謎ですね。
これのミソは、やはりスタートチャッカー入賞の段階では大当り判定を行っていないというところにあります。しかし、デジパチ方式である以上、変動し終えるまでにどこかで大当りするかを決めなくてはいけません。そのタイミングが、当該変動の左→右→中の順で停止する左がスローになる瞬間。ここで0~239の240個の範囲から1つ選び、このうち「1」だと大当り、それ以外はハズレ=非大当りという判定になります。
…タイミングだけ変ではあるものの、仕組みは至って普通ですね。問題ありませんね。
ところが、先述の単位時間でガチガチに決められた進行処理が行われる特性が加わるとあら不思議。その完全犯罪が綺麗に解決するわけです。あ、モノの喩えで完全犯罪と言いましたが、当時のルールからしたら何も問題はないんじゃないかな。他の機種の保留玉連チャン機の方がどう考えてもやべーです。
話を戻して、この0.0041秒という数字に関して、恐らく特段の意味はありません。台を作るにあたって、攻略を受けないために覚えづらい汚い数字であること、非常に短い時間であることが採用の理由になっているはずです。
ちなみに、どうも多くの数で割り切れるような綺麗な数字だと思いもよらぬ周期性を生んでしまう可能性をわずかに孕むようで、最悪の場合攻略に繋がる厄介なことになりかねないため、敬遠する傾向にあります。作る側はそういった配慮も密かに工夫していたりしますので、メーカーは地味な努力ももっとアピールしてみるのもいいのではないでしょうか。
それはさておき、ここではなるべくスッキリ読めるように【0.0041秒=T】と定義します。
で、このTを何個分といった感じで、デジタルの変動等を処理していきます。例えば、デジタル変動開始からスローになって大当り判定用の乱数を取得するのが1314Tとか、右デジ停止までが400Tとか。このようになっているのでハズレ時に変動にかかる時間は常に一定であるようになっています。すると、大当り判定用のカウンタはこの間キッチリ271個進みます。
…おや? 271=240+31ですね。妙ですね。一気にきな臭くなってきました。
240を31では全く割り切れない関係…連続回転をしていれば、次の判定用の数値は必ず31個先の値を取ることになります。なので、最大で240回もすれば必ず大当りすることになりますね。例えば、最初の回転が「16」だった場合、47→78→109…となっていき、16回転目に「1」を踏んで大当りとなります。このように本機の1/240というのは表面上のものであり、実際には240個のハコがあるだけに過ぎません。連続回転している限りもっと遥かに大当りしやすくなる特性を含んでいます。
ただ、それでも攻略法らしきものが出てこなかったのは、リーチが掛かるとその周期性が乱れるから。表面上、1/10でかかるハズレリーチが良いようにかき乱してくれていたので、問題なしというわけですな。ただ、瞬時にその辺も追える暗算に長けた人はリーチがかかっても続けて回した方が早く大当りを迎えられる可能性が高いとかイケてウハウハに勝てたかもしれません。…いや、さすがに厳しいか。
また、少なからず連続回転中は大当りへにじり寄っていることになるので、ボーダーくらい回すとホールサイドから見たら1/235程度の大当り出現率になっていたと推測されます。つまり、連続回転を途切れさせる=回さないことでようやく公表値の1/240に近づくと。私が本機を触った設置末期にはある程度釘が渋くなっていたのも道理と理解できますね。個人的には無駄に憎しみを募らせた原因なので絶対に許しませんけれども。
そして、肝心要の保1連チャンですが、基本的にはこの発展形です。一般電役タイプのくせに大当り中の消化フローがだいぶ変わっている本機は、一連の役物開放動作に関わる時間が全部キッチリ決まっている上に、保留玉のデジタル変動もあるタイミングから勝手に始まります。つまり、全変動の大当り乱数取得タイミングから、(現)大当り中の一連の動作所要時間を経て、保留玉1つ目の左デジタルスローのタイミングで大当り判定用の乱数が「1」ならば保1連チャンとなるというカラクリです。大当り抽選の240個分進行する時間がリンクすれば、さらに次の大当り後の保1でも連チャンする…そういうわけです。
言い換えれば、保1で大当り乱数を取得するタイミングに大当り判定となる「1」がやってくるように調整してやるというイメージ。前述の動画での万回転さんは6:38秒付近の初当りで、3のリーチで中出目が赤0から30コマ進んで大当りしているので、次回の保1連チャンが確定。具体的には、次の左デジタルスローまでに大当り乱数がちょうど45周回り、再度「1」を拾って連チャンしています。
その2連目は「131」でリーチアクション開始。このリーチは言うまでもなく大当り確定なので38コマ進み、これが大当りを消化して次の保1判定まで47周期進み再度「1」を拾うと。この調子で空前絶後の4連チャンを達成して動画を締めるという流れなのですが、面白いのが一緒に居たひげ紳士さんが「5連チャン以上はしない」と言っていますね。
これはどうも、5連目のところで特別な処理が施されて阻止される模様です。恐らく4発目大当りの処理中に連動する役物か、デジタル開始タイミングがほんの少しズラされるのだと思います。この時、仮に保留が満タンの場合、残りの4つは当然、連続回転しますよね? そして、保留4個目までに引き戻すパターンを逆算すると、5連チャン目を懸けた保留1は大当り乱数が「117」「148」「179」「210」でないと届きません。周期性を伴って乱数を取得していくので。逆に言うと、0.00数秒遅らせて保1で「2」「3」あたりの乱数を取得させれば、途中でガセリーチが掛からない限り、残りは明後日の乱数を引き続け、自力引き戻しも絶対に起きないというわけです。実に、実によく考えられています。5連ストッパーは、たぶん大一なりの自主規制措置なのではないでしょうか。
さらにもう一つ。リーチがどの数字で掛かり、中デジが何コマ進むのかについては別の制御で処理されるとのことで、初当りのパターンで最終的に何連チャンするかというシナリオめいたものまではカッチリ決まらないようです。となれば、連チャン中は純粋にもう一発来るか否かを楽しんでOK。一連の解説は文字だけだとなかなか伝わりづらいと思いますが、まぁこんな感じのスーパーマシンだということが伝われば幸いです。
といったところで、だいぶ長くなったので終わりにしますが、最後に泣きのもう一つ。特に大一にお願いしたいのですが、今のLT3.0+でフルーツパンチのリメイクをしてみてはいかがですか?
今の右打ちって全部アタッカーに入る勢いだから、大当りが終わるまでほぼ一定の時間ですよね? ならば、特定領域入賞をごにょごにょっとして、次の当たりが100%とまではいかなくても、90%で当たるようになっていてハァハァが止まらないパターンとか割とリアルに再現できると思うんですけど、いかがでしょうか。是非ご検討ください。私らオールドファン、いやおっさんどもが生きている間まで有効なネタですので、賞味期限は案外短いですぞ(脅迫)。
-プロフィール-

元パチスロ必勝ガイドライターで、現パチスロ必勝ガイドライター。一度、パチスロ実機開発に携わっております。
パチスロは『ザンガス』、パチンコは『綱取物語』から始動。「パチンコは物理抽選」を標榜とし、今でもトキオデラックス(物理)とファミスタ(物理)を積極的に打つ感じ。
キジトラ(長女)、ハチワレ(長男)、サビ(次女)の保護猫飼いで家を長時間空けられないのが悩み。



おお!こういう重箱の隅をチマチマ突いた様な狭くて深い話は大好物です!
構造は全く違いますが、ダイナマイトも乱数のタイミングをずらして連チャンしやすくしてあったり……。
だからスルーがガバガバの台より、閉まった釘の方が連チャンしやすかったり……。
なにかオリジナリティの高いメーカーだったのでしょうね。
当時、地元のホールでフルーツパンチの入替初日。
そこのオーナーは釘を曲げるのが嫌いで、ほぼ真っさらな状態だったのですが、次々と当たる客から「出玉が少ねえ!」の大ブーイングの嵐。
本来絶対やってはならない事ながら「口外は絶対しないでください」という条件で、全7台、営業中ながらもオーナーと店長で釘調整をやっちゃってましたw
随分昔の話だし、その店も潰れちゃったから、時効ですよね?w